FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/03/16 月曜日[追記あり]

2020年第12週の月曜日です。

今週は、20日金曜日が「春分の日」の祝日で日本がお休みとなっておりまして、平日が4日しかありません。普段から土日がお休みの方は三連休となるのですが、土曜日がお休みでは無い方にとって飛び石となってしまうため、金曜日の祝日と言うのはそれほど嬉しいものでは無いのかな?とも思いましたところ、土曜日に操業している工場などでも、金曜日が祝日となった時には三連休とするところも多いらしく、想像だけではなく、ちゃんと聞いてみないと分からないものです。

 

本日早朝3時前後から始まったオセアニア時間では、最近の常識かのように円高スタートでした。もう、分かってるんですけどね、どうせそうだろうと。でも、だからこそ余計に週末持ち越しはリスクが高くできないんです。どうしてもやるなら、追証なしの海外口座で業者複数使った全力の両建てでしょうか(笑)。


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。

日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で3月19日木曜日早朝3時、米FOMCが2日間の議事を終えて金融政策発表の予定です。政策金利は、先日50bp(ベーシスポイント)の緊急利下げで +1.00~+1.25%と下がったところから、更に50bpの利下げが行われるだろうと言う事前の市場予想が大勢を占めるようになってきております。 [訂正(取り消し)の理由は下記追記参照 ] 30分後の午前3時半からFRBパウエル議長の記者会見が予定されております。

同じく19日木曜日、日本銀行金融政策決定会合が終わる正午前後に今後の金融政策が発表されます。現状で日銀の政策金利は -0.10%となっており、常識的に考えると利下げは無いようにも思えるのですが、昨年の年末くらいから黒田総裁はじめ日銀役職者より「マイナス金利の深堀り(更に利下げ)は可能」と言う発言が相次いでおります。常識と言う事で考えたら、そもそもが政策金利をマイナスにしている段階で地獄に片足を突っ込んだ状態ですから、現状の -0.10%も、50bp深堀りして -0.60%でも、マイナス金利と言う事では変わりありません。恐らく、ここで日銀がマイナス金利の深堀りをしますと「無意味」とか言う論調も出てくるでしょうが、無意味ならやってもやらなくても同じと言うことで、だったらここ一番であろうたった今、一瞬のインパクト狙いでもやった方がいいと私は考えます。少なくても「黒田やべ~わ」と思わせられる効果はあるかと(笑)。先日も書いたのですが、政策金利をイジらず量的緩和を進めて市中金融機関にお金じゃぶじゃぶにしたところで「だって、お金貸す先が無いんだもん!」と言う飽和状態は変わりません。マイナス金利の深堀りをして多少のやり過ぎがあったとしても、既に量的緩和が飽和している状況があるんですから、マイナス金利の多少のやり過ぎは量的緩和の飽和状態で吸収されるかと思われます。それにほら?スイス中銀も -0.75%にしてるんだから、たぶん大丈夫じゃないですかね?分かりませんけど(笑)。午後3時からは、日銀黒田総裁による記者会見が予定されております。 

これ以外にも中銀の金融政策発表としては、日本の皆さんにおなじみなところでは、17日火曜日ブラジル、19日木曜日ノルウェー,スイス,トルコ,南アフリカ、20日金曜日ロシアの発表があります。毎度おなじみエキゾチックカントリーでは16日月曜日カザフスタン、17日火曜日パキスタン,アルメニア,モロッコ、18日水曜日ジョージア(グルジア),アイスランド、19日木曜日中華民国(台湾),インドネシア,フィリピン,アゼルバイジャンなどが予定されており、そのほか米ドルとペッグしている通貨の発券国や、通貨バスケットの構成で米ドルを主としている通貨の発券国などの金融政策発表が大量に控えております。

3月17日火曜日午前9時半、豪州中銀RBAが3月3日に発表した金融政策に関する会合の議事要旨を公開します。RBAにしては珍しく、先手を打った感じの利下げを行った回でして、ただいま現在世界中の中銀で主流となりつつある 50bpの利下げではなく、常識的な 25bpの利下げであったため、RBAがどこまで新型コロナウイルスに対しての危機感があり、近いうちに緊急でも利下げがありうるのか探るところが焦点となりそうです。もし、相当な危機感を感じられる議事内容でしたら利下げがあるとみなされ豪ドル売り、危機感がなければ豪ドル売り、今回はどちらにしても豪ドル売りになるような気がしております。あるいはスルーか。日本円から豪ドルキャッシュに両替した方とかは、火曜日の議事要旨公開までは待った方がいいかもしれません。逆に豪ドル高くなってしまっても責任は負えませんが(笑)。

 

