FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2021/02/15 月曜日

2021年第7週の月曜日です。

本日、アメリカが大統領の日(プレジデンツ・デー)の祝日でお休みとなっております。またカナダも多くの州でファミリーデーの祝日となっております。

 

まず、このアメリカのプレジデン・デーですが、プレジデン・デーではありません。駐日米国大使館の運営するアメリカンセンターの公式サイトでも「プレジデンツ・デー」の表記になっております。 ⇦ これ昨年の段階では確実に、駐日米国大使館の運営するアメリカンセンターの公式サイトでも「プレジデンツ・デー」の表記となっていたんですが(2020年2月17日アーカイブ)、なんと本日確認したところ、ワシントン誕生日に修正されてました。やはり、色々と問題があったようです。

americancenterjapan.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

2020年2月17日時点 ⇨ アーカイブ

なんで色々と問題があるのかといいますと、まず、プレジデント・デーとしてしまうと現職大統領又は退任後に生存している大統領の誰か1人を特定する意味になってしまうんです。そのため、複数の大統領、もしくは全ての大統領を指すように複数形の "s" を付け、あるいは「~の」を意味するために所有格として "s" を付け、どっちの意味としても取れるように誤魔化す意図があると思われます。

もともと初代大統領ジョージ・ワシントンの誕生日を記念した祝日だったため、当初は2月22日の誕生日に祝日だったものを、どこの国でもあるような「やんごとなき揉め事が好きな皆様」の大きな声などから、誕生日が近かった2月12日生まれのエイブラハム・リンカーンの誕生を一緒に祝う祝日にしようとしたり、いやそれはおかしいとなったり、あるいはリンカーンだけでいいんじゃね?となったり、結局は移動祝日として2月の第3月曜日に落ち着いたようです。ちなみに連邦の正式な祝日名は「ワシントン誕生日 Washington's Birthday 」となっております。

プレジデンツ・デーの表記は「やんごとなき揉め事が好きな皆様」からの口撃を回避させるために一般的に用いられている表記で、日本の「建国記念日」の名称と同じように、アメリカでもなかなか面倒くさそうな事が多いようです。

本日、アメリカのほとんどの州ではプレジデンツ・デーまたは類似する意味合いの祝日になっております。なぜ、こんな変な書き方なのかと言えば、州によって祝日の意味や名称が違ってまして、全米50州における本日の祝日の名称を羅列しますと、

・Presidents' Day

・President's Day

・Presidents Day

・Washington's Birthday, President's Day

・Lincoln, Washington, Presidents' Day

・George Washington Day

・Washington's Birthday

・Lincoln's and Washington's Birthday

・Washington–Lincoln Day

・Washington and Lincoln Day

・Washington's and Lincoln's Birthday

・George Washington, Thomas Jefferson Birthday

・George Washington's Birthday and Daisy Gatson Bates Day

・(The third Monday in February)

上の3つは、アポストロフィ( ' ⇦上カンマ)の位置や有る無しの違いだけですが、それ以外はまるでバラバラです。一番下の「2月第3月曜日」なんて言う祝日名が無いカリフォルニア州なんてのもあったりします。ちなみに州法で名称が規定されていないカリフォルニア州では、一般的に「Washington Day」を使っている感じでして、同州法学校教育規定で公立校の休日として「The third Monday in February, known as “Washington Day.” ワシントンデーとして知られる2月第3月曜日」との規定があり、学校でのプリントなどで Washington Day と書かれているので、同州で育った方が大人になってもそのまま使い続るからそうなったのでしょう。⇦ 凄え深いわ(笑)。

この祝日、もともとは初代ワシントン大統領の誕生日を祝う祝日としてジョージワシントンの誕生日である2月22日でしたが、日本でもよく揉めているハッピーマンデー制度と同じく、アメリカの「Uniform Monday Holiday Act (月曜日休日統一法) 」で2月第3月曜日に変更した結果「全然ワシントンの誕生日関係ねえじゃねえかよ!」となり、多くの州でプレジデンツデーなどと変更したと言うわけです。

