FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/01/27 月曜日

2020年第5週の月曜日です。

本日早朝3時前後から始まったオセアニア時間の取引では、大方の予想通り円だけ見事に乖離して始まりました。

先週後半の資金の行き先が他に無いといった消極的な選択、あるいはリスクオフの流れによる円買いと違い、リスクに乗じた利益を取るための円買いの可能性があり、もしそのような場合ですと「どこまでも限りなく~」の可能性があるので、押し目買いがいつも以上に危険ですので十分注意した方がいいかと思われます。

 

今週は、遂に来たと言うのかやっと来たと言うのか、英国がEUを離脱する事になる予定週です。英国現地時間で1月31日午後11時、日本時間ですと2月1日午前8時の予定です。なんで日付が変わる瞬間では無いのかと言えば、EUから英国が抜けるためEU側で判断する事になり、英国より1時間進んでいる中央欧州時間で1月31日から2月1日変わる瞬間に離脱するためです。

離脱しますと、次は通商交渉に入っていくわけですが、もともとの離脱自体ここまで揉めていた原因がアイルランドを巻き込んだ税関や出入国管理の問題がメインですので、ここから先も前途多難とも言えるでしょう。 


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で1月30日木曜日早朝4時、米連邦公開市場委員会FOMCが2日目の会合を終え、今後の金融政策を発表の予定です。早朝4時半からはFRBパウエル議長の会見も予定されております。

FOMCの結果発表と同じく1月30日木曜日午後9時、英中銀イングランド銀行が金融政策委員会の2日目を終え、今後の金融政策を発表の予定です。今回は四半期に1回発表されるBOEインフレリポートが同時に公開される事になっております。このBOEインフレリポート、非常にグラフィカルな感じで美しくまとめられているものなんですが、グラフィカルな資料と言うのはコンピューターで内容判断するときにはグラフィカルな部分が非常に邪魔でして、ロイターやブルームバーグなど速報性を重視する金融系通信社でも、前回との大きな内容差異や重要な記述があったりしても、その速報まで1~2分程度の時間が要する事でしょう。そこで、もし我々個人トレーダーだったとしても、いち早く何かを発見してポンドの取引が出来たら、大儲けウハウハの可能性を秘めているのがBOEインフレリポートの発表です(笑)。午後9時半からは英中銀カーニー総裁の記者会見が予定されております。

これ以外にも中銀の金融政策発表としては、日本の皆さんにおなじみなところはあまりなく、毎度おなじみエキゾチックカントリーが多数予定されてます。1月27日月曜日アルメニア,キルギスタン,ケニア,アンゴラ、28日火曜日パキスタン,ハンガリー,タジキスタン、29日水曜日ジョージア(グルジア),モルドバ,チリ、30日木曜日スリランカ,フィジー,ウクライナ,マラウィ、31日金曜日アゼルバイジャン,ブルガリア,ガーナ、コロンビアなどが予定されており、そのほか米ドルとペッグしている通貨の発券国や、通貨バスケットの構成で米ドルを主としている通貨の発券国などの金融政策発表が大量に控えております。

 

今週、議事録や議事要旨公開は無いのですが、金融政策決定内容と議事要旨の中間くらいと言ったらいいのか、日銀から前回の金融政策決定会合での主な意見と言う中途半端なものが1月29日水曜日午前8時50分に公開されます。わざわざ赤字にするほどのものでは無いですし、そうかと言って、公開があると気がついてしまった以上は書いておこうかなと、その程度です(笑)。実際、重要視されないので、一週間の予定をここで書く段階で公開がある事に気が付かずにスルーしている事がほとんどなんですけど。

 

また、1月末と言うことで、日本でもアメリカでも他の国でも多くの企業の決算発表が予定されており、株価の変動から為替まで影響が出てくる可能性もあり、個別株まで見切れませんが指数(日経平均やダウ)は注意しておいた方がいいかと思われます。

 

今週は、金融政策発表時を除き、金融政策当局者からの目立つような発言予定などは無いようですが、1月27日月曜日と28日火曜日の2日連続で、米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言が何かあると言うので確認してみたところ、どうやらプエルトリコへの投資イベントでのビデオ挨拶が予定されているようです。

なぜニューヨーク連銀なのにプエルトリコなのかと言えば、離島であるプエルトリコはニューヨーク連銀の管轄でして、米本土から離れた諸島部や離島の管轄は、地理的に近い場所の地区連銀が管轄すると言うのではなく、本土より東側にあるものはニューヨーク連銀が、本土より西側にあるものはサンフランシスコ連銀が管轄となってます。そのため、日本人に馴染みのあるところで言えばハワイやグアムはサンフランシスコ連銀の管轄になってます。

