FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

オーストラリアと韓国が通貨スワップ延長&倍増

今朝、韓国の話題を書いた直後で、なんてタイムリーなんでしょう(笑)。

ご存知のように、いま日韓での通貨スワップ協定はございません。あまり知られておりませんが、米韓でもございません。現在一番金額が大きいのは中国との3600億元(約5.9兆円)ですが、これは人民元建てとなっておりまして、しかも今年の10月には恐らく延長される事無く終了する事になりそうです。また、インドネシアとの100億米ドルは今年の3月で、豪州との50億豪ドルは今年の2月で終了します。

~ 中略 ~

もう1つ、今年に入って突如マレーシアとの通貨スワップが復活しまして、これが150億マレーシアリンギット(約3,700億円)です。

fxse.hatenablog.jp

 

タイトルの通り、突然にオーストラリアと韓国が通貨スワップの延長を発表しまして、金額も今までの50億オーストラリアドルから倍の100億オーストラリアドルをオーストラリアが供与する事になったわけです。

オーストラリア準備銀行の発表によりますと、

Bilateral Local Currency Swap Agreement with Bank of Korea

韓国銀行(中央銀行)との二ヶ国間現地通貨スワップ協定

 

Today, the Reserve Bank of Australia signed a bilateral local currency swap agreement with the Bank of Korea. It follows the initial swap agreement between the two central banks that was signed in 2014 and is for a further period of three years, which could be extended by mutual consent of both sides. The new agreement allows for the exchange of local currencies between the two central banks of up to A$10 billion or KRW 9 trillion.

本日、オーストラリア準備銀行は、二ヶ国間現地通貨スワップ契約を韓国銀行と締結いたしました。これは、2014年に豪韓二ヶ国の中央銀行によって初めて締結されたスワップ協定を、両行の同意によってさらに3年間延長するものです。今回の新たな合意により豪韓二ヶ国の中央銀行では、今後100億豪ドルまたは9兆ウォンまでの現地通貨を融通し合う事が可能になります。

~ 以下、うんちゃらか~ちゃら、省略 ~

www.rba.gov.au

これ、ネット上には予想通り「韓国うまくやったな」系の書込みが溢れておりますが、全然違います。違う、そうじゃない。韓国は、

オーストラリアにしてやられたんです。

 

朝のブログで、韓国の件でもう一つ書いておいたの覚えておりますでしょうか?「もし、仮に、ウォン現金を現時点で借りる事が出来たら、そう言う方がおられましたら思い出してみて下さい(笑)。」と書いておいたやつ。オーストラリア準備銀行は、韓国からウォンが借りられます。大切なんでもう一度、韓国ウォンが借りられます。

スワップ協定で交換した韓国ウォンは、さすがに韓国銀行や韓国政府が攻防戦してる最中に表立って売る事はいくらなんでも出来ないでしょうが、貸す事は問題ないかもしれません(笑)。スワップ協定の中にもこのようにあります。

The agreement will ensure that trade between the two countries can continue to be settled in local currency even in times of financial stress.

財政的圧迫がある場合においても、両国間の貿易が現地通貨で引き続き決済されることを、この協定により確実なものにする。

つまり、オーストラリアでウォン応需企業に融資は可能であると言う事です。 

 

さらにこれ、二ヶ国間現地通貨スワップ協定なんで、もし韓国がウォン暴落の攻防で使うとしたら豪ドルじゃ駄目なんです。豪ドル借りても豪ドルしか売れませんから、オーストラリアから豪ドル借りて米ドルに両替して売る必要があります。

100億オーストラリアドル売って米ドル買ったら、結構市場に与えるインパクトはありますので豪ドルは短期的には下落するでしょう。でも、オーストラリア的には財政基盤はある程度大丈夫ですので、輸出大国としてみたら若干豪ドル安になった方が都合がいいくらいなんです。日本が外需拡大に円安が有効なのと一緒です。

ぶっちゃけ、このスワップ協定がありますと、韓国が財政危機になった際にオーストラリアは儲かるわけです。もちろん、儲かるけど儲けようとするかどうかは、オーストラリア政府やオーストラリア準備銀行次第ですが。

 

月曜日に香港に帰り、あさから晩まで猫構って遊んでいるだけの某経済学博士に電話して、この件を確認したところ「ああ、そうだな。それ、もし韓国がデフォルトでもしたら、オーストラリアは丸儲けだな」と言う事でした。