今でも連邦の定める祝日の名称としては「Washington's Birthday (ワシントン誕生日) 」でして、連邦法の定める名称と同じ名称のままの州は、ニューヨーク州・イリノイ州・アイオワ州・ミシガン州の僅か4つの州しかありません。ニューヨーク州が「Washington's Birthday」と言う事は、当然ですがニューヨーク証券取引所はニューヨーク州にありますので、実はニューヨーク州証券取引所は「プレジデンツデー」の祝日でお休みでは無く「ワシントン誕生日」の祝日でお休みなわけです。

では、なんで日本のFX業者や証券会社の多くが「2月第3月曜日はプレジデンツ・デーの祝日でニューヨーク証券取引所が休場」と伝えているのかと言えば、恐らくはロイターが原因では無いかと思います。ロイターの米国本社がありますのは、ニュージャージー州ホーボーケンと言うところでして、ニュージャージー州は「Presidents Day プレジデンツ・デー」なんです。正直言って、私もアメリカに住んでた時には、テレビなどで「プレジデンツ・デー」と言われようが「ワシントンバースデー」と言われようが関係なく、脳内で「2月第3月曜日」と変換しておりましたので、アメリカ人記者が記事を書く際には、そこまで州ごとによる祝日名の違いを意識していないのではないかなと。「じゃ、お前も気にするなよ!」と言われそうですが、ほら、ブログのネタ的に最適なので(笑)。 

fxse.hatenablog.jp

毎年プレジデンツ・デーはまるっとコピペできるから楽なんですが、今年は少し修正が入りました。来年からはまたまるっとコピペ予定(笑)。

 

さて、本日祝日のもう一つの国、カナダのファミリーデーですが、こちらは近年できた祝日でして、ぶっちゃけ「2月に祝日作ろうゼ!」的な感じで登場したご様子(笑)。祝日を「ファミリーデー」とし、家族で過ごす事や家族の大切さを祝日の意義としているのは非常に現代風と言いますか、昔ですと「そんなの当たり前じゃん」で終わりそうなところです。日本も、これだけ祝日があっても祝日が無い月がありますので、日本でも「家族の日」と言った祝日を新設するのもいいんじゃないかと思います。私が国会議員にでもなったら、速攻で議員立法です(笑)。仮に国会議員になんてなったら重国籍云々言われそうなので絶対になりませんけど。

 

また、今週17日水曜日まで中国を中心とした中華圏の国で春節(旧正月)の連休となっており多くの金融市場で休場、また、指標発表も基本的にはありません。春節の連休は既に期間中のため、春節明けとなる18日木曜日に注意が必要かと思われます。特に株式市場は大量の資金流入で荒れるかもしれません。


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。 

今週は、主要国中銀の金融政策発表は予定されておりません。主要国以外ですと、日本の皆さんにおなじみなところとしては、日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で2月18日木曜日午後8時にトルコ中銀の発表があるくらいでしょうか。また、当初20日に予定されておりました中国の実質的な政策金利であるローンプライムレートの発表が来週22日の月曜日に変更となっております。

毎度おなじみエキゾチックカントリーでは、15日月曜日午後7時ウガンダ、16日火曜日午後6時ルワンダ、17日水曜日午前6時半ジャマイカ,午後5時半ザンビア,午後6時ベラルーシ,午後6時ナミビア,深夜24時グァテマラ、18日木曜日午後4時半インドネシアなどが予定されております。

16日火曜日午前9時半に豪州中銀RBAが、前回2月2日に開催した金融政策委員会の議事要旨を公開します。この回は、豪ドル相場高に関する言及があった会合でして、終了直後に公開されていた声明文でも随分と気にしている感じでした⇩

ポイント1

The exchange rate has appreciated and is in the upper end of the range of recent years. 為替レートは上昇しており、近年のレンジの上限に位置している。

 

ポイント2

The current monetary policy settings are continuing to help the economy by lowering financing costs for borrowers, contributing to a lower exchange rate than otherwise, 現在の金融政策は、借り手の資金調達コストを引き下げ、為替レートの低下に寄与し、

