FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/09/07 月曜日

2020年第37週の月曜日です。

本日の早朝オセアニア時間ですが、ポンドを除きまして、ほぼどの通貨ペアも前週の終値付近からの開始となった感じでした。問題のポンドですが、特に目立ったニュースは無かったと思うんですが、外国為替市場で影響しそうなところですと、こんなところでしょうか⇩

Brexit negotiator says UK unafraid to walk away without deal

「英国は合意なしでの離脱を恐れていない」EU離脱交渉官談

apnews.com

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今週はロンドンで、月末にはブリュッセルにて英国EU間での貿易協議が行われる予定になっておりますが、双方とも歩み寄る姿勢が全く見えない状況になっておりまして、お互いに好条件を引き出そうとする駆け引きなのか、あるいは、本当に小学生のケンカしているのか分からない感じになってきました。

先週末こんなニュースもありまして⇩

www.msn.com

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「もしかしたらマジでTPP入りたいの?」みたいな感じにもなってきました。

これからしばらくは、英国の通商関連のニュースでポンドが急変する可能性もありそうです。急変して欲しいと言う願いの方が強いかもしれませんが(笑)。 


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で9月9日水曜日午後11時、カナダ中銀カナダ銀行が今後の金融政策を発表します。事前の市場予想では、政策金利は現状据え置きの 0.25%で、金融政策の方針にも大きな変更は無いかと思われます。カナダ銀行と言えば、8月下旬に突然「インフレ目標について国民からの意見を募集」とか言うわけわからない事を始めまして⇩

jp.reuters.com

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これは一体どうしたいのかな?と、かなり不思議な取り組みです。実際にアンケートページを見たんですが、例えば「問5」

5. Do you think 2% accurately represents the level inflation across Canada?
 「2%」はカナダ全体のインフレ率を正確に表していると思いますか?

・I think inflation in Canada is lower than 2%
 カナダのインフレは2%以下だと思います

・I think 2% is accurate
 2%は正確だと思います

・I think inflation in Canada is higher than 2%
 カナダのインフレは2%以上だと思います 

こんなの、絶対にわかんない(笑)。例え極端なインフレがあったとしても、ある商品は極端に値上がりし、でも値上がりしない物もあるわけで、自分が買う物が値上がりしていたらインフレだと思うかもしれませんが、普通は「全体的に何パーセントの物価上昇している」とか考えて生活していないでしょう。今まで中銀がこんな事を直接してきたなんて聞いた事ないので、それでも何かの役に立つのかもしれません。もしかしたら、インターネット上での調査と同時に、過去行ってきたような書面調査を行い、ネット上での調査と比較検討したいのかもしれませんし、あるいは単にガス抜きなのかもしれませんし、もしかしたら、本当に調査したいだけなのかもしれません。調査期限は10月1日までのようですから今回の金融政策会合には間に合いませんが、次回の会合でこの調査が何らかの形で評価されるのであれば、為替で丁半博打している我々も無視する事ができないかもしれません。どう評価していいのか、結局はロイターやブルームバーグなどの金融系通信社の言うがままになりそうですけど。

9月10日午後8時45分に欧州中銀ECBが今後の金融政策を発表します。事前の市場予想では、政策金利は現状据え置きの 0.00%で、金融政策の方針にも大きな変更は無いかと思われます。ただ、最近はECB高官からユーロ高についてチラチラと遠回しな言及があるため、もしかしたら金融政策理事会でユーロ高が議題に出る可能性もあるかもしれません。その場合でも、スイス中銀のように不満を全力でぶつけて来たり介入も辞さないとか言ってくる事は考えられず、まずは「注視している」くらいの発言からになるであろうかとは思います。発表の45分後、午後9時半からはECBラガルド総裁の記者会見があります。以前のECB金融政策発表と言えば、決定内容の発表では全く動かず、総裁会見でまとめてド~ンと言う感じでしたが、最近では「どうせ総裁会見待っても大して影響無いし」と言った感じで発表直後に動いてしまう事も多くなってきました。今回も午後8時45分の発表から注意しておきたいと思います。