そして、某経済学博士からうちの猫さんたちに伝言がありました「今日、香港からこっち猫が好きなキャットフード、送っといたから。香港帰ったら送るって約束しといたんだ、ユピテルとユノー(うちの猫さんたちの名前です)に。だから、届いたらちゃんとグランパからだって言って、あげてくれ」って、これ本気で言ってるのかどうか、一度病院へ連れて行った方がいいような気もしてきました(汗)。

2017/02/07 戦績

 2017/02/07 火曜日 戦績

USDJPY        +166,600円

EURUSD        +183,226円

GBPUSD        +421,927円

AUDUSD         +27,508円

USDCAD        +143,285円

EURJPY        +116,100円

GBPJPY        +218,800円

EURGBP         +15,409円

TOTAL       +1,292,855円

 

週間戦績(当週)

TOTAL       +1,912,275円

 

月間戦績(02月)

TOTAL       +9,363,368円

 

年間戦績(2017年)

TOTAL      +32,099,569円

 

累計戦績(専業になってから)

TOTAL     +591,656,418円

 

最近、非常にシステムトレーダーに戻りつつありまして、昨日は割りとポンドとか大相場があったりしたようですが、全部システムにおまかせでした。

ブロ友の皆さんには別ブログでお伝えしましたように、昨日はトレードどころではありません(笑)。ちなみに、本人談ではバッチリだったようでして、またそれは別ブログで書きたいと思っております。もう、ほとんど自慢大会になってしまいますが、ブロ友の皆さんは、どうかお付き合い下さいますようにお願いします。 

 


 

さて、昨日の夕方5時過ぎのポンド大崩落ですが、もうここのところずっとポンド円が売られ続けていたので、いつか来るだろうなと言う感じの、トリガーなんて何も無い雪崩です。

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日本時間で2月2日になった深夜0時を頭として、この辺まで来れば調整としては十分でしょう。もしかしたら、1月に瞬間技として披露しました136円半ばもあるかもとは思ったのですが、ドル円の111円台中盤から下への抵抗が大きく、ドルに対するポンド売りだけではクロス円として下げに持っていく事は、難しかったようです。 

 

昨日の欧州時間は、このポンドだけでは無く全ての通貨でドルが買われ、ドル円も112円台を回復しました。背景には、ここのところのドル安がトランプ政権によっての口先介入である事に対する嫌気もあるようで、フランス中銀総裁による「トランプのオッサンよ?少し為替の事は黙ってろよな。ところで、それズラか?」と言う発言もドル買いと言うか欧州通貨売りを後押ししたようです。

一部の報道では、人民元売りが他の通貨にも波及と言うような解説もあるようですが、トリガーの一つになった可能性はあったとしても、それが原因でと言うのは少々無理があるでしょう。ただ、中国人民銀行が融資抑止を指示と言うニュースがあったりもしまして、中国からの外貨流出ペースも加速し、外貨準備高も3兆ドルを割ったと言うニュースもありまして、発表数値もある程度コントロールされていると考えますと、どうも人民銀行はインフレ抑止に必至になってるのかなと言う感じもあります。このまま行くと、中国様はヤバイでございますね、色々と(笑)。

 

昨日のニュースの中で、人民元のニュースと一緒に韓国ウォンの事も出ておりまして、ここのところ対米ドルで高値を更新しておりましたウォンですが、月初来騰落率こそアジア通貨の中では1位を維持しているものの、人民元安につられて上昇が抑えられて来ている感じです。

中国との貿易が今では生命線の一つである豪州も、中国の指標で豪ドルが動くように、韓国に関しては中国との貿易が生命線の一つと言うより生命線そのものと言った感もありまして、中国の経済報道に敏感に反応しております。

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これ、ドルウォンの1997年頃からの月足でして、①がアジア通貨危機の時の大暴落、②が2008年の大暴落、③が2009年の大暴落です。

①の時はアジア全体が通貨危機でして、韓国が抱えていた不良債権問題などは原因の一つとしてはあるのですが、直接のトリガー自体は韓国がどうのとか関係無い部分で引かれた感もありますが、皆さんもご存知のように、この時はIMFにより韓国救済が行われました。救済と言いましても、ハッキリ言って市場開放を含む欧米流の押し付けですので、温情的なものではありません。

②はアメリカのサブプライム問題を端に発した世界的な米ドル不足でのウォン安でして、アメリカの融資(スワップ)による為替介入により何とか解決しております。そして③が前年2008年のマイナス成長による通貨下落でして、この時は②でアメリカと締結していたスワップに加え、日本と中国からの米ドルウォン通貨スワップ協定、総額300億ドルで何とかウォン売りを抑え込んだわけですが、最終的に250億ドル以上の米ドルを使いました。

 

