FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/04/13 月曜日

2020年第16週の月曜日です。

本日13日月曜日は、欧州を中心としたキリスト教を信仰する国の多くでイースターマンデーの祝日となっております。早朝4時前後から始まったオセアニア時間では、先週末との乖離スタートこそ見られなかったものの、カナダドルを中心に資源国通貨と言われる通貨で激しい値動きがありました。その理由としては、どうも原油相場への先行き不透明感からのようです。

先週末に、アメリカのトランプ大統領が仲介する事で原油の減産合意をしたメキシコですが、サウジアラビアが主張していた日に40万バレル減産の25%に当たる10万バレルだったんだそうです。

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アメリカがメキシコに代わり日に25万バレルの減産を割増して行うそうですが、それでもまだOPECプラスとしての合意には至らなかったそうでして、サウジアラビアとしてはそもそもが減産合意などしなくても良いと言う立場なのでしょう。もともと原油価格安定のために合意減産とは別に自主減産までしてきたサウジアラビアとしては、もう我慢の限界と言うのが本音なんでしょう。その気持も分からなくもありません。大量の原油消費国でもあり、サウジアラビアのよき理解国でもある日本としたら、何も口に出さす静観を決め込むしかありません。今週も原油相場は波乱となるのでしょうか? 


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で4月15日水曜日午後11時に、カナダ中銀のカナダ銀行が今後の金融政策を発表します。政策金利は現状で0.25%となっており、歴史的に最低金利でもあるため利下げは行われないと思われます。ただ、現総裁のポロズ氏は就任当初の2015年に「必要ならマイナス金利は選択肢にある」との発言をしており、そのポロズ総裁は今年の6月で任期満了で退任予定です。新総裁が就任直後に必要に迫られてもマイナス金利を選択できないように思えるなら、予防的な意味で先行して政策金利の引き下げ=0%金利やマイナス金利の選択もあるかもしれません。その可能性だけ頭の片隅に置いておいたら「万一と言う事態が発生した場合に対処ができる=ポチポチサクサクとクリックできる」かもしれません(笑)。

今週は中銀の金融政策発表が少ないのですが、これ以外では毎度おなじみエキゾチックカントリーで14日火曜日インドネシア、15日水曜日ナミビア、16日木曜日ペルーなどが予定されております。

14日火曜日午後9時半、IMF国際通貨基金が世界経済見通しが発表されます。また、午後9時半から午後10時半まで世界経済見通しについての記者会見も行われる予定となっております。今回は、誰が何を予想しても、COVID COVID COVID~~~となっているのは容易に分かりますので、発表されたら COVID や CORONA が南海登場しているのかカウントしてみたいと思ってます。⇦ 笑わない。正直言いまして、米FRBが各国中銀の先頭に立ち強いリーダーシップを持って対処している現状で、IMFに大した事が出来ないのは明らかです。そもそもIMFは世界の経済安定を目指す組織ですので、消防署で例えると「火の用心」を広報し危険を排除するような部門です。この燃え盛る火災現場のような経済状況の中で、火の用心を訴えても邪魔なだけです。

15日水曜日夜、G20財務相・中央銀行総裁会議が行われる予定です。今回もテレビ電話会議になっておりまして、発言権の高い、あるいは発言力が大きな国の財務担当大臣や中銀総裁だけが発言する学級会形式になるのでしょう。G20が行われる度に市場が混乱するのはそろそろ収まって欲しいとは思ってますが、ボラと言う意味で言ったら必ずしも収まって欲しいとは言えないような複雑な心境(笑)。

16日木曜日早朝3時、米地区連銀経済報告いわゆるベージュブックが公開されます。ベージュブックが何なのかは、過去に何度も何度も何度も何度も書いておりますので詳細は省略しますが、このベージュブックが次回FOMCで議題のたたき台になるため、利上げ利下げの予想が難しい時などにはこのベージュブックでドッカ~ンと動く事もあります。そうは言っても、最近は動かないときの方が多いので軽視しがちですが、もうそろそろ何かありそうな気がしてしまい、毎回毎回起きて待ってしまったり。⇦ ここまでがいつものコピペ ただし今回は COVID COVID COVID~~~となっているのは容易に分かりますので、発表されたら COVID や CORONA が何回登場しているのかカウント(以下略)

17日金曜日夜から19日の日曜日までの予定で、IMF国際通貨基金と世界銀行の春季会合がテレビ電話を使ったバーチャルで開催されます。この春季会合は専門家の会合ではなく、市民団体や非常に多くのマスコミを招くイベントのようなものでして、正直言えば、中止となっても大きな影響はありません。ただ、市民団体やマスコミなど声が大きな組織を対象にしたイベントですので、中止にしたらしたでデメリットが多すぎるので、頑張ってバーチャル開催するのでしょう。通常、春季会合の期間に同時に開催される国際通貨金融委員会は現時点で開催未定となっており、3月に実施した際にテレビ電話で行っているため、延期にした上で最終的にはテレビ電話で実施するしか現状では考えられないかと思われます。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が少ないので、若干レベルを落としながら羅列していきます。

本日13日月曜日はイースターマンデーの祝日となっている国が多く、そのため指標発表も少なくなっており、注目指標がありません。ただ、せっかくなので午前8時50分に日本のマネーストックが発表になると書いておきたいと思います。なにがせっかく?(笑)。

マネーストックとは、金融機関が市中にばらまいた流通する現金の総量でして、これが萎縮すると経済がうまく回っていないと言う事になるため長期的な視野で見た時には重要なんですが、短期的には見過ごされやすい指標です。同じような指標でマネタリーベースと言うものがありますが、これは日銀が市中にばらまいた供給した現金の総量です。これ、違いと言うか、関係性が分かりますか?マネタリーベースで供給された現金がマネーストックとして市中に供給されているように思えるでしょう?実は違うんです。別に市中銀行は日銀から資金を供給されなくても信用創造でお金を作れるので、マネーストックは勝手に拡大できるんです。ここ重要ですからね?よく「お金を作ってるのは中央銀行」と思われてますが、実際には「お金を作ってるのは市中銀行」です。正確に言えば、中央銀行もお金を作ることが出来ますが、市中に出回っているお金の多くは市中銀行が信用創造で作り出してます。銀行免許とは「お金を作る免許」なんです。これ金融のプロでも間違って認識してる人も多いんですが、高校や大学で教える「信用創造」と言う言葉を教えてる方がきちんと理解していないため、習ってる方がきちんと理解できるわけがありません。信用創造=お金作ってるんです。じゃ、お金を作れる市中銀行が、なんで資金不足でオーバーナイトの一泊二日とかで借り入れを行うのかと言えば、信用創造と言うある種の自転車操業で作り出す限定的なお金の作り出し方だからなんです。さすがに、いくらお金を作る免許を与えるとしても、無尽蔵に作られてしまったらハイパーインフレの原因になってしまいますし、一定の歯止めが必要です。そのため、政策として無尽蔵にお金を作る事ができるのは、やはり中央銀行に限定されているわけです。話しはマネーストックに戻りまして、このマネーストックが拡大していれば何がわかるのかと言うと「お金が市中に回っているのか=世の中がお金を必要としているのか」と言う事でして、この新型コロナウイルスの状況の中で短期的に運転資金が必要になるところもあるかもしれませんが、最もお金を使うところと言えば設備投資でして、設備投資ができると言うことは景気に大きく左右される事から、マネタリーベースを見ると経済がうまく回っているのかどうか長期的な視野でとらえる事ができると言うわけです。

はい、次いきます。明日14日火曜日正午くらいに中国が貿易収支を発表する予定です。また最近、新型コロナウイルスの影に隠れながら米中で貿易の小競り合いが発生してますので、発表と同時に直接市場に影響がなくても、ジワジワと効いてくる可能性がある指標です。

15日水曜日午後9時半にアメリカの小売売上高、同じく午後9時半にニューヨーク連銀製造業景況指数が発表になります。どちらの指標も、どれだけ落ち込んでるのか怖い気もします。小売売上高ですが、市場ではマイナス7%前後を予想するところが多いようです。ちなみに、2001年1月からの過去約20年間を確認してみますと、最も大きな下げ幅だったのが2008年11月14日発表の2008年10月度 -2.80%でした。これを上回る事は間違いありません。アメリカの大量消費中心地であるニューヨークなどで外出できないこと、食品や日用生活品を扱うお店以外の多くの高級品を扱うお店が休業している事からすると、私的にはマイナス10%くらい行ってても不思議じゃないように思えます。また、ニューヨーク連銀製造業景況指数は、前回が -21.5と言う恐ろしい下げ幅でしたが今回はそれを上回る事は確実で、市場では -30以上に急落するするとの予想のようです。これ、アンケート調査ですから心理的な影響がモロに出ますし、マイナス50くらい行っても不思議じゃないんじゃないですかね?分かりませんけど。

16日木曜日午前10時半にオーストラリアの失業率など雇用関連指標の発表があります。ニュージーランドドルとの相場も微妙なご時世、前回値や事前の市場予想と比べて極端な悪化があると、予想以上に大きな値動きもあるかもしれません。午後9時半にアメリカの新築住宅着工件数など住宅関連指標の発表、同じく午後9時半にフィラデルフィア連銀景況指数の発表があります。住宅関連指標としては、特に前月3月の建築許可がどれだけ落ち込んだのかによって今後の新築住宅の着工が決まるため、いつもなら着工件数の方が重要視されがちですが、今回は建築許可件数の方に注目したいと思います。市場の皆さんがどっち重視するのかは分かりませんが(笑)。

最後17日金曜日午前11時に中国の国内総生産(GDP)、午後1時半どれだけ数字が悪化しても市場になんら影響を及ぼさない奇跡の指標といえる日本の鉱工業生産が発表になります。午後6時にはユーロ圏の消費者物価指数(HICP)の発表がありますが、今回は確定値の発表のため極端に大きく数字が変更されない限り市場への影響は無いかと思われます。この日はアメリカの重要そうな官製指標が無いため、午後11時にアメリカのカンファレンスボードの発表する景気先行指指数で今週は終わりです。


 

今日の東京は雨が激しく降っておりまして、天気予報を見ると今週はどうも傘マークが多く見られます。最高気温の予想も今日は12度だったり、20度を超える日もあったり、体調変化で風邪などをひき、免疫が下がり、そこから新型コロナウイルスやインフルエンザなどに感染しないように注意したいと思います。今週も一週間がんばってまいりましょう。


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