FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/12/14 月曜日

2020年第51週の月曜日です。

英国とEUで行われておりましたブリグジットに伴う通商協議ですが、協議の最終日を昨日13日としておりましたところ、まだ欧州時間で13日の午前中だった日本時間で昨夜のうちに、早々と「協議延長」と言う一番バカみたいな結果となりました。

EU and UK agree to continue Brexit trade deal talks
EUと英国は通商協議の継続に同意

www.ft.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

もう、このまま協議継続を続けて、クリスマスを迎え、ボクシングデーも過ぎ、大晦日になって「ブリグジット移行期間の暫定延長」になる未来が50%くらいの確率で私の目には見えてきました。ほんと、アホくさくなってきた。

こうなりますと、月曜日早朝のオセアニア時間スタートは「売ってリスク回避していた皆さんがポンド買い戻し ⇦ こちらはメインではなく」の大義を狙って「いえ~い!ポンド買い~! ⇦ こちらがメイン」となるのは自然な流れでして⇩


まっ、ワープになりますわね?(笑)

これから落ち着き、多くのFXブローカーが取引開始となる午前7時以降、そして東京時間以降にどうなっていくのか注目してます。追証なし海外ブローカー2社使ったフルレバレッジ全力のマックスベット片方飛ばすの上等作戦で両建て成功した皆さん、おめでとうございます(笑)。


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で12月15日火曜日午前9時半に豪州中銀RBAが今月1日に開催した金融政策委員会の議事要旨を公開します。このときの発表は外国為替市場に全くの影響を与えなかった時でして、直後の声明文では、いつもの「やろうと思えばできる。だがしかし、今やる時ではない」の発動だけと言った内容でした。議事要旨に関しても同様だと思われまして、そこまで警戒するイベントでは無いように思えます。

17日木曜日早朝4時に米連邦公開市場委員会(FOMC)が2日間にわたる会合を終え、今後の金融政策を発表します。事前の市場予想では、政策金利は現状0.00~0.25%レンジの据え置き、金融政策に関しては一部でQE拡大による金融緩和拡大の予想が聞かれるのと同時に、金融政策正常化(現状から見て金融引き締めと同義)に向けた方針を示すのではないか?と言う声もありまして、声明文の発表直後の値動きがまだのうちに、公表文をパッとみて何か掴めたらめっけ物と言ったところでしょうか(笑)。そんなの面倒と言う方は、発表直後にはこういう時は通称「騙し」の動きが発生する事が多いため、発表から10~20秒ほど経過して、金融系通信社の御高説を受けた市場が動いた方向へ追いかける作戦で攻める方がいいかもしれません。早朝4時半からはFRBパウエル議長による記者会見が予定されております。

17日木曜日午後5時半にスイス中銀のスイス国立銀行(SNB)が今後の金融政策を発表します。事前の市場予想では、政策金利は現状マイナス0.75%の据え置き、金融政策についてはやれる事はほとんど無いとみられ、恐らくは注視する注視するのオンパレードで現状維持になるかと思われます。それと、SNBの金融政策で重要な「スイスフランの安定」に関して、毎度「躊躇なく為替介入を行う姿勢」を堅持しておりますが、どうもアメリカから為替操作国認定を受けそうな気配となってきました⇩

jp.reuters.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

今まで「なぜ認定されないのか?」の方が疑問に思うほどでしたので妥当とも言えるんですが、このタイミングで出てきたと言う事は、やはりトランプ大統領の方針があったのだろうと思われます。今後、表立って為替介入姿勢を示せなくなりますと、いよいよもってスイスフラン高を牽制する方法がマイナス金利の更なる深堀りしか無くなってきます。今回の発表は、そのあたりをどうするのか注目したいと思ってます。ただし、まだ為替操作国認定されたわけでは無いので、今回までは大規模に、いや、今回は派手に為替介入示唆を強く打ち出す可能性もありますので、その点も注意しておいた方が良さそうです。

17日木曜日午後9時に英中銀イングランド銀行(BOE)が金融政策委員会(MPC)を終え今後の金融政策を発表します。事前の市場予想では、政策金利は現状0.10%の据え置きと予想されてます。が、マイナス金利容認発言が総裁やMPC委員から出ておりまして、現状の0.10%から0%へ、あるいは、あまり見られないステップですが5bpの引き下げで0.05%へと利下げの可能性も全くゼロではありません。つい先日もベイリー総裁が、市中銀行との間で何らかの協議をしてると発言しました⇩

jp.reuters.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

これ自体は、マイナス金利となった場合に市中銀行のシステムへの不具合がないようにお願いや指導と言ったテクニカル的な側面も大きいでしょうが、いずれにせよ、BOEが市中銀行へマイナス金利の可能性を公式に伝えているところで興味深いものです。ブリグジットの行方、単に制度上や条約上の問題だけでなく、今後の英国の行く末と言った広義でのブリグジットでの影響への対応もBOEには課せられておりますし、他国の中銀以上に金融政策への柔軟性を模索,研究しているものと思われます。今回の金融政策発表で直接の影響はなくとも、何らかのヒントが発表文の中に隠されているかもしれません。そのあたりも、注意して見ておきたいところです。

18日金曜日正午前後に日本銀行が金融政策決定会合を終え、決定した今後の金融政策を発表予定です。政策金利である補完当座預金制度適用利率はマイナス 0.10%の現状維持との市場予想になっております。また、金融政策については、現時点では来年2021年3月末までとなっている「資金繰り支援制度」の期限を延長するとの多くの予想があり、恐らくはそのようになるかと思われます。まだ今回の会合で決定せずとも間に合うでしょうが、何かしないと「無手」と判断されてしまうため小出しにするには最適な材料と言えます。午後3時半からは日銀の黒田総裁による記者会見が予定されております。

これ以外にも今週は各国中銀の金融政策発表が山程ありまして、日本の皆さんにおなじみなところでは、17日木曜日ノルウェー,メキシコ、18日金曜日ロシアの発表があります。毎度おなじみエキゾチックカントリーでは14日月曜日カザフスタン,ホンジュラス、15日火曜日ハンガリー,アルメニア,モロッコ、16日水曜日モザンビーク,アルバニア,コスタリカ、17日木曜日台湾,フィリピン,インドネシア,チェコ、18日金曜日アゼルバイジャン,モンゴル,ジャマイカ,コロンビアなどが予定されております。また、米ドルとペッグしている通貨の発券国や、通貨バスケットの構成で米ドルを主としている通貨の発券国などの金融政策発表も控えております。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。

本日14日月曜日、特に目立った指標はありません。午前8時50分に日銀短観がありますが、いつものように、どんな数字が出ても何も変わらないのでしょう(笑)。 

明日15日火曜日、この日の指標は、午前11時ころ中国の小売売上高、午後4時に英国の失業率など雇用関連指標、午後11時半にニューヨーク連銀製造業景況指数、そんなところでしょうか。恐らくブリグジット関連で荒れているでしょうから、午後4時の英国の失業率などは要注意です。

16日水曜日、この日はマークイット社による主要国の購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されております。最近は欧州だけでなくアメリカなんかもPMIで振れる事があり、欧州とアメリカのPMI発表時間は若干注意しておいた方がいいかもしれません。フランス午後5時15分、ドイツ午後5時半、ユーロ圏午後6時、英国午後6時半、アメリカ午後11時45分となってます。午前8時50分に日本の通関ベース貿易統計、午後4時に英国の消費者物価指数(CPI)など物価指数の集中発表、そして、午後10時半にアメリカの11月小売売上高がありまして、こちらが今週のナンバーワン注目指標となっているんですが、FOMC控えて全く動意が無い可能性もあります。

17日木曜日、午前6時45分にニュージーランドの四半期国内総生産(GDP)、午前9時半に豪州の失業率など雇用関連指標など午前中はオセアニアの指標が続きまして、その後は夜まで大した指標がありません。午後10時半にアメリカの新築住宅着工件数があります。また、同じく午後10時半にフィラデルフィア連銀製造業景況指数がありまして、こちらの指標がいいと半導体銘柄を中心にニューヨーク株式市場の上昇に関係してくる可能性もあり、そこから外国為替市場への影響もあるかもしれません。そんなおこぼれ狙うより、ダウ買ったり売ったりした方が早そうですけど(笑)。

18日金曜日、午前8時半に日本の消費者物価指数(CPI)があります。そのうち、日本のCPIを注目の指標として赤字にしたいところなんですが、現時点ではここに羅列するだけでも頑張ってる方でしょう。午後4時に英国の11月小売売上高の発表があります。もうさすがに英EU通商交渉は結果が出ている時期でしょうから、素直に発表された数字でポンドが動く事を期待してまして、前月比で随分とマイナス予想なのでポンドはガツンと売られちゃってください(笑)。午後10時半にカナダの10月小売売上高があります。カナダは小売売上高の発表が遅く、他の国で11月の発表のところが多い中、まだ年末商戦前の10月の数値が発表されるので注意しておきたいところです。最後深夜24時に米コンファレンスボード(全米産業審議会)が発表する景気先行指標総合指数がありまして、今週は終了です。 


 

さあ、月曜日から金曜日までマルマル平日なのは、今年は今週が最後となります。日本だけで見ると来週もそうなんですが、我々インターナショナルな生業をしている者としては、クリスマスは実質休場となるので休日と同義です。

国内の証券会社やブローカーを使っている方は特に問題ないかと思うんですが、海外の銀行やブローカーを使って取引している方ですと、そろそろ出金までのスケジュールを確認しながら取引を行いませんと、せっかく楽しいクリスマスのための資金なのに、着金がクリスマス後となりかねません。まあ、そこまでギリギリのお財布の中身で生きている方も少ないかもしれませんけど(笑)。

さあ、クリスマスそして年末年始に向け最後のスパートとなる一週間、今週もがんばってまいりましょう。


【おなじみさん限定】つづきは ⇨ こちら