ご存知のように、いま日韓での通貨スワップ協定はございません。あまり知られておりませんが、米韓でもございません。現在一番金額が大きいのは中国との3600億元(約5.9兆円)ですが、これは人民元建てとなっておりまして、しかも今年の10月には恐らく延長される事無く終了する事になりそうです。また、インドネシアとの100億米ドルは今年の3月で、豪州との50億豪ドルは今年の2月で終了します。

残るは、まずチェンマイ・イニシアティブと言う東アジア全体の通貨スワップ協定ですが以前は個別であったものが、2010年にマルチ化契約と言うものが行われ、その年の12月に1,200億ドルに全体の金額が増額されております。よく韓国のニュースが翻訳されて日本で伝わる時に言われる「1,200億ドル」の根拠になるのがこれだと思うのですが、実はこれ2014年には2,400億ドルに増額されておりまして、いまだに言われる1,200億ドルは何なのかハッキリしません(汗)。ただ、これは東アジア全体の基金のようなものですので、当然ですが韓国一国が自由に使えるわけでは無いんです。もう1つ、今年に入って突如マレーシアとの通貨スワップが復活しまして、これが150億マレーシアリンギット(約3,700億円)です。

 

ちょっと解説が長くなってしまったので、結論からもう行きますと、現状で韓国ウォンが安値に走ると、それを止める手立てが非常に厳しい。チェンマイ・イニシアティブも発動条件があったり、IMF以外の資金は全体の30%だったりします。

②で米国が通貨スワップをしてくれたのは、原因の一端としてサブプライム問題がアメリカ発と言う部分も多分にございまして、いまここで韓国ウォン暴落が発生したとしても、助けるかどうかは大統領次第と言う事になります。どうでしょうかね? 日本は、正直言って現政権ではかなりの確率で見放すような気がします。

 

もし、仮に、ウォン現金を現時点で借りる事が出来たら、何事もなく数年経過したら金利分だけ損して終了。ウォン大暴落が発生したら、その段階で借りて持っているウォンを売り十分に下がりきった所で買い戻せば、返済するウォンとの差額分は利益になります。本来、こう言った取引こそオプションなのですが、非常事態の時にはオプション取引の流動性が極端に悪くなり、利益確定できないばかりか取引機会逸失によって多額損失の可能性もあり、また、期限まで待つような取引もいつ発生するのか、発生するのか自体もわからないので、やっぱりこう言うのは現金が一番です。

もし、仮に、ウォン現金を現時点で借りる事が出来たら、そう言う方がおられましたら思い出してみて下さい(笑)。

 

ちなみに私個人は、韓国の特定方向にバイアスのある感情は無く、たまにカチンとくる報道などもありますが、それはどこの国でも一緒です。最近じゃ、アメリカや欧州のニュースの方がカチンと来る事が多いかもしれません。

随分と文章が長くなりましたが、これでもサワリだけですので、語り尽くすにはまだ20倍くらいの文章量が必要かと思います(笑)。わざと触れていない部分や省略した部分もありますが、ウソや扇動はありませんのでクレームはご容赦下さい。

 


 

明日からと言いますか、今晩からシンガポールへ行ってきます。ちょっとした用事でして、今回は自称パーペチュアル・トラベラーPTの仮称ポポキ(笑)。これ、別に名前は何でも良いので、本人がこれがいいと言うのでこう書いておりますが、いつも「ポポキってなんだよ?」って思うんですが、まあいいや。

あと、今回ブログでは初登場のエドワードもタイからやって来ます。エドワードはシステムの専門家でして、特に大規模な仮想化システムのスペシャリストです。スペシャリストなんですが資格は無く、大卒でも無く、本人は高卒だと言うのですが、実際はそれすら怪しいです(笑)。日本の商用マルチビザ取るから、卒業証明書持って来いと言ったら、職業訓練校の卒業証明書を持ってきて「高校卒業した後の上位校だから」と言うのですが、絶対に違います。

エドワードは、タイでよく言う「監視部隊」を作った時に求人を見てやって来まして、ポポキの奥さんが面接して1分で採用しました。理由は、清潔そうだったから(笑)。いや、実際タイで働いてもらうのって、清潔そうなのって重要なファクターだったりするんですが。

 

随分と前に書いた記事なのですが、

タイの監視チームの皆さんが随分と成長してまして、日頃からサーバー で遊ばせて を評価させて おいた甲斐がありました。ほんと、WIndows Server や SQL Server の Evaluation License が 180日なの助かる。

fxse.hatenablog.jp

と言う感じでサーバーで遊ばせておいたら、勝手に仮想化技術を身につけまして、ハッキリ言って中卒自称高卒とは思えません(笑)。ちなみに前職は、バンコクの秋葉原とも言えるパンティッププラザの中の携帯電話屋さんで修理や改造をしておりました。今でも誰かが携帯電話を壊してしまったりすると、修理してお小遣い稼ぎしているようでして、副業禁止なんだけどね(汗)。

ちなみにエドワードの見た目はバリバリのタイ人でして、「エドワード!」と呼んで振り返られると若干不自然ではあります。見た目は完璧タイ人と言うのはお母さんのDNAが勝ったようでして、お父さんは欧米系の若干年齢行ってる方で、まあそう言うご夫婦タイで多いですよね。だから英語が話せる事が、エドワードの武器であり、イングリッシュネームがエドワードたる由縁だったりします。

 

明日から、もしかして何日か数字だけの更新になるかもしれませんので、サービスで4,000文字ほど書いておきました(笑)。

2017/02/06 戦績

 2017/02/06 月曜日 戦績

USDJPY         +72,300円

EURUSD        +120,548円

GBPUSD         +82,666円

AUDUSD        △12,951

USDCAD         +45,085円

EURJPY        +184,400円

GBPJPY        +131,600円

EURGBP         △4,228

TOTAL         +619,420円

 

週間戦績(当週)

TOTAL         +619,420円

 

月間戦績(02月)

TOTAL       +8,070,513円

 

年間戦績(2017年)

TOTAL      +30,806,714円

 

累計戦績(専業になってから)

TOTAL     +590,363,563円

 

昨日は、久しぶりに月曜日の洗礼を受けた感じでした。動かない、方向性が掴みにくい「儲かりにくい曜日=月曜日」です。先週のニューヨーク時間金曜日午後、日本時間で土曜日の早朝数時間で+722,256円でしたから、そこまでも行かない(笑)。

ただ、昨日も「クロス円効果」がありまして、ストレートに動意が薄い日はクロス円が動きやすいのは世界中のヘッジファンドマネジャーの救いでしょう(笑)。まあ、そこまででは無いと思いますが、ドル円が動きにくい中で欧州通貨をドルでも円でも売っとけばクロス円がだだ下がりなのは当たり前だのクラッカーです。昨日は、明確な方向感と言う意思を持たないドル円も、一緒に下がっておりました。

 

ドル円の目先下値はどこら辺なんでしょうかね。先日、雇用統計後に頂いたコメントへの返信で、

あまりチャートに頼ったテクニカル分析は好きでは無いのですが、それでも11月下旬に付けましたこの辺の112円、若干オーバーシュートだった111円前半くらいが下値になるのかなとは思っております。

fxse.hatenablog.jp

てな事も書いております。まだ111円前半には届いておりませんが、とりあえずは昨日のうちに111円台も付けました。

日本時間で昨日の午後10時34分には銀行間取引でも 111.97 を付けた取引があったようですので、公式、と言うのも変なのですが、ニューヨークカットもロンドンフィキシングも、ノータッチオプション無効には出来ているでしょう。

 

日付が変わって本日の件は本来は明日のお話しになるんですが、午前3時半過ぎには111円台に再突入しまして、ズラッと並べてありますドルコスト平均によるドル円買いの平均取得コストが随分と下がっておりました。先日から「現引きするからドル買う」とか言ってる割に、ちょこっと上がると差金決済して利益を抜いてしまう悪い癖があるので、今回はちゃんと米ドル現引きしたいと思っております(笑)。 

しっかし、同時にポンド円とユーロ円も割りとビンビンな売りで、ポンドとユーロも若干ですが現引き用に買ってしまいました。本家の実家は英国なので、ポンド現金はそれなりにあるんですが、それでも現にポンド現金があると言う事は現資産価値も下がっていると言う事で、ポンド買って増やしてナンピンしておきたくなります。ええ、もう現金保有もグローバルな世の中で見たら一種のポジションですから。

余談ですが、いつも余談だらけと言うのは置いておきまして(笑)。日本円しか持ってない方、大丈夫ですかね?ドル円1ドル80円の時と今110円の時代を比べたら、グローバルな資産価値は30%くらい下落してますよ?外貨も持たず、株も持たず、土地も持たず、日本円しか持っていないのはグローバルな世の中じゃリスクです。えっ「海外旅行になんて行かないし、関係ない?」原油は海外から買ってるんでガソリン上りますよ?電気も、ガスも上りますよ?食料品も上がりますし、日用生活雑貨も上がります。企業が収益削ってあなたの生活支えるのは、限界がありますからね。

  


 

何日か前に、こんな記事があったんですが、ご覧になられましたかね?

www.nikkansports.com

簡単に言えば、税関で若い官吏に塩対応されてブチ切れた43歳の痛いオヤジです。どうですかね?日本の税関って、そんなにふてぶてしい態度の職員って多いですか?多分、このGACKTさんと言われる方より、私や私以上に(元)輸出専業(id:yuan2)さんなんかは日本を出入国してると思うのですが、日本くらい一定の水準以上の対応をする税関職員なんて見たこと無いんですけど。

まあ、香港税関は、見るからに欧米系や日本人に対しては100%スルー耐性テスト中で、職員同士がおしゃべりしてるフリをして油断させてるのが仕事なので、対応もへったくれも無いんですけど(笑)。ええ、あれは油断させるフリなんです。多分、いや、もしかしたら……

 

別の記事なんか見ますと、ぶっきらぼうに「パスポート」って言われたともあるのですが「よく日本の国際空港を使うGACKTさん」とも記事にありまして、だったら税関でパスポートと税関申告書をセットで提示するなんてご存知かと思いますし、税関の検査ブース前にも「パスポートと税関申告書をご用意下さい」と各国の言語で書いてあります。当然、日本語でも書いてあります。

私なんかもそうですし、一緒に帰国した時に(元)輸出専業さんなんかを見てても「こんにちわ。香港からです」とか言ってパスポートと税関申告書を渡します。ああ、香港からって言う部分は実際の場所に置き換えて下さい(笑)。他にも「香港経由でマレーシアからです」とか「インチョン経由でウルムチからです」とかのバリエーションもあります。ウルムチは行った事ありませんので妄想です(笑)。

 

税関もそうですが、入国審査で外国人用ブースを使う機会があったりしますと、税関職員の方や入国審査官の方が、結構キツイ感じの日本語で「パスポート」「右手」「顔上げて、ここ見る」とか指示しているのを聞いたりもします。これ、実は人を見て「右手の指紋からですね」とか「じゃあ、写真撮りますから正面向いて瞬きしないでくださいね」とか、ちゃんと丁寧に言ってる時もあるんです。

人を見てと言うとすぐに「差別」とか思うかもしれませんが、ここで言う人を見ると言うのは「日本語能力」でして、日本に暮らす外国人さんは「在留カード」と言う物を持ってまして、昔は「外国人登録証明書」と言われた物と同じようなものです。この在留カードに記載されている在留資格が「就学」になっている場合、大学では無くて専門学校、具体的には日本語学校に通っているのだろうと言う事がほぼ分かります。と言う事は日本語レベルはまだ低く、日本語能力が十分で無い者に丁寧な日本語で言っても、その方がよっぽど通じません。

 

例えばハワイでレストランへ行ったとしましょう。私のこのブログをご覧の方は英語得意な方が大勢なので「別に~」とか思うかもしれませんが「中学生が行った」とかを想像して見て下さい。レストランに入ってすぐ店員さんに「I'll be right with you. Have a seat, please.」よくある「どうぞおすわりになって、少々お待ち下さい」ですが、これ通じずにオロオロしてる日本人の方を何度も見た事あります。

日本人的には 「Just a moment, Sit down, please.」の方が通じるのでしょう。でもこれ、ネイティブで無くても英語を普通に使う方なら、カチンと来るのでは無いでしょうか?日本語にしますと、レストランに入った瞬間に店員さんに「ここで座って待て!」と命令口調で言われているのと同じです。でも、コミュニケーションですから、まず通じるのが重要で、優しく笑顔で話せばいいだけです。分かりにくい丁寧な言い回しよりも、分かりやすいなるべく簡単な単語で話し、笑顔で気を使ってサービスした方が、よほど「いい店員さんだった」の評価になるでしょう。

 

税関職員や入国審査官が指示を伝える時、コミュニケーションは重要ですがサービス業では無いので「優しく笑顔で伝える」必要は無いと思います。相手の日本語レベルに合わせて言い方を変えているだけで、十分優しいと思います。

今回のこのGACKTさんの件、一方の言い分しか伝わってませんし、今後もこの件に関して税関が何か発信する事は無いでしょうから、本当の事は分かりません。ただ、税関職員だろうが入国審査官だろうが、どの公務員だろうが、相手の仕事も人も尊重してコミュニケーションをすれば、それほど酷い対応と言うのは無いのではないかと思います。ああ、これは日本の場合ですからね?収賄上等の国とかも多いんで、そう言うところでは一切通用しませんし、かえってあちらが立場は上ですんで(笑)。

 

と言う事を、昨日うちの両親が香港へ帰ると言うので空港まで送って行った時に、ふと思っていた、このGACKTさんと言う方と同じ年代のオヤジです。