 

fxse.hatenablog.jp

もう少し詳細な内容について言及がありますと、議事要旨公開で豪ドルが反応する可能性もありますので、いつものRBA議事要旨公開よりは注意しておいた方が良さそうです。「声明文よりも強い内容が無かった場合 ⇨  豪ドル買い or スルー,声明文よりも強い内容があった場合 ⇨ 豪ドル売り」と、なるかとは思いますが、市場参加者の皆さんのエモーションがありませんと、何があってもスルーになりそうではあります(笑)。

18日木曜日午前4時に、米FRBが前回1月26~27日(現地時間)に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公開します。 政策金利も量的金融緩和政策の資産購入枠も金融政策自体も、ほぼ従前と変更が無かった回でして、決定された政策内容なんかよりも、年が変わり各地区連銀からの持ち回りになっている委員の入れ替えがあり、その動向が注目されていたFOMCでした。会合直後に発表された声明文では特に大きな影響が見えなかったのですが、議事要旨でどのような記載があるのか。その内容次第では今後のFOMC動向に影響を与えるため、今回のFOMC議事要旨の公開は注意しておいた方がいいかと思われます。公開直後より、議事要旨が公開され金融系通信社の御高説が出始めてからが特に要注意です。

19日金曜日深夜2時から米下院金融サービス委員会にて、先日から騒ぎとなっておりますゲームストップ株についての公聴会がオンラインで開催されます。ゲームストップ株とは言いますが、企業としてのゲームストップ社が問題なのではなく、ゲームストップ株を仕手株としてネット掲示板での買い煽動と、主にスマートフォンを用いたゲーム感覚で株式売買が行える通称スマホ証券などの現状で問題点と言われている部分の当事者に対する聞き取りを行う事になっており、今回は渦中のネット掲示板「レディット」の創業者や、レディットで買い煽動を行ったと言われる当事者へも召喚状が出ております。直接外国為替市場への影響は無いかと思われますが、場合によっては株式市場への影響から為替市場への波及も予想されるため、注意しておいた方が良さそうです。

 

直接、金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、

15日月曜日にユーログループ(ユーロ圏財務相会合)、16日火曜日にエコフィン(EU財務相理事会)が開催されます。毎回の説明ですが、前者ユーログループはEUに加盟してユーロを通貨として採用している国の財務相が参加し、後者はEUに加盟している国の財務相が参加します。今回もオンラインでの開催となってまして、だいたい話し合う内容は新型コロナウイルスと "英国けしからん" の同調圧力くらいじゃないでしょうか(笑)。もう、エコフィンなんて公式サイト以外じゃ開催するって事すら見かけない感じでして、EUだったけど(法定通貨としての)ユーロ圏じゃなかった英国が抜けてしまったら、同じくEUだけどユーロ圏じゃない国を見ますと、わざわざ開催するほどでも無いような気もしてきます。私なんかでも思うんですから、当事者の皆さんは余計にそう思ってる事でしょう。そのうちエコフィン無くなるかも?(笑)。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目指標が少ないので、若干レベルを落としながら羅列していきます。

本日15日月曜日午前8時50分に日本の第4四半期国内総生産(GDP)速報値が発表されます。これで大きく市場に影響があるとは思えませんが、およそ先進国の2020年通期GDPの速報値集計が出揃うため、各国比較で日本の立ち位置がどれくらいなのか順位づけされ、中期的に円の評価になってくるかとは思います。

明日16日火曜日、あまり影響がありそうな指標は無いんですが、しいて言うなら午後7時にドイツとユーロ圏のZEW景況感指数があるくらいでしょうか。同じく午後7時にユーロ圏の圏内総生産(GDP)もありますが改定値の発表のため、極端な数値変更でも無い限りガン無視の予定です(笑)。

17日水曜日、午前8時50分に前回奇跡的に前月比でプラスになった日本の機械受注(笑)。午後4時に英国の消費者物価指数(CPI)など物価関連指標の集中発表があります。午後10時半にアメリカの1月小売売上高、同じく午後10時半にカナダの消費者物価指数(CPI)があります。アメリカの小売売上高は今週注目ナンバーワン指標となってまして、その裏番組にカナダのCPIがあるため、この時間はルーニーちゃん(USDCADペア)の値動きに注意が必要かと思われます。

18日木曜日午前9時半に豪州の失業率など雇用関連指標の発表があります。午後10時半にアメリカの住宅着工件数や建築許可など新築住宅関連指標がありますが、最近は住宅関連指標の動きよりも、もっと足元の消費関連の指標に注目が集まっている感じでして、今回は事前の市場予想がマイナス圏となっている事もあり、多少の変動では市場への影響が少ないように思えます。株価を見ると、長期的な先行きには楽観しているのでしょうが、短期的には本当に目先の状況を気にしている感じでして、だんだんとその傾向が強くなってきました。FRBや各国の中銀が雇用から物価へと目線を移そう、いや、移したと思わせるような発表を心がけている感じですが、どうも市場がそれに付いて行かれないようです。

19日金曜日、この日はマークイット社による主要国の購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されております。最近は欧州だけでなくアメリカなんかもPMIで振れる事があり、欧州とアメリカのPMI発表時間は若干注意しておいた方がいいかもしれません。フランス午後5時15分、ドイツ午後5時半、ユーロ圏午後6時、英国午後6時半、アメリカ午後11時45分となってます。午前8時50分に日本の1月消費者物価指数(CPI)、午後4時にドイツの生産者物価指数(PPI)、午後4時45分にフランスの消費者物価指数(CPI,HICP)確定値など、CPIやPPIがダラダラと発表される日にもなってます(笑)。午後10時半にカナダの小売売上高の発表が予定されてます。午後10時半にアメリカの主要指標の発表が無い日なので、カナダドル大好きな私としてはノイズが無い中でのカナダの小売売上高に期待しております。最後、深夜24時にアメリカの中古住宅販売件数の発表がありますが、これも前日の新築住宅関連指標と同じく、住宅関連指標への反応が出てくれる事をお願いしたいと言うところでしょうか。ただし、深夜24時のニューヨークオプションカットタイムと同じで、しかも週末と言う事もあり、発表時間としては非常に注意が必要な時間と言えます。


 

土曜日にありました地震の影響が、日が明けた昨日になって徐々に明らかになりまして、とにかく亡くなった方がおられないと言う報道にホッとしております。

www.jiji.com

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新幹線や高速道路も土砂災害などで運行停止や通行止めがあったりと大変な状況ですが、新幹線の復旧までに約10日と言う事で、むしろ「10日で復旧するのか!」と、驚くばかりです。ここまでの大きな地震でも、死者も出ず、経済が麻痺するような事もなく、すぐにでも復旧の目処が立つのも、日本に災害が多いと言うだけの理由ではなく、その災害への備えを怠らずにできているがゆえの結果でしょう。

奥ゆかしく遠慮する必要なく、誇るべき事だと思います。

 

いまはちょうど私立大学が入試を行っている時期でして、今回の地震で新幹線など交通機関が止まった事で、受験日に大学に行かれないなどの影響が出ているようです。いま大学を受験している子たちは、入試制度の変更や、新型コロナウイルスのせいで非常に厳しい年の子たちでして、私個人としては「もう、全員に希望する大学に入学させてあげて欲しい」くらいの気持ちです。

例で上げてしまって申し訳ないんですが、有名私大ですと、今回の地震の影響による受験への対応は、慶應義塾は既に救済措置を発表済み、

www.keio.ac.jp

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早稲田大学さんは、現時点では救済措置の実施は未発表でして、

admission.waseda.jp

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社会的影響や他私学への影響が大きな有名私大は、率先して非常事態への対応や救済措置を発信して欲しいと思います。

 

今年の大学受験生だけでなく、現在の大学生も新型コロナウイルスで非常に厳しい一年を過ごしてきました。今後季節の移り変わりで気温上昇とともに新型コロナウイルスを含む感染症の流行が低下したところで、新型コロナウイルスワクチンの新規承認、出荷、流通増加などで新型コロナウイルスを抑圧していただき、今回の地震からの復旧も終え、厳しい中で耐えてきた学生たちが普通の学生生活を送れる日が来るのを願ってます。 


 

など、世の中では色々とありますが、各々ができる事をしていくしかありません。今週も一週間、がんばってまいりましょう。 


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