FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/06/15 月曜日

2020年第25週の月曜日です。

本日早朝4時前後から始まったオセアニア時間では、若干の円買いから始まった感じでして、それに釣られて対ドルでも相対する通貨が安めになっているような感じでした。オセアニア時間ですし不思議では無いんですが、特に豪ドルやNZドルに対して円が買われているような感じでして、円が買われるようなニュースって何かありましたっけ?それとも、豪ドルやNZドルが売られていたんでしょうか。


 

さて今週の予定です。今週は主要国の中銀による金融政策が目白押しと言う感じでして、まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で明日6月16日火曜日お昼の12時前後に日本銀行が2日間の会期を終え、決定した今後の金融政策について発表の予定です。事前の市場予想では政策金利は据え置きとなっておりますが、既にマイナス0.1%になってから早幾年と言う感じでして、そろそろ動かしてみようと言う気はないものでしょうか(笑)。どうせ政策金利変更無いだろうし、と、市場が思っている時にイジるサプライズはカナダ中銀のカナダ銀行が得意でして、変更した金利以上のインパクトを市場に与えられるのがサプライズ的な変更のメリットです。日銀は昔から口先介入が得意で、身銭を切らずに金融政策運営をするのが得意だったハズ、そろそろ何かあってもいい頃かと期待はしております。また、午後3時半からは黒田総裁の会見も予定されております。

18日木曜日午後4時半にスイス中銀スイス国立銀行が今後の金融政策を発表予定です。スイスフランはハードカレンシーでは無いものの、やはり目立つ通貨である事は確かでして、よく言われるG10通貨の一つではあります。もっとも、このG10通貨と言う括り自体が不確かなものではあるんですが、少なくてもスイスフランが主要通貨である事は間違いないでしょう。世界の通貨取引構成から考えたらハードカレンシーの次に来る、豪ドル、カナダドル、スイスフランくらいまでは主要通貨と言っていいかと思います。そんなスイスフランですが、いまだに通貨当局が通貨高に対する介入姿勢を貫いている事にトランプ大統領が何も言わないのが不思議なくらいでして、欧州小国と考えて目にも入っていないのか。あるいは、スイスフラン当局が敵対視発言しているのはユーロなので、敵の敵は味方と見ているのか(笑)。仮にトランプ大統領がスイスを味方として見たとしても、あちらさんの市民の中には反トランプが多いと言うのは数年前のダボス会議前のデモを見ていたら分かる事ですけど。脱線しましたが、18日木曜日午後4時半にスイス中銀が今後の金融政策を発表します。たぶん何も変わらないと思います。

18日木曜日午後8時、英中銀イングランド銀行(BOE)が今後の金融政策を発表予定です。今週発表される主要3中銀の中で、最も厳しい現状なのがここ英中銀でしょう。新型コロナウイルスによる影響が厳しいばかりか、ブリグジットをめぐるEUとの通商協議の行方も全く見えない状況でして、公衆保健も通商協議も何もできないのに、経済の結果だけは求められているのが中央銀行です。まるで「家にお金を入れてもらえないのに家計を滞りなく回す事を要求されている体が弱い主婦」みたいな感じです。恐らく、資産購入枠の拡大くらいしか取れる手法が無いかとは思いますが、もしかしたら、マイナス金利へと突入させる可能性も若干ですが残ってます。あるいは、「マイナス金利を検討した」と発言を議事として入れる程度はあるかもしれません。先月、必死になってマイナス金利の導入を否定していたBOEベイリー総裁ですが、その発言自体に必ず「現時点では」と前置しており、また「何事も永久には排除しない」とも言っております。「現時点」と言うのは発言した瞬間には既に過去の事ですので、次の瞬間に導入を決定したとしても発言自体が嘘にもなりませんし、責められるものでもありませんから。

これ以外にも中銀の金融政策発表としては、日本の皆さんにおなじみなところでは、16日火曜日ポーランド、17日水曜日ブラジル、18日木曜日台湾,ノルウェー、19日金曜日ロシアなどの発表が立て続けに予定されてます。毎度おなじみエキゾチックカントリーでも15日月曜日ホンジュラス、16日火曜日アルメニア,モロッコ,チリ、17日水曜日ナミビア,モザンビーク,インドネシア、18日木曜日ボツワナ、19日金曜日アゼルバイジャン,モロッコなどが予定されており、さすがアメリカでFOMCが終わった翌週だけあります。

それと、議事録関係ですが、明日16日火曜日午前10時半に豪州中銀RBAが前回6月2日に開催しました金融政策会合の議事要旨を公開します。また、19日金曜日午前8時半に日銀が先月開催しました臨時の金融政策決定会合での議事要旨を公開します。

 

今週はアメリカの上院と下院におきまして、FRBパウエル議長による議会証言が行われる予定になってます。16日火曜日午後11時から米下院金融サービス委員会において、翌日17日水曜日深夜25時(18日木曜日午前1時)から米上院銀行委員会において、それぞれ実施されます。FRB議長による議会証言は、実施される議会証言そのものより、議会証言が行われるおよそ1時間半程度前に公開される「証言内容テキスト」の公表が重要でして、一番の勝負どころは16日火曜日午後9時半ころとなっておりますのでご注意ください。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。

本日15日月曜日は特に注目の指標が無いんですが、午前11時頃に中国の小売売上高と鉱工業生産が発表予定でして、最近ちょっと険悪な感じの豪中間の関係が、指標発表での豪ドルの動きにどのように影響してくるのか気にはなっております。

明日16日火曜日午後3時に英国の失業率など雇用関連指標の発表があります。日本と同じように、新型コロナウイルスの影響で極端に失業率が悪化していなかった英国ですが、はたして今回の5月の失業率がどうなっているのか。いつもなら、失業保険申請をベースにした簡易な失業率はあまり意識されず、1ヶ月遅れの発表となっているILO方式での失業率の方が英国の失業率としては注目されておりますが、今回は先行指標的な意味合いで失業保険申請ベースの失業率が意識されているかと思われます。午後9時半にアメリカの5月度小売売上高の発表があります。これ、火曜日にしていきなり最初からクライマックス的な感じの今週一番の注目指標です(笑)。なにしろ、前回はあれだけ厳しかった4月数字の翌月ですから、ちょっとやそっと数字がプラスになったところで、4月の落ち込みがカバーできるわけがなく、トランプ大統領やホワイトハウスが言う力強い回復とやらがどれほどなのか、明日午後9時半を待ちたいと思います。

17日水曜日、午前8時50分に日本の通関ベース貿易収支の発表があります。実際に通関した集計なので、国際流通が滞っている最中の数字として気になります。午後3時に英国の消費者物価指数など物価指数の集中発表があります。午後9時半にアメリカの新築住宅着工件数、建設許可件数など新築住宅関連指標の発表があります。これも前回分が極端に悪かったため、今回の数値が多少良くてもあまり評価されないかもしれません。

18日木曜日午前10時半にオーストラリアの5月失業率など雇用関連指標の発表があります。先日、豪州中銀RBAが金融政策を発表した際に「予想していたほどの経済ダメージが無かった」との事でしたが、果たしてそれが、RBAが金融政策会合で見ていた4月の数字からどれほどの変化になっているのか。今回は、いつも以上に失業率の変化や新規雇用者数の増減が豪ドルに与える影響がありそうに思います。

19日金曜日午前8時半に日本の消費者物価指数(CPI)が発表されます。午後3時に英国の5月度小売売上高午後9時半にカナダの4月度小売売上高の発表が予定されてまして、今週は最後まで小売売上高の発表ウィークと言った感じです。現状の経済状況では、極端な異常インフレでも発生していない限り「インフレよりも、まず消費している事実」が重要だと私は思います。多くの市民が買い物を控え、あるいは買い物が出来ない状況に追い込まれていたら、一部のお金のある消費者が通常通り消費することで消費者物価指数は上昇するんです。小売売上高が上向き、元の水準に早く回復することで、正常な消費市場機能が回復する事を願いながら、小売売上高の発表を見守りたいと思います。できれば為替のボラも高くなってくれると嬉しいです(笑)。


 

昨日は東京でも時間によっては激しく雨が降りましたが、北陸の方は電車が運休するほどの豪雨になったところもあったようです。ところで、新型コロナウイルスがどうのこうのと、そちらばかりに気を取られていたところ、どうも全国的に梅雨入りしていたようです(笑)。沖縄は梅雨明けたようですけど。

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そりゃそうですよね、もう6月中旬ですもんね。

例年は、「梅雨が明けたら何をしよう」と考えながら気分を高揚させていたんですが、今年は梅雨が明けてもアレもコレもできるのか分からない状況でして、「梅雨が明けたら新型コロナウイルスが落ち着いていればいいな」と願う気持ちの方が大きくなってしまいます。明けない夜はないと奮い立たせるよりも、そのうち夜も明けるだろ?くらいの気持ちに切り替えた方がいいのかもしれません。冬になって陽が短くなってきたと思ってたら、今年から白夜になっちゃってた、そんな感じで(笑)。

今週も一週間、がんばってまいりましょう。


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