FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/09/21 月曜日

2020年第39週の月曜日です。

日本は4連休の真っ只中です。東京時間の為替相場は、動いてるのか動いて無いのか分からないような中途半端な動きになると思われますので、私は月曜日早朝からの活動を今週はやめる事にしました。どうせ今日の早朝オセアニア時間なんて、商い薄すぎてスプレッドを強烈に開けてどうにか価格提示するか、ビュンビュン値が飛び回って大変な事になるか、あるいはその複合でしょうし。

私なんかとは違い、せっかくの祝日でのお休みなんだからと「よ~し、この月火は家で博打FXやるぞ~」と言う方もおられるかと思います。このブログを書いている段階では、目立って市場が荒れるようなニュースはありませんが、東京時間の参加者が少なく市場が閑散としておりますと、思わぬ事で急変したりすることや、あえて狙って来る方たちとかもおりますし、十分に注意してお休みのFX取引をお楽しみください。

特に日本の祝日ですので、日銀や政府の反応が出にくい事から、円高を狙ってくる可能性もありますので注意しておき、「乗れたらラッキー」くらいで考えてけばいいかな?と思います。 


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。 

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で9月23日水曜日午前11時に、ニュージーランド中銀ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が今後の政策金利と金融政策を発表します。政策金利は現状維持の据え置きで 0.25%との予想なんです、が、私の中では RBNZが一番やらかす可能性のある要注意中銀でして、最近のニュージーランド政府高官による「ニュージーランドは回復してきてるゼ!」の大量発言は、むしろサプライズへの布石になっているような気がしてなりません。むろん、政府と RNBZの立場は別なんですが、市場に対する最大の効果を狙った時には協力した方が効果は高いですから、ニュージーランドならやりかねません(笑)。RBNZは既にマイナス金利の容認発言もしておりますので、現状の 0.25%から25bp(ベーシスポイント)引き下げてゼロパーセント金利とするのはマイナス金利になる前には必要なことですし、あるいは、昨今の景気回復を見て「マイナス金利までしなくてもゼロパーセント金利で耐えられる」とマイナス金利を否定する事もできるかもしれません。当然「現状の市場回復を後押しするために金利引下げを行う」と言うのも理由となるでしょう。いずれにせよ、ゼロパーセント金利とするなら「金利引下げが議題に出た」とか言うことを繰り返すより、スパッとゼロパーセントにしてしまった方が市場への効果は絶大と言うのは過去のRBNZの運営を見ていると十分に理解できていると思いますので、私としたら「今回、金利引下げの可能性はある」と考えております。また、量的緩和政策の「大規模資産購入プログラム(LSAP) 」については、前回8月の金融政策決定におきまして最大で1000億NZドルまで規模を引き上げ、期間も2022年6月まで延長しておりますので、こちらについては政策金利の現状維持や引き下げに関わらず、変更は無いかと思ってます。

24日木曜日、午後4時半にスイス中銀スイス国立銀行(SNB)が今後の金融政策を発表予定です。スイスに関しては、今月4日にジョルダン総裁が金融政策の変更をしないような発言をしておりますので、恐らく変更は無いかと思われます。

jp.reuters.com

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そもそも政策金利はマイナス0.75%とトップレベルのマイナス金利ですし、これ以上利下げしても量的緩和を拡大するよりも効果が薄そうです。

そもそも、量的緩和なんて言うのは当初はゼロパーセント金利の補完として、2001年に日銀が行ったものでして「利上げがアクセルとしたら利下げはブレーキ、もうこれ以上ブレーキ踏めないけどもっと速度を落としたい」と言う苦肉の策として、量的緩和と言うエンジンブレーキを使い、ゼロパーセント金利を超える金融緩和政策を行ったわけです。おっ、自分で例えておいて、すげ~分かりやすい。いま各国中銀は、金利はプラスで維持したまま量的緩和をしておりまして、車で言えば、アクセル踏んだままエンジンブレーキを使っているような感じで中途半端なわけです。日銀が初めて量的緩和政策を導入したときには散々に言っておきながら、自分たちがイザやった時には「ゼロパーセントやマイナス金利にすると市場へのインパクトがウンタラカンタラどうのこうの」とイイワケぶっこきながら、日銀がやったレベルの事すらできません。微調整やトリムと言うのであれば、量的緩和よりほかに色々とあるわけでして、まあいいけど(笑)。

英中銀イングランド銀行(BOE)もマイナス金利導入を示唆しておりまして、現時点では「日銀のマイナス金利政策を研究している」と、最近の妙に英国から日本へ急接近している都合からなのか、BOEが研究対象としてあえて日銀を指名してますが、非伝統的な金融政策としては日銀はかなりのノウハウと経験を持ってますので、どうかよく研究してもらって、正しいマイナス金利と量的緩和の運用を目指して欲しいと思います。日本人や日本のマスコミからは日銀が無能かのような発言が多くありますが、金融政策しかできない日銀が経済全体を牽引して行く事は不可能で、ここ数十年の日本の経済状況低迷の中で、経済をここまでのラインで守れている事こそが日銀の成果だと私は考えております。

話しがいつものようにぶっ飛びまして、元に戻りたいと思います。

RBNZとSNB以外の中銀による金融政策発表としては、日本の皆さんにおなじみなところでは、21日月曜日中国人民銀行、22日火曜日スウェーデン中銀、24日木曜日ノルウェー中銀,トルコ中銀、25日金曜日メキシコ中銀などの発表があります。トルコですが、先週は対円で史上最安値を付けまして、まるで昔のコジマ電気の宣伝(安値世界一への挑戦でしたっけ?)のようです(笑)。先月、トルコでは大規模なガス田が発見されたとか言うニュースがあり、ほんの僅か若干の若干の若干程度はトルコリラに何か動きがるか期待していたのですが、現時点では全くの全くもって意味が無いご様子です。トルコリラのポジション全く持ってないから他人事のように見ていられますが、って言うか、完全に他人事です。

毎度おなじみエキゾチックカントリーでは21日月曜日ホンジュラス、22日火曜日ハンガリー,モロッコ,ナイジェリア、23日水曜日タイ王国,チェコ,パラグアイ、24日木曜日フィジー,エジプト、25日金曜日コロンビア,トリニダードトバゴなどが予定されております。

最後のトリニダードトバゴですが、東カリブで最南端の島国で、他の東カリブの島国は共同で東カリブ中央銀行の東カリブドルを使っているのですが、このトリニダードトバゴだけはトリニダードトバゴドル(TTD)なんです。なんです、が、東カリブ中央銀行設立のための協定締結は、なぜか無関係であるハズのトリニダードトバゴの首都ポートオブスペインで行われてるんです。東カリブの微妙な力関係から関係しない第三国でやったのか、あるいは他に理由があったのか、たまたま集まった時についでにやったのか(笑)。時に1983年の事のようですが、今から数十年前の事でも、インターネットが発達する以前の事はそう簡単にネットだけで検索ができません。

 

直接、金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、明日22日火曜日午後11時半から米下院金融サービス委員会におきまして、明後日23日水曜日午後11時から米下院特別小委員会におきまして、更に24日木曜日午後11時から米上院銀行委員会におきまして、FRBパウエル議長による議会証言があります。今回は2日目の下院特別小委員会を含む豪華3本立てになってます(笑)。重要なのは初日22日の議会証言前に公開される議会証言文ですが、公表はおよそ2時間前の9時半前後になるかと思われるものの、最近ですと5月には前日に公開されたりした事もあり油断なりません。

24日木曜日から2日間の予定でブリュッセルのEU本部におきまして臨時のEU首脳会談が開催されます。今回のテーマは、ズバリ「英国との通商交渉どうする?」って内容でして、チョロチョロ伝えられてくる内容によって、ユーロとポンドが激しく反応するでしょう。また、仮にチョロチョロと情報が伝えられてこなかったとすると、それはそれで「厳しい状況」と勝手に判断して、ますますユーロとポンドが激しく反応する事になりかねません。つまり、どのように転がってもユーロとポンドが反応すると思っております。若干そう願うところもあります(笑)。

そう言えば、BOEのベイリー総裁の発言があると伝えているところもありますが、商工会でのお呼ばれで講演を2回ほどするようでして、あまり意識しなくてもいいんじゃないかと思ってます。重要そうな事を発言したのなら、ロイターやブルームバーグなど金融系通信社が伝えてくれるでしょうし、それまでどうせ動けませんから。

 

次に純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が非常に少ない感じでして、指標を目安(トリガー)とする取引は、なかなか厳しいと予想されます。

本日21日月曜日、特に重要そうな指標はありません。強いて言うなら、加ドル好きな私としては、午後9時半にあるカナダの新築住宅価格くらいでしょうか。

明日22日火曜日、この日も注目度が高い指標がなく、午後11時にアメリカの中古住宅販売件数があるんですが、最近はこの指標も非常に大きくブレてまして微妙なところです。

23日水曜日、この日はマークイット社による主要国の購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されております。ただ、これ以外には特に目立った指標もなく、PMIによって相場が動くと言うよりも、相場が動いたときの理由としてPMIが持ち上げられるんじゃないかと(笑)。

24日木曜日、午前7時45分にニュージーランドの貿易収支、午後9時半にアメリカの週次失業保険申請件数、午後11時にアメリカの新築住宅販売件数などがあります。指標数字の変化が穏やかで波風の立っていない時なら、アメリカの新築住宅販売件数は重要な指標とも言えるんですが、最近は正直言って、この指標も数字のブレが大きすぎて反応に難しい感じです。

最後25日金曜日、午後9時半にアメリカの耐久財受注。

今週は赤字の注目指標無し、以上


 

昨晩、新しく内閣総理大臣となりました菅首相がアメリカのトランプ大統領と初めて電話会談を行いました。

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どうも報道的には、トランプ大統領との会談を「菅首相の外交デビュー」としたいようなんですが、実はトランプ大統領との電話会談の前にオーストラリアのモリソン首相と電話会談してまして、菅首相の就任初外交はオーストラリアのモリソン首相との会談となります。別にいいんですけど・・・・・・

トランプ大統領と言えば大のゴルフ好きですから、菅首相も安倍元首相ほどでは無いにしろゴルフが趣味と公言している以上、実際に会って会談を行う時にはゴルフをプレイする事になるのでしょう。いや、ゴルフに誘われるくらいでないと、今後の日米関係が不安でなりません。今はまだトランプ大統領の再選がどうなるのか微妙なところですが、再選なったあかつきには、ぜひ再選のお祝いと対面での会談を早々に行い、ゴルフで親交を深めて欲しいと思います。趣味が同じって重要ですから。

 

連休中の月曜日でなんともやる気が出ない感じではありますが、今週は水曜日からの3日だけ平日で働いたらすぐに土日と思うと、やる気が出る調子良さです(笑)。平日が3日しかありませんが、今週も一週間がんばってまいりましょう。


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