プエルトリコは度重なるハリケーンの影響を受け、その復旧もなかなか進まないだけでなく、本土から離れた離島である事などから事業活動への投資も限定的でして、更には、事業者が少なく公共事業を受けられる企業が少ないのにも関わらず、ちょっと何かあるとすぐに叩かれる。

www.afpbb.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

と言う事で、なのかどうかは分かりませんが、ニューヨーク連銀が表立って投資案件をご紹介する集まりを行うようです。

その投資案件の中身なんですがこちら⇩

www.newyorkfed.org

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どう言っていいのか。地区連銀、しかも全米の地区連銀を束ねるニューヨーク連銀が扱うとは思えないような感じのものが多く、やはり、トランプ大統領に献金した事業者への発注問題などから、そう言う疑いを全く持たれないようにするため地区連銀をあえて間に入れているようにしか思えません。まるでマルチまがい商法の投資話しのような案件がずらっと(笑)。

そして、結局のところニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁による発言予定は「恐らく、それほど金融市場に影響があるようなものでは無いだろう」と言う事です。面倒ですが、内容を精査していちいち確認していく以外に発言による影響を評価する方法はありません。そんな一例でした。

 

直接金融政策とは関係しない政治絡みのイベントは、今週は特に目立っては無いのですが、中国の新型コロナウイルスの件、トランプ大統領の弾劾裁判の行方、ブリグジットにおける突発的な何か、落ち着いたように見えて何かありそうな中東情勢、アメリカの対中や対EUとの貿易関連政策など注意しておかないとならない事が盛りだくさんです。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。本日27日から明日28日に変わる瞬間の1月27日月曜日深夜24時アメリカの新築住宅販売件数が発表されます。FOMC前ですし、アメリカ経済の基盤を支えている住宅関連の指標ですので注意が必要でしょう。

明日28日火曜日午後10時半にアメリカの耐久財受注が発表になります。また、民間指標ではあるものの全米各地の地区ごとに細かく集計されている事で重要視される米ケースシラー住宅価格指数が午後11時に発表予定です。

29日から30日に変わる瞬間の1月29日水曜日深夜24時アメリカの中古住宅販売留保が発表されます。この数字が上がると良いような、そうでもないような微妙な指標なんですが、中古住宅販売件数が十分に高い数字の時にはこの留保指数が低かろうが前月比マイナスだろうが全く問題なく、正直言ってこの指標だけ見て一喜一憂するのは愚の骨だと思うのですが、でも動いてしまうものは仕方ありません(笑)。これもまた、FOMC前ですし通常より若干高めの警戒と言う事で。

30日木曜日午後5時55分にドイツの失業率など雇用関連指標午後7時にユーロ圏の失業率の発表があります。午後10時にはドイツの消費者物価指数(CPI,HICP)午後10時半にアメリカの四半期国内総生産(GDP)が発表予定です。特に午後10時半にあるアメリカのGDPですが、FOMC終了後と言うことで油断しておりますと、FOMCの内容次第ではこのGDPの数値によって今後の政策金利の変更に大きな影響を与えるような予想も出てくるため、非常に重要な指標発表となります。ただ、な~んにもなくスルーの可能性も無いわけではありません。⇦ 動かなかった時のための予防線(笑)

31日金曜日、午前8時半に日本の消費者物価指数、午前8時50分に日本の鉱工業生産速報値が発表されますが、赤字にするほどではありません。ただ、今週の指標の中に日本が全く登場しないのも寂しいので上げておきました(笑)。午前10時には中国の購買担当者景気指数(PMI)の発表がありますが、いつものマークイット社ではなく、中国の官製発表を元にしたPMIですのでお間違いございませんように。

午後4時にドイツの小売売上高が発表予定で、今回の発表は12月分ですので大きく数字がブレるとユーロや他の欧州通貨へも影響があるかもしれません。午後7時にユーロ圏の圏内総生産(GDP)速報値消費者物価指数(HICP)速報値が発表になります。午後10時半にカナダの国内総生産(GDP)、同じく午後10時半にアメリカの個人所得・支出関連指標が発表になります。カナダのGDPは私が非常に注目しているので太字です(笑)。世間様的には、アメリカの個人所得・支出関連指標の方がより注目度が高いのでしょう。特に「真の物価の目安」とも言われる、個人消費支出デフレーター(PCEデフレーター)が前年比でどのような結果になるのかによって、FRBの評価だけでなく、むしろFRBよりトランプ大統領の政策がやり玉に上がる可能性もあり、大統領選挙も控えておりますし結果によっては騒がしい状況になりそうです。当然、騒がしくなれば金融市場も荒れるでしょう。いや、騒がしくなる事を前提にまず金融市場が荒れると言った方がいいかもしれません。別に荒れて欲しいわけではありませんが、値は動いて欲しいとは思っております(笑)。最後、日付が31日から2月1日に変わる瞬間の31日深夜24時にミシガンなんとかさんのなんとか指数確定値があり今週は終了です。 


 

今週終わるといよいよ2月です。もう2月です。1年のうち12分の1が終わると考えたら恐ろしく早く感じます。今週も一週間、頑張ってまいりましょう。 


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