FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2022/04/25 月曜日

2022年第17週の月曜日です。

本日はオーストラリアやニュージーランド、南太平洋の島国の多くで ANZAC Day(アンザックデー)と言う祝日となっております。また、英国は祝日ではありませんが、ロンドンにて戦没者慰霊祭が行われます。アメリカで5月最終月曜日に行われる戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー)と同じような日でして、当初は第一次世界大戦のガリポリの戦いで戦った兵士らを追悼する日だったものが、徐々に全ての戦没した兵士らを追悼する日となったようです。

そして、いよいよ日本では今週末となる4月29日金曜日からゴールデンウィークが始まります。特に、スワップポイントの付与・徴収が変則的となるため、ご自身の取引しているFX業者のアナウンスを注意しておいた方がいいでしょう。基本的にはニューヨーク時間で、26日火曜日終了時点で4日分、27日水曜日終了時点で4日分、29日金曜日終了時点で3日分のスワップ受け払いとなるかと思います。相場の状況次第では、ドル円ショートなんて一瞬クローズして再度エントリーした方がいいような状況もありえそうです。みんな考える事は同じで、失敗したら大変ですけど(笑)。


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で4月28日木曜日お昼の正午前後に日本銀行が金融政策決定会合を終え、決定した今後の金融政策を発表予定です。事前の市場予想では、政策金利は -0.10%の現状維持が大半となっております。今回は年に4回公開されます「経済・物価情勢の展望」いわゆる日銀展望レポートが金融政策の発表と同時に公開される事になっております。今回の発表では「物価上昇率の引き上げ」が行われるとみられ、円安についても何か言及があるかもしれません。と言うか、言及がある事を期待してます(笑)。また、午後3時からは日銀黒田総裁の記者会見が予定されております。

これ以外の国も含め、今週の各国中銀の金融政策発表としては、25日月曜日午後1時半キリギスタン,午後6時カザフスタン、26日火曜日午後9時ハンガリー、28日木曜日(時間未定)ボツワナ,午前3時グアテマラ,午前7時コスタリカ,(正午前後)日本国、午後4時半スウェーデン、29日金曜日(時間未定)マラウィ,午後7時ブルガリア,午後7時半ロシア,午後9時アゼルバイジャン、30日土曜日午前3時コロンビアなどが予定されております。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。

本日25日月曜日、特に目立って注目の指標はありません。最近は、物価関連と雇用関連の指標以外では全く動じない感じですので、あえて余計な指標まで追いかける必要は無いようにも思います。

明日26日火曜日午前8時半に日本の失業率など雇用関連指標の発表があります。日本の場合、雇用に関しては資本主義とは思えないような高水準での雇用維持が継続されており、失業に関する数値が日銀の金融政策に与える影響は非常に小さいため、注目度合いが低い傾向があります。今回もそのたぐいでしょう(笑)。午後9時半にアメリカの耐久剤受注が発表されます。輸送用機械を含む総合値がどれだけ上昇するのかが、市場の反応するポイントになるかと思います。午後10時にアメリカの米連邦住宅金融局(FHFA)が発表する住宅価格指数と、同じく午後10時にアメリカのファイサーブ社が集計しS&P社が発表するケースシラー(CS)住宅価格指数の発表があります。指標発表サイトなどではCS米住宅価格指数をメインにしているんですが、こちらは全米の主要都市における実際に取引された様々な物件を集計しているため、現金で購入された物件も、低額物件も高額物件も全て含まれております。対してFHFAが発表する方は公社融資を受けた全米全ての物件が対象となるため、あらゆる都市が含まれている一方、公社融資の受けられる信用力が高い者が購入した物件だけが集計対象となり、当然ですが現金で売買された場合や、信用力が低く民間の金融機関だけで融資を受けた場合は集計に入りません。統計を分析するためには、何がなんでも全ての情報をかき集めればいいと言うわけではありませんが、こう言う事も知った上で指標を見る事は、数字を見て判断する上で必要な知識かと思います。政策金利を利上げするとなったら、当然に住宅ローンの利率も上り、住宅価格も上昇します。既に住宅価格は高騰しておりますので、今まで以上に注目度が上がりそうなのが住宅価格指数でしょう。午後11時にアメリカの新築住宅販売件数の発表があります。いまアメリカは「USA!USA!」モードに突入しつつあり、アメリカの経済を支えている個人消費で一般的には最大の金額となる住宅関連指標は今後非常に重要性が増してくるでしょう。そろそろ注意が必要な頃です。

27日水曜日午前10時半に豪州の四半期消費者物価指数(CPI)の発表があります。豪州中銀RBAは中銀としては異例の権限の少なさの中で頑張っておりまして、ここ最近は住宅価格だけ上昇する事が悩みのタネでした。ここにきて、消費者物価指数全体が上昇してきており、そろそろ物価全体のバランスを考慮して利上げが可能となってくる頃です。そのため、今回のCPIの数値しだいでは大きく豪ドルが動くかもしれません。

28日木曜日午後9時半にアメリカの四半期国内総生産(GDP)の発表があります。この指標が今週の注目ナンバーワン指標となっておりまして、GDPの伸びもそうなんですが、国内総生産のひとつの指標として発表になる物価の変動を示す、個人消費支出デフレーター(PCEデフレーター)が注目されております。消費者物価指数(CPI)よりも広範囲の調査対象のためFRBが最も注目していると言われており、PCEデフレーター・コアPCEデフレーターの数値しだいでは利上げが早まるような観測や報道も出てくるかもしれません。

29日金曜日、この日は欧州各国で消費者物価指数(CPI,HICP)や国内総生産(GDP)の発表が相次ぎます。個々の国の指標がユーロに対して大きな影響を与えるような状況ではありませんが、束になってかかってくるため午後3時以降の欧州時間には注意しておいた方がいいかと思います。午後9時半にカナダの月次国内総生産(GDP)があります。最近はカナダドルの動きが対米ドルであまりパッとしませんが、カナダドル好きとしては、この辺りでカナダの底力を見せつけて欲しいと思うところです(笑)。同じく午後9時半にアメリカの個人所得・個人消費支出など個人収支関連指標が発表になります。こちらが今週注目ナンバー2指標となっております。PCEデフレーターはFRBが利上げを迫られる瞬発力の指標、この個人収支関連指標はもう少し長いスパンで利上げをしても大丈夫かFRBが判断するための指標と言う意味合いがあります。いずれにせよ、数字が良ければFRBの利上げ方針が変わらないって事でいいでしょう(笑)。最後、午後11時にミシガンなんとかさんのなんとか指数 確定値があり今週は終了です。


 

今週末はいよいよゴールデンウィークが始まると言うだけでなく、週末と月末が完全に重なります。週の途中で月が変わるのと違い週末と月末が重なりますと、月末要因に加え更に週末リスク回避などの売り買いも交錯するため極端に動く事もあり、今週末は特に値動きには注意が必要です。もっとも、極端に動く事を狙ってポジションを持ってみると言うも面白いかもしれませんけど(笑)。

ゴールデンウィークを前にして、今週も一週間がんばってまいりましょう。


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