直接、金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、本日16日月曜日、G7首脳が電話会談を実施する予定となっております。 

www.nikkei.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

思い起こせば、3月2日の月曜日に行われたG7各国の財務相中央銀行総裁による電話会談を境にして、ここ最近の大相場が始まりました。3日火曜日にドル円が5ヶ月ぶりに1ドル107円を割りました。翌4日水曜日は107.50付近まで戻したものの、5日木曜日に106円を割り、6日金曜日に105円を割り、翌週9日月曜日のブラックマンデー再来101円前半を付けました。あの3月2日、この電話会談が行われた後で米FOMCが 50bpの緊急利下げを行い、市場に評価されてダウが上昇して終了。そこまでは良かったんですが、結局はこの電話会談が余計な火を付けて市場を混乱された結果になったように思えてなりません。寝た子を起こすなら、起こした後も考えてから起こして欲しいんです。本日予定されているG7首脳会談でも、きちんと結論を出し、多くの人が納得するような方針を示して欲しいと願います。じゃないと、また寝た子を起こしただけの状態に金融市場を陥れる事になりかねません。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。本日3月16日月曜日、この後すぐの午前8時50分に日本の機械受注が発表されます。鉱工業生産と合わせて日本の二大ミステリーである「いくら数値が悪かろうが、例え二桁マイナスだろうが全く市場に影響を与えない指標」と言う摩訶不思議な指標です。ただこれ書きたいだけで取り上げました(笑)。午前11時頃に中国の小売売上高と鉱工業生産が発表されます。2月分なので、どうせ悪いのは想定の範囲内、どれだけ悪くても今回ばかりはあまり影響が無いようにも思えます。リスクなんちゃらで円に影響はなくても、もしかしたら小売売上高の数字が豪州の輸出に影響を与えている思惑から豪ドルが売られる可能性はあります。午後9時半に米ニューヨーク連銀製造業景況指数の発表が予定されており、ここ最近は非常に良い数字が出ている地区連銀の製造業に関する指標ですが、さすがに今回は若干の落ち込みが予想されております。ただ、予想よりも大きな落ち込みがありますと、新型コロナウイルスによる影響として過剰に反応される可能性もあり、あるいは市場の勝手な解釈として事前の市場予想を無視して前回値からの落ち込みだけで判断される可能性もあり、いつも以上にこの指標は注意が必要だと思われます。

明日17日火曜日午後6時半に英国の失業率など雇用関連指標が発表されます。英国もジワジワと新型コロナウイルスの影響が広がっており、遂にはアメリカから入国制限を受ける事になりました。雇用への影響も懸念されており、いつもであれば雇用関連指標は政策金利への影響を予想する材料となるわけですが、今回は直接新型コロナウイルスからの影響を想像させ、市場が動く可能性が高いかと思われます。これ、もう全ての指標が同じ状態なのでここから先「新型コロナウイルスからの影響を想像する事による市場の反応」は省略します。午後7時にドイツのZEW景況感指数,ユーロ圏のZEW景況感指数午後9時半アメリカの小売売上高の発表が予定されてます。

18日水曜日午前8時50分に日本の通関ベース貿易収支、午後7時ユーロ圏の消費者物価指数(HICP)確定値、午後9時半にカナダの消費者物価指数(CPI)、同じく午後9時半にアメリカの住宅着工件数など新築住宅関連指標の発表があります。いつもなら、消費者物価指数は赤字にするところなんですが、今回は世界経済がこんな状況になっており、消費者物価指数による中銀の政策金利決定プロセスが機能していないのと等しいため、市場での評価が低いであろうと思われるため、重要度を下げて考えております。これ、システムトレーダーとしては重要なところでして、重要な指標として認識していれば事前にポジション調整を行ったりしますし、重要では無いと判断しますとポジションそのままにしておいたりします。

19日木曜日午前6時45分にニュージーランドの四半期国内総生産(GDP)午前9時半に豪州の失業率など雇用関連指標がありまして、流動性が懸念されている現状でオセアニア通貨は影響度が高い指標の時に注意が必要かと思われます。午後9時半に米フィラデルフィア連銀製造業景況指数の発表が予定されてます。ニューヨーク連銀の指標と同じで、最近の伸びが凄かった分だけ反動が懸念されます。

20日金曜日午後9時半にカナダの小売売上高、そして午後11時にアメリカの中古住宅販売件数の発表があり、今週の主だった指標発表は終了です。


 

先週は突如気温が低く雪が降るような日があったものの、今週は後半に向かって気温も上昇する予報の中で金曜日に春分の日を迎え、いよいよ春が近づいて来たと実感できるようです。世の中は新型コロナウイルスの見えない恐怖が大きいようですが、全員が引きