FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2021/03/22 月曜日

2021年第12週の月曜日です。 

早朝3時前後から始まったオセアニア時間ですが、円がほとんどの通貨に対して上昇して始まりました。いつもはオセアニア時間なんて放置しているブルームバーグまで伝える始末(笑)伝えておりました⇩

www.bloomberg.co.jp

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記事中「リスクオフの動きが広がる中」とありますが、だから、なんでリスクオフの動きが広がっているのかを知りたいわけです。あまり書くとまた怒られてしまうんですが、中の記事を読みますと、どうもこれが原因にっているようでして⇩

jp.reuters.com

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これ、既にNY金曜日(日本の土曜日早朝)には出ておりましたから、NY株などはこのニュースを受け上昇していたハズでして、為替に関してはこのニュースが再評価されアジア勢や中東勢が月曜日早朝から頑張っているんでしょうかね?

金曜日終了間際にでも強引な円売りでもあったならいざしらず、そう言う動きも全くありませんでしたから、土日でイスラム圏の営業していた金融機関によるヘッジ円買いとかもあるのかもしれません。⇦ かなり適当です(笑)。

 

先週末に発生しました半導体メーカーのルネサスでの火災ですが、

jp.reuters.com

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そう言えばここって、昨年発生した旭化成の半導体工場での火災によって停止している半導体の生産を代わりに受け持っていたメーカーでしたっけ?

www.nikkei.com

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なんやら、陰謀好きにはたまらない展開ではあるのですが、どうやら本当に装置の不具合が原因だったようでして、自動車メーカーが依存している半導体メーカーだけに自動車関連での注目度が高いようで、非常に詳しい説明が自動車の専門サイトにありました⇩

car.watch.impress.co.jp

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この記事を見て特に注目したのはタイトルと記事内こちらの部分でした⇩

タイトル

ルネサス、半導体工場火災で1か月後に自動車メーカー向け出荷に影響 影響を受ける製品の2/3が自動車向け

記事内

ルネサス エレクトロニクス代表取締役社長兼CEO 柴田英利氏は、「1か月は仕掛かりなどを使って生産して出荷可能だが、その後は自動車メーカーに影響が出る。それをできるだけ少なくするために自動車メーカーなどの協力なども得ながら1か月以内の生産再開を目指す」と述べ、自動車メーカーへの出荷に影響が出ることを明らかにした。

簡単に言い換えれば「いまある在庫使って1ヶ月は今まで通りに納品可能」と言う事でして、トヨタが絶賛されているような部品のジャスト・イン・タイム供給を維持しているのはやはり下請けなり部品メーカーであり、もっと言えば「自動車メーカーが本来抱えるべき在庫を下請けや部品メーカーにもたせて、自動車メーカーは在庫負担の金利を払わないで済んでいる」と言う事なんでしょう。今までも漠然と分かってはいたものの、ルネサスほどの大企業ですら1ヶ月の余裕を持って製造を行っていると言う「時間」が現れたのは、ちょっと驚きでもあります。

もちろん、自動車メーカーは民間企業なので利益追求は正しい姿で、元請け・下請け・部品メーカーの、どこにどの程度の負担を強いるのが正解なのか、あるいはどの程度以上の負担は公平では無いと判断するのかは国や法制の仕事です。

この日本の製造業が、総合的に見たら最早世界一では無い事は誰が見ても明らかです。それに対し、よく「官民一体となって」などと言われますが、仲良しこよしだけが官民一体ではなく、円滑な民間の活動を法制から支えるのも官の重要な役割です。その当り、この新型コロナウイルスから世界中が回復する際に、なんとか日本がアドバンテージを取れるような策を日本国にもお願いしたいところです。

なんか、ルネサスの火災から壮大な話しになった(笑)。


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。3月25日木曜日午後5時半に、スイス中銀のスイス国立銀行が今後の金融政策を発表します。政策金利は事前の市場予想では現状マイナス0.75%の据え置き、金融政策についても大幅な変更はないであろうと予測されておりまして、またいつも問題視されているスイスフラン高については、2月以降随分と対ユーロで安くなってきたスイスフランに最近はご満悦な様子のスイス中銀でして、今回はあまりスイスフラン高については触れず、直近になってから急激に上昇してきた債券利回りについての言及に矛先を向けるように思います。アメリカさんから為替操作国認定を受けているスイスとしては、顔色を伺うためにもあまり為替に言及したくなく、一方で債券利回りについてはアメリカさんも色々とやっているわけでして、そっちならアメリカさんに何か言われる筋合いも無いわけです。それと、非常に遠因にしかならないんですが、中銀による債券購入によって金利抑制ができると為替レートを引き下げる要因にもなるハズ(低金利通貨売り)ではあります。まあ、遠因でしか無いのに偶然にも引き金になったような動きをした場合、さも自分たちの大手柄のように触れ回るのはスイス中銀ではなく豪州中銀なんですけど(笑)。

これ以外にも中銀の金融政策発表としては、日本の皆さんにおなじみなところでは本日22日月曜日午前10時半前後に中国が事実上の政策金利としているローンプライムレートの発表、25日木曜日午後10時に南アフリカの発表があります。

また、毎度おなじみエキゾチックカントリーでは22日月曜日午後8時ガーナ、23日火曜日午前6時ホンジュラス,午前7時パラグアイ,午後9時モロッコ,午後10時ハンガリー,午後10時半ナイジェリア、24日水曜日午後4時5分タイ王国,午後5時55分アイスランド,午後10時半チェコ,25日木曜日午前0時アルバニア,午前0時グァテマラ,午後5時フィリピン、26日金曜日午前4時メキシコ,27日土曜日午前3時ウルグアイ,午前5時コロンビア,午前6時トリニダードトバゴなど、大変多くのエキゾチックなカントリーの中銀の皆さんが発表を予定しております。

この中で、中銀の金融政策で注目と言うわけでは無いんですが、赤字⇧にしてあります23日火曜日午後5時55分発表予定のアイスランドでの火山の噴火が少々気になってまして、春から初夏にかけて大規模な火山の噴火がありますと冷夏になりやすく、噴火した火山のある地域に限らず世界的な気温変化が伴う事が多く、今後穀物価格の行方にわっくわく期待して心配するところです。また日本では、冷夏と言うと夏の日照不足による米不作からの1993年米騒動を思い起こさせまして、せっかくできた堂島の米先物相場ですので、今後こちらも注意して見ておきたいと思っております。

3月24日水曜日午前8時50分に、1月20~21日に開催しました日銀金融政策決定会合の議事要旨が公開されます。この議事要旨が公開されても、たぶん何も発生しないでしょう。もう、既に「政策点検」とか言う謎発表が終わっている状況ですし、ETF購入枠6兆円の目安削除と言う金融政策変更を行っておりますので、その決定の更に前回1月の「現状維持決定」した際の内容に何を注目しろと? まあ、もし議事要旨が公開されて値が動いたら、それはその時に金融系通信社の皆さんが動いた理由を考えてくれるでしょう(笑)。

 

直接金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、24日水曜日早朝1時から米下院金融サービス委員会におきまして、24日水曜日午後11時から米上院銀行委員会におきまして、それぞれ、FRBのパウエル議長と財務省のイエレン長官がカップルで揃って公聴会での証言を行います。内容的には、CARES法での対応の報告と各委員会のホームページに書いてあります。あまり為替に直接影響のあるような内容は含まないかとは思いますが、株価からの波及や、あるいは質問者が上手で思わぬ発言が出る可能性もありますので、一応は注意しておいた方がいいかとは思います。

現地米国東部で25日午後、日本時間で26日早朝になるかと思われますが、アメリカのバイデン大統領が就任後初の記者会見を行うそうです。

www.bloomberg.co.jp

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ここまで記者会見をしないのも珍しいわけですが、前任があのトランプ氏だったために、「もしかしたら、合衆国大統領としては今までが目立ちすぎていただけで、本来はこれくらいのスタンスの方が正常なのでは?」と言う変なバイアスが掛かっていて、新聞の記事に書かれている「珍しい」とか「異常」とか言う事すら思いつかなかったような気もします。記者の皆さんもトランプ氏が大統領をしていた時のように年がら年中喧嘩腰のインタビューが出来ず、さぞ不完全燃焼なのでしょう(笑)。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が少ないので、若干レベルを落としながら羅列していきます。

本日22日月曜日、あまり目立つ指標はありません。強いて言うなら、午後11時にありますアメリカの中古住宅販売件数くらいでしょうか。住宅市場も最近はアップダウンが激しく、なかなか経済のバロメーターになりにくい状況でして、それでも一般の人が買う物の中で恐らく一番高額な物である住宅の動向は途切れさせず見ておきたい数字ではあります。

明日23日火曜日午後4時に英国の失業率など雇用関連指標の発表があります。また、午後11時にアメリカの新築住宅販売件数がありまして、新築住宅の場合は建設するに当たって非常に多くの業種に影響を与えるため、中古住宅の動向以上に重要です。

24日水曜日、この日はマークイット社による主要国の購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されております。最近は欧州だけでなくアメリカなんかもPMIで振れる事があり、欧州とアメリカのPMI発表時間は若干注意しておいた方がいいかもしれません。フランス午後5時15分、ドイツ午後5時半、ユーロ圏午後6時、英国午後6時半、そしてアメリカが夏時間になったため今までより1時間早い午後10時45分となってます。午後4時に英国の消費者物価指数(CPI)など英国の物価関連指標の集中発表があります。まだまだ物価上昇が金融政策に影響を及ぼすには時間がかかりそうですが、こんな状況の中で物価だけ急変したりしますと緊急で金融政策変更や対応がなされる事もあり、毎回チラ見だけはしておいた方がいいでしょう。

25日木曜日午後9時半にアメリカの週次新規失業保険関連指標の発表があります。前回は予想外にも申請件数が4万5千件も増えてしまったんですが、これも連続で増え続けなければ一過性のこととして大きな問題ではなく、つまり今回の発表が重要と言う事になります。今回も申請件数が前回値を上回るような増加を見せますと、株や為替相場への影響も出てくるかもしれません。同じく午後9時半にアメリカの四半期国内総生産(GDP)の発表がありますが、アメリカの四半期GDPは「速報値 ⇨ 改定値 ⇨ 確定値」と全部で3回の発表があり、今回は3回目の「確定値」の発表となってます。私がブログで指標結果を書く際には、2回発表のある指標の場合「速報値 ⇨ 確定値」とするように心がけてまして、なぜかと言えば、2回目の発表の時に「変更がなくても発表される=つまり数値の確定」と言う事で、ただの改定発表なら数値変更無かった場合に発表する必要すらなく、定期的に発表する日程が組まれている以上は数値の確定だと言う理由です。ただ、このアメリカのGDPのように3回の発表がありますと、2回目の発表を改定値としないとバランスが悪くなるため仕方なく改定値としてます。なんのバランスかと言えば「速報値 ⇨ 改定値 ⇨ 確定値」と全部漢字3文字なのでバランスいいでしょ?(笑)。公式発表で強く Revision(ed) や Revise(d) と表記されている指標については例外的に「改定値」との表記をするつもりではおりますが、そこまで強く主張してる指標はあまり見たことありません。あと、ちょっと脱線なんですが、米雇用統計以外の同種の発表について、よく「失業率など雇用関連指標」と書いているんですが、あれもアメリカは失業率などの雇用関連指標を取りまとめた正式な発表が「the Current Employment Statistics 現在の雇用統計」と言いまして、英語での省略形は「CES」、日本語での省略形としては雇用統計が適切であろうと昔から使われているため「雇用統計」としてますが、他の国での名称は Employment Statistics では無いので雇用統計ではありませんからそう書けないと言う事です。最近、やけに「豪雇用統計」やら「英雇用統計」やら書いてあるところが多いので少々気になってます。

26日金曜日、午前8時半に東京の消費者物価指数(CPI)があります。それほど注目でも無いんですが、とりあえず週に1つくらい日本の指標を書いておこうかと(笑)。午後4時に英国の小売売上高の発表予定です。今の経済状況ですと、マクロ経済うんぬんより、もっと足元のミクロの積み重ねが重要なのは間違いなく、本来マクロでしか動かせない中銀が細かいミクロな視点での経済政策を発してるのもそのためで、そのミクロな中でも小売売上高は特に重要です。でも、重要だからと言って、その発表で株や為替が動くのかと言うのは別問題です(笑)。午後9時半にアメリカの個人所得や個人消費支出など個人収支関連指標の発表があります。これ、今週の注目ナンバーワン指標、と言いますか、これが唯一注目の指標と言った感じでしょう。最後、午後11時ににミシガンさんところのアレ・確定値がありまして今週は終了です。 


 

今週は月末週とも中盤週とも言えぬ、微妙な下旬の一週間です。

3月は日本や英国では年度の締めくくりとなるため、31日が土日にかかるより今年くらい余裕があった方がありがたい感じもしますが、まあ、家でプラプラしている私には関係が無い事です(笑)。来週は新年度となる4月1日もありますし、キリスト教的には4月4日が復活祭=イースターとなりますので、欧米では多くの国で祝日となったりする関係で、やや来週は忙しい週となりそうです。

余裕がある今週のうちにチャッチャと相場には動いていただき、お財布の余裕にも貢献していただけるようにお願いしたいところです(笑)。

今週も一週間、頑張ってまいりましょう。


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