2020/08/17 月曜日
2020年第34週の月曜日です。
本日の早朝オセアニア時間ですが、超ウルトラ閑散としておりまして、FX専門の銀行(SAXOなど)ではどうにか極端に広げたスプレッドを提示し「注文するなよ?」と無言の圧力。私の取引している銀行では、クォート(価格提示)拒否、みたいな(笑)。
ツーウェイプライス出してくれているところの Bid Ask 平均からすると、先週末との乖離はあまり無くスタートした、と言うよりも、銀行間での取引が形成されないために価格が出せず、先週末の終値からの極端に広げたスプレッドを提示していたのでしょう。
その昔 OANDAで、週末の土日でも取引できていた時期がありまして、その時のスプレッドがドル円で20pipsくらいだったかと思います。売りと買いが等しくあれば、20pipsのスプレッドで美味しいでしょうが、止めてしまったところを見るとなかなかビジネスとして見たら難しいのでしょう。
さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。
今週は、主要国中銀の金融政策発表は予定されておりません。主要国以外ですと、8月20日木曜日午前10時半前後に中国人民銀行が事実上の政策金利とする短期1年ローンプライムレートを含む、ローンプライムレートの公表を予定しております。また、同じ20日には、日本の皆さんにおなじみなところで、午後5時にノルウェー中銀、午後8時にトルコ中銀などの発表もありまして、週半ばのマイナーカントリー祭りと言った感じの日になりそうです。ノルウェークローネはG10通貨と呼ばれるグループに属するそこそこ有名な通貨ではありますが、もともとIMFの規定するG10カントリーに含まれているわけではなく、G10カントリーのうちフランスやドイツなどユーロに移行した国が5ヶ国あり、その抜けた穴を埋めるために国際取引の多かった通貨を入れてG10通貨と言う括り(くくり)だけ残したもので、正直言って、ほとんど意味がないグループだと思ってます。
あと毎度おなじみエキゾチックカントリーでは18日火曜日ジャマイカ、19日水曜日インドネシア,ザンビア,ナミビア、20日木曜日フィリピン,スリランカ,ボツワナなどが予定されております。
主要中銀の議事録公開関係ですと今週はいくつかありまして、18日火曜日午前10時半に豪州中銀RBAが8月4日に開催した金融政策委員会の議事要旨を公開します。特に目立った注目点は無いんですが、ここまでマイナス金利の導入を強めに否定しているRBAが、もし委員会の中で予想以上に議論をしていた場合「マイナス金利の導入は無い無いと言いながらもイザとなったらあっさりやるんじゃね?」的な見方が出てきまして、豪ドルの動きにつながる可能性もあります。20日木曜日早朝3時に米FRBが7月28~29日に開催しましたFOMCの議事要旨を公開します。ポイントとしては、FRBは連邦政府と比べ現状の経済状況判断が慎重ですが、FRBスタッフによるFOMCでの現状の経済状況報告がどの程度上向きな評価となっているのかと言う部分と、今後の経済回復が遅れる事になった場合にどこまで金融政策を深堀りする可能性があるのか、その具体的な情報が議事要旨にどのような形で書かれているのかと言う部分でして、正直言って読み手によって解釈が違ってくるところですので、発表直後の値動きに踊らさせられず、少し待ってからロイターやブルームバーグなど金融系通信社の御高説を賜ってから動いた方がいいでしょう(笑)。同じく20日午後8時半に欧州中銀ECBが7月15~16日に開催しました金融政策理事会の議事要旨を公開します。恐らく議事要旨の発表を受けてもなんにも無いかとは思いますが、ここ最近の消去法によるユーロ買いの中で、何か変な評価をされることなんかありそうです。
次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が少ないので、若干レベルを落としながら羅列していきます。
本日8月17日月曜日、午前8時50分に日本の第2四半期国内総生産(GDP)の発表があります。事前の市場予想では、年率換算の前期比がマイナス27%前後となっておりまして、円相場や為替市場での評価よりも、一般紙での書き方や、その報道を見たネットの皆様の反応の方が楽しみでなりません(笑)。
明日18日火曜日、早朝2時に米モーゲージ銀行協会(MBA)から四半期住宅ローン延滞率が発表予定でして、為替市場や株式市場にはあまり影響が無いかとは思われますが、アメリカの経済状況を見るのに有用な指標ではないかと思われます。午後9時半にアメリカの住宅着工件数,建築許可件数の発表があります。一時の混乱期と比べますと発表数値も落ち着いてきておりますが、この新築住宅関連の指標の怖いのは「ある時突然異常値が出る」事でして、あまりこの指標を普段は意識してない市場参加者さんが、突然出た異常値に対し他の指標と同じように食いついてしまうのではないかというところです。まあ、値さえ動いてくれたら別にいいんですけど。
19日水曜日、午前8時50分に日本の通関ベース貿易収支が発表になります。いま、アメリカではトランプ大統領が二期目を狙って大変な時期でして、この微妙な時期に変な攻撃材料を与えないためにも通関ベースとは言え、マイナス収支となっている事を願わずにおられません(笑)。同じく午前8時50分に、どれだけ数字が悪かろうが市場には全く影響を与えないある意味凄い指標とも言える、日本の機械受注の発表もあります。機械受注、これだけどんどん前年比でマイナスを積み上げていくと、そのうち受注金額がゼロ、あるいは受注金額なのにマイナスになってしまうのではないでしょうか。大丈夫ですかね?午後3時に英国の月次消費者物価指数(CPI)など物価関連指標の集中発表があります。午後6時のユーロ圏消費者物価指数(HICP)は改定値ですので、よほどの数字のブレでも出ない限りスルーでしょう。午後9時半にカナダの消費者物価指数(CPI)もありますが、まだまだ物価の伸びより経済回復の方が重要な時期ですので、CPIではあまり大きく反応は無いかと思われます。
20日木曜日、最も注目の指標が少ない日です。ノルウェークローネやトルコリラがお好きな方にとっては、主要国の指標に振り回されず、ノルウェー中銀やトルコ中銀の金融政策発表がお楽しみになれる日になるかとは思います。楽しめるのか、あるいは、地獄に足を突っ込んでしまうのかは分かりませんが(笑)。ノルウェー中銀がマイナス金利でも発動してくれますと、他の欧州通貨も荒れそうで楽しそうなんですが。為替市場に影響がありそうな指標的としたら、午後9時半の米週次失業保険申請件数,継続受給者数くらいでしょうか。同じ午後9時半にフィラデルフィア連銀も製造業指数を発表しますが、ダウが伸びそうな雰囲気があれば、ニューヨーク証券取引所がオープンしてからハイテク銘柄に多少の買いが出るかもしれない程度だと思われます。
21日金曜日、この日はマークイット社による主要国の購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されております。午前8時半に日本の消費者物価指数(CPI)がありますが、とりあえず我が国の件ですので書いておくと言った程度です(笑)。午後3時に英国の月次小売売上高、午後9時半にカナダの月次小売売上高があり、この2つが今週の中では私的な注目の指標でして、微妙な中型指標なんかと比べ少し数値がブレるだけでとインパクトがある小売売上高で、しかも英国=ポンド,カナダ=加ドルと言うなんとも振られやすい通貨を相手にしているところがお気に入りのゆえんです。最後午後11時にアメリカの中古住宅販売件数がありまして、今週は終了です。
あれほど晴れマークが待ち遠しかったのに、イザ晴れマークばかりの天気になりますと暑さでウンザリさせられます。
この⇧10日間天気予報と言う名の何故か11日間の天気予報のうちで、沖縄より東京の方が最高気温が低いのが18日火曜日の1日だけ(笑)。
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世間様ではお盆休みも終わった事ですし、仕方ないので暑さに負けないよう、今週も一週間がんばりましょう。
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