FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/06/05 戦績

 2020/06/05 金曜日 戦績

USDJPY        +450,700円

EURUSD        +167,492円

GBPUSD        +331,048円

AUDUSD         +21,796円

NZDUSD         +38,240円

USDCAD         +44,309円

USDCHF         +93,655円

EURJPY        +162,300円

GBPJPY        +274,600円

AUDJPY         +42,200円

NZDJPY         +51,600円

CADJPY        +100,600円

CHFJPY         +44,200円

EURGBP         +30,461円

EURCHF         +59,384円

TOTAL       +1,912,585円

 

週間戦績(当週)

TOTAL       +8,813,848円

 

月間戦績(06月)

TOTAL       +8,813,848円

 

年間戦績(2020年)

TOTAL     +246,875,867円

 

累計戦績(令和になってから)

TOTAL     +440,969,356円

 

累計戦績(専業になってから)

TOTAL   +1,820,969,371円

 

昨日午後9時半に米雇用統計が発表されまして、驚くような数字でした。先行指標のADP社全米雇用レポートが事前の市場予想を上回る改善値であったため、雇用統計も恐らくは良い数字が出るだろうとオフレコ談義に花が咲いていたところ、まさかのプラス転換、しかもプラス250万人(笑)。 

米国5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
非農業部門雇用者数 -2068.7万人
05/13訂正発表 -2053.7万人
05/08当初発表 -2050.0万人
 -800.0万人 +250.9 
万人

何でも思いついた事は書いておくべきだったんですが、いまさら後出しでよくも恥ずかしくもなく書くと自分でも思いつつ「雇用統計の発表直前に、非農業部門雇用者数プラ転すんじゃないか」と、思ってたんですよ。ただ、数字的な根拠なんかあるわけでも、それによって裁量トレードしていたわけでもありませんから、書いていたとしても「ほらほらどうだ」くらいにしか使えなかったんですけど(笑)。まあいいや。

雇用統計が持つ、まるで暴力のような「絶対的に大きな数字」に市場は翻弄されました。特に、FRBが金融政策の結果検証として雇用統計をずっと使っていたため反応しやすく、米国債価格は発表直後の瞬間的な値動きだけでなく、雇用統計への期待感からジリジリと売られていた事もあり、その後も継続して売られて価格が大幅に下落(米国債利回りとしては上昇)し⇩

米国債利回りに呼応するかのように、まだニューヨーク市場オープン前で値がつかないダウ平均に代わってダウ先物が上昇し、ニューヨークオープンで一気に前日比乖離での寄り付きとなり⇩

為替では、円やスイスフランなど逃避通貨の皆さん⇩ 

それに比べて他の通貨に対しては、発表直後こそ数字の大きさ分くらいの反応はあったものの、円やスイスフランのように継続して大きく売られてドルをガンガン買うような動きではなく、ポンドなどは前日からのポンド買いの流れを崩す事なくドル売りが継続されるような動きでした。

これ、やはりお祭り騒ぎに乗って動かせるだけ動かしたい部分と、「この非農業部門雇用者数の数字だけを見ても楽観視できない」と言う冷静な部分が市場参加者の中にあったんでしょう。市場を動かすほどの大口取引を行ってるところでは、取引商品・通貨ごとに担当が分かれているところも多く、単に債券や株式指数,円を取引している人がお祭り騒ぎに乗っただけと言うのもあるかもしれませんが(笑)。

雇用統計で発表された数字の中で、特に楽観視できない部分と言えば、いつも私が気にしている労働参加率があります。 

米国5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
失業率 14.7% 19.8% 13.3%
労働参加率 60.2% 60.0% 60.8%

前回と比べ失業率は 1.4%の改善を示しておりましたが、労働参加率で表される「全労働人口に占める労働意思を持つ者=現在働いている者+失業者」は、0.6%しか上昇しておりませんでした。

これ失業率が下がると当然に同じ幅だけ下落するので、この数字だけ捉えてみると「1.4%失業率が改善し労働参加率が0.6%上昇したと言う事は、全労働人口のうち0.8%は職を得る事ができた」とも言えるんですが、ここ数年の労働参加率推移を一覧表で見てみますと⇩ 

月度 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
2020年・% 63.4 63.4 62.7 60.2 60.8              
2019年・% 63.2 63.2 63.0 62.8 62.8 62.9 63.0 63.2 63.2 63.3 63.2 63.2
2018年・% 62.7 63.0 62.9 62.8 62.7 62.9 62.9 62.7 62.7 62.9 62.9 63.1

そう、ここ数年は63%前後を維持していたものが、この数ヶ月で約3%ほど一気に下落してるんです。これが戻らない限り、雇用統計のうちで非農業部門雇用者数がいくら大きな数字が出てもアメリカの労働環境が改善したとは全く言えません。もっとも、失業率が10%を大きく超えてる段階で、声を大きくしてこんな事を言わなくても分かると言うものですけど。