これ以外にも中銀の金融政策発表としては、今週はみんな大好きエキゾチックカントリーばかり(笑)。7日月曜日カザフスタン、9日水曜日ポーランド,モルドバ、10日マレーシア,セルビア、ペルーなどが予定されております。EU加盟のポーランドがエキゾチックカントリーなのかは微妙なところではあるんですが、通貨として見たら外国為替市場でのポーランドズウォティの取引高は、もうホント微々たるものでして、トルコリラやブラジルレアルが1.1%なのに、ポーランドズウォティは0.6%しかありません。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が非常に少ないので、かなりレベルを落としながら羅列していきます。特に水曜日くらいまで注目度が高い指標が一切無く、さすが雇用統計明けの週と言った感じです。

本日7日月曜日、午前11時半頃に中国の貿易収支の発表があります。最近は少し大人しい感じのアメリカさんですが、大統領選挙前と言う事もありますし、もし中国の貿易黒字が極端に増えでもしていたら何を言い出すのかと言ったところでもあります。指標発表時の即その場ではありませんが、少しだけ注意しておきたい指標ではあります。

明日8日火曜日、午前8時50分に日本の貿易収支が予定されてまして、前回値がマイナス773億円のところ事前の市場予想がプラス1700億円前後となっており、季節調整や移動平均とかアメリカさんは全く無視でしょうから、果たしてどこまで単月の貿易黒字となるのか、日本がやり玉に上がらないように祈るしかありません。午後6時にユーロ圏の圏内総生産(GDP)もありますが改定値のため、速報値からの大幅な変更でも無ければ特に影響は無いかと思われます。

9日水曜日、とくになし(笑)。

10日木曜日、午後9時半にアメリカの生産者物価指数(PPI)がありまして、最近はFRBが消費者物価指数(CPI)に目を向けさせようと頑張っている中で、翌日にCPI発表を控えた中でのPPIですので、前回値はともかく、事前の市場予想と大きく乖離すると翌日のCPIの先行指標として機能する可能性が全くゼロでは無いと言う回りくどい言い方をする程度の期待感が若干ですがあります。まあ、ECBのラガルド総裁会見の開始時間と同じ時間の発表ですので、もし、ガツゥ~ンと動いたとしても、どっちのせいで動いたのか測定困難かもしれませんけど。

11日金曜日午後3時に英国の月次国内総生産(GDP)、鉱工業生産指数や製造業生産指数などの各種産業指数の発表があります。今週は他に動くような指標も少ないため、英国EU協議に特に目立った進展でも無ければ、GDPの数値次第では思った以上にポンドが動くかもしれません。午後9時半にアメリカの消費者物価指数(CPI)があります。最近はFRBが随分と「CPI注目しようぜキャンペーン」に力を入れてますから、ロイターやブルームバーグも頑張って記事書くでしょう(笑)。今回、前年比は前回値を上回る市場予想となっておりまして、季節調整入ってるにしろ、正直言って「前月の前年比を上回ってもどんだけ意味あるの?」ってところなんですが、ぶっちゃけ、値さえ動けば何でもいいので、今週最後のアメリカCPIに期待しておきたいと思います。


 

テレビのニュースを見ていても、今回の台風10号は九州沖縄を中心にして酷い状況だったようです。遠く離れた関東地方の雨風も台風の影響のようで、どれだけの規模の台風なのか恐ろしくなります。風の流れを見ますとよく分かります⇩


tenki.jp

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例年より台風の発生が遅いとは言え、毎年20番台の台風が日本に上陸している事を考えますと、これからの季節どんどん新しい台風が発生し、日本にやってくるのでしょう。正しく恐れ、準備しておかなくてはならないと思うところです。

台風に負けないよう、今週も一週間がんばってまいりましょう。


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