FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/06/29 月曜日

2020年第27週の月曜日です。

今週末の土曜日、アメリカは独立記念日を迎えまして、前日の金曜日から連休となります。さらにその前日の木曜日には債券市場が時短取引となりまして、日本時間で7月2日木曜日早朝(現地アメリカでは7月1日水曜日)にありますFOMC議事要旨公開以降は連休突入ムードになっていくかと思われます。ただ、現時点では「連休突入ムードで取引手控えなのか荒れるのか」予想がつかないため、直前までの雰囲気で読み取るしかありません。そうは言っても、手控えムードを待って荒らす皆さんもおられますし、正直言ってどうにも出来ないんですけど。

日本で祝日が土曜日になった場合、振り替えとかは特になく、よく巷では「無駄な祝日」とか言われて可愛そうな日となりますが、アメリカの場合には基本的には前金曜日が振り替え休日となります。ただし、アメリカの祝日の多くは移動祝祭日(フローティングホリデー)となってまして、日付が固定されているのが、元日1月1日,独立記念日7月4日,退役軍人の日11月11日,そしてクリスマス12月25日だけです。この中で、元日とクリスマスは何曜日になろうが前後左右ズラッと連休になっている方が多く、実質的に振り替え休日の意味を成すのは独立記念日と退役軍人の日だけとなってしまいます。

なぜ祝日が土曜日に当たった時に振り替えるのか。アメリカは完全に週休二日制だからなのか?と言えばそんな事はなく、多くの方が週に6日働いてます。もっとも、月給制では無い日給での労働の方が多いので、自ら率先して働いていると言う事情もあったりしそうですけど。

アメリカの祝日を定めている法律は、実は「公務員の休日」を定めている法律でして、日本や他の多くの国のように祝日を定めている法律があるわけではありません。公務員さん準拠で連邦の祝日を設定しているため、土日は休日だから土曜日が祝日になったら振り替え休日が必要だと言う事のようです。

なんでも正確に確かめないと気が済まない性分としては、ちゃんと法律も調べておきたいところでして、当然アメリカの法律ですので、アメリカのありとあらゆる連邦法をダラダラと定めている合衆国法典 = The United States Code の中にあるハズです。ちょこっと検索したらスグに出てきました⇩

5 U.S.C. § 6103 (合衆国法典第5編第6103条)

uscode.house.gov

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第5編が「政府組織及び職員  = Government Organization and Employees」に関する法律で、その中で第6103条は「休日 = Holidays」の規定になってまして、

5 U.S.C. § 6103 (b) (1)

Instead of a holiday that occurs on a Saturday, the Friday immediately before is a legal public holiday

土曜日に生じる休日の代替として、直前の金曜日を法定祝日とする。

つまり金曜日は振り替え休日ではなく、金曜日も祝日扱いでした。結局、調べまくって何が分かったのかよく分かりませんが(笑)。 


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。 

今週は、主要国中銀の金融政策発表は予定されておりません。冒頭でもちょこっと書いたのですが、7月2日午前3時に6月9~10日に開催した米連邦準備制度理事会(FOMC)の議事要旨をFRBが公開します。いつもながらの表現なんですが、よっぽどの事が無い限り議事要旨公開で市場が大きく動く事は無いかと思われます。既に市場の関心は、新型コロナウイルスの第二波に移って来ておりまして、今までの金融政策当局の対応は、今後の判断材料にならないと言う見方が欧米市場、特にアメリカ市場では今後大きくなるのではないかと考えております。それと、もし仮に新型コロナウイルスの第二波への懸念が弱まったとしても「マイナス金利にはしない、2022年まではゼロ金利を続ける見込み、必要があれば今後も金融緩和を積極的に行う」これらの前回のFOMCで発信されたメッセージを超える内容が、今回の議事要旨の公開で出てくるとも思えませんし。

それと、金融イベントではなく政治イベントとなるんですが、関連する事としまして先に取り上げておきたいと思います。日付が変わってスグくらいの7月1日午前1時半からFRBのパウエル議長が米下院金融サービス委員会におきまして議会証言を行う予定です。テーマは新型コロナウイルスに関する件でして、こちらの方が反応が大きい可能性は高いかと思われます。

主要国以外ですと、日本の皆さんにおなじみなところとしては、日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で7月1日水曜日にスウェーデンの発表があるくらいでしょうか。毎度おなじみエキゾチックカントリーも今週は少なくて、6月29日月曜日ジャマイカ,キルギス、30日火曜日ブルガリア,コロンビア、7月1日水曜日アルバニアなどが予定されている程度です。

 

直接、金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、本日29日から英国-EU間におきまして、ブリグジットに伴う通商条約に関する集中協議が始まります。

with hopes rising that a month of “intensified” negotiations starting on June 29 will yield a breakthrough.

6月29日から始まる1か月間に渡る「集中した」協議が突破口をもたらすと期待感が高まります。

www.ft.com

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もっといい記事探したんですが、あまり期待されていないのか目立った記事もなく、なにか進展があれば都度報道はされる事でしょう。最近の英国というか特にジョンソン首相は、ぶっちゃけEUとの関係は見切ってる感じもしまして、日本を含む太平洋地域との関係模索に胸膨らませている感じがします。もっと簡単にいえば「仲良くして行こうと前向きに話し合える国とだけ仲良くしておけばいいかな~」みたいな感じでして、対アメリカでもEUと同じように一歩引いた感じが見え隠れしてなりません。当然、外交としては良くないんでしょうが、ここ数年ずっとブリグジットで厳しい政権運営を強いられてきた与党の党首としては「できる事からするしかない」と言う結論に至っても仕方ないのかな?とも思います。EUもアレですし、アメリカもアレですし。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は米雇用統計があるのですが、アメリカの祝日の影響でイレギュラーな木曜日の発表となってます。

本日29日月曜日午後9時にドイツの消費者物価指数(CPI,HICP)速報値午後9時半にカナダの住宅建設許可、同じく午後9時半にアメリカの中古住宅販売留保など、世の中が正常であれば数字によっては市場が動く可能性がある指標が並んでるんですが、今の状況でどうでしょうかね?ドイツのCPIは、現時点でCPIが評価されるのかどうか。カナダとアメリカの住宅関連指標は、仮にどんなに良い数字が出ても、前回までが酷すぎたと言う評価になりそうな気もします。

明日30日火曜日午前8時半に日本の失業率など雇用関連指標が発表されます。失業率は前回は2.6%、今回の事前の市場予想中心値が2.8%程度ですが、ここ2年くらい2%前半を維持してきた日本の失業率の上昇で、さすがに若干は反応するんじゃないかと思ってます。具体的には、日経平均が寄り付きで前日比下落スタートの何故か円買いのいつものパターン(笑)。まあ、予想してもどうせ何もしないんですけど。午後3時に英国の四半期国内総生産(GDP)の発表がありますが確定値なので反応は期待できません。午後6時にユーロ圏の6月消費者物価指数(HICP)速報値もあります。この日のメインイベントとしては、午後9時半にカナダの4月国内総生産があります。カナダドル好きとしては、イレギュラー数値の発生に頑張ってもらいたいと思ってます(笑)。

7月1日水曜日、この日はマークイット社が発表する製造業購買担当者景気指数(PMI)確定値の集中発表日となっております。特にユーロはこのPMIに反応する事が最近は多くありますので、確定値とは言え速報値との差異が大きいと思わぬ値動きになるかもしれません。午前8時50分に日銀短観がありますが、日銀短観で市場が反応したところを見たことは過去数回しか無いんですが、日本の注目指標も少ないため一応羅列はしておきます。午後9時15分に米ADP社による全米雇用レポートが発表されます。前回マイナス276万人でしたが、今回は事前の市場予想がプラス200~350万人程度と幅があるものの、マイナスからプラスに絶対値かのように転換した上で数百万人規模の上昇となってます。雇用統計でも市場予想の数字は同じようになっており、今回は雇用統計の先行指標としての役目が強い感じです。いつも以上に注意しておく必要があります。

2日木曜日、実質今週の最終日のような感じがしてなりません。午後6時にユーロ圏の失業率とかありますが多分何もありません(笑)。午後9時半アメリカの雇用統計週次失業保険申請件数の雇用関連指標が一気に大放出されます。恐らく、事前の市場予想の通り雇用統計のうち非農業部門雇用者数は300万人前後となるのではないでしょうか。ところで、前回の雇用統計の集計が正確では無かった問題はどうなったのでしょうか?ADP社の給料算出ベースにしたレポートとの乖離が激しく、もしかしたら過去最大級の修正が来るかもとか言う話しもあったんですが、それもありませんでした。もしかしたら、白いお宅に住む偉い人が「彼らも精一杯やったんだから(数字が悪くなる可能性があるなら)それでいいじゃないか」とか言って労ってのかもしれません(笑)。いや、笑い事じゃないな。

3日金曜日、一応は今週最優日となります(笑)。この日はマークイット社が発表するサービス業と複合購買担当者景気指数(PMI)確定値の集中発表日となっております。いつもならアメリカが最後に来るんですが祝日のためありませんから、欧州までの発表となります。ほとんどこのPMIしか無いような感じでして、あとは午前10時半にオーストラリアの月次小売売上高があるくらいでしょうか。今週は、ちょっとさみしい金曜日の終わり方です。 


 

今週で遂に7月に突入です。もう一年の半分が終わるわけでして、本当に月日の経つのは早く感じます。今年は特に、ずっと新型コロナウイルスの件でバタバタしていたら気がついたらもう7月になる、と言った感じでして、いつもの年以上に早く感じます。早くと言うより、速くと書いた方がいいような気すらします。

そんな1年の折返しを迎える今週ですが、見方を変えたら「まだ1年の半分しか経過してない!」とも言え、まだまだ色々な事を取り返せる時期でもあります。今年は前半にやり残した事が多い方も多いでしょう。年後半に向け、この折返しの週である今週に目標を定め、年末には笑っていられるようにしたいものです。

今週も一週間がんばってまいりましょう。


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