それと、雇用統計で発表される数字の中で、私の中で昨年の夏くらいまで流行っていたU6失業率と言うものがありまして、なかな今回も悪い結果です。

米国5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
U6失業率 22.8% 21.2%

U6失業率と言っても「アンダー6=6歳以下の失業率」と言うわけではありません(笑)。「A. 仕事があればするけど積極的に就職活動をしていないため失業率に含まれない方」と、「B. フルタイムで働きたいけどパートタイムしか無いので仕方なくパートタイムで働いていると言う方」を、通常の失業率に加えたものでして、一般的に考えたら、これこそが「まさに失業者」と言われる方たちではないでしょうか。

このU6失業率、2月より前は7%前後で推移しておりまして、これも改善しない事には「アルバイトでも働いてるんだからいいじゃん」的な見かたと、「アルバイトでも働けるんだから我慢しなくちゃ」的な諦めが連鎖し、どこかの極東の国のように、消費が伸びずに失業者は少ないのに不況イメージしか無いような雰囲気になってしまいます。⇦ 日本とは言ってない(笑)。

 

それと、カナダも「就業者数 」に関しては非常に良い結果が出てましたが、失業率自体は悪化しておりました。ただし、労働参加率は改善傾向でして悪い失業率の上昇ではなく、こう言った部分からも、短期的な丁半博打のための指標利用では無くきちんと指標として判断するには、いろいろな角度から多くの数字を判断する必要があると思います。

カナダ5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
就業者数 -199.38万人  -50.00万人 +28.96万人
失業率 13.0% 15.0% 13.7%
労働参加率 59.8% 59.0% 61.4%

 

ああ、もちろんお祭りはお祭りで参加しますよ?

ある意味、昨日の雇用統計は決して楽観できない数字なのにお祭り参加して大騒ぎしてしまったので、いいわけのために今日のブログの内容は⇧こんな感じになったようなものです(笑)。


 

いつもと同じように、指標結果を貼っておきます。午後9時半のアメリカナダ指標以外には特に重要なのは無かったんですが、午後4時にあったスイスの外貨準備高が遂に800ビリオン超えた驚きと、午後7時にあったアイルランドの国内総生産が意外と悪くなかったと言う感想くらいでしょうか。まあ、アイルランドも新型コロナウイルスの影響が大きくなったのは3月からですからね~。第2四半期は厳しいかとは思います。

英国6月
0801JST
前回値
(速報値)
市場予想
(中心値)
結果
GfK消費者信頼感指数
確定値
-34 -34 -36
日本国4月
0830JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
家計調査・消費支出
(前比)
 -6.0% -15.4% -11.1%
家計調査・実収入(実質)
(前比)
+1.5% +0.9%
日本国5月
0850JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
外貨準備高 1兆3686億米ドル 1兆3782億米ドル
日本国4月
1400JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
景気先行指数(CI)速報値  84.7  76.3  76.2
景気一致指数(CI)速報値  90.2  82.7  81.5
ドイツ4月
1500JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
製造業新規受注(前比) -15.0%
-15.6%
-22.0% -25.8%
製造業新規受注(前比) -15.4%
-16.0%
-31.0% -36.6%
スペイン4月
1600JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
鉱工業生産
(前比)
-13.7%
-12.2%
-24.0% -33.6%
スイス5月
1600JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
外貨準備高 8010.23億CHF
7998.61億CHF
8163.33億CHF
英国5月
1630JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
ハリファックス社住宅価格指数
(前比)
 -0.6%  -0.7%  -0.2%
ハリファックス社住宅価格指数
(前比)
+2.7% +3.8% +2.6%
イタリア4月
1700JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
小売売上高(前比) -21.3%
-20.5%
-12.0% -10.5%
小売売上高(前比) -18.9%
-18.4%
-26.0% -26.3%
IRL第1四半期(1-3月)
1900JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
国内総生産(GDP)
(前比)
+1.7%
+1.8%
+1.2%
国内総生産(GDP)
(前比)
+6.2% +4.6%
米国5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
非農業部門雇用者数 -2068.7万人
05/13訂正発表 -2053.7万人
05/08当初発表 -2050.0万人
 -800.0万人 +250.9万人
失業率 14.7% 19.8% 13.3%
平均時間賃金(前比) +4.7% +1.0%  -1.0%
平均時間賃金(前比) +7.9% +8.5% +6.7%
米国5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
非農業部門民間雇用者数 -1972.4万人
05/13訂正発表 -1955.7万人
05/08当初発表 -1952.0万人
 -750.0万人 +309.4万人
製造部門雇用者数  -132.4万人
 -133.0万人
  -44.0万人  +22.5万人
週間平均勤務時間 34.2 34.3 34.7
U6失業率 22.8% 21.2%
労働参加率 60.2% 60.0% 60.8%
カナダ5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
就業者数 -199.38万人  -50.00万人 +28.96万人
失業率 13.0% 15.0% 13.7%
労働参加率 59.8% 59.0% 61.4%
カナダ5月
2130JST
前回値 市場予想
(中心値)
結果
フルタイム雇用者数 -147.20万人  -37.50万人 +21.94万人
パートタイム雇用者数  -52.19万人  -12.50万人  +7.03万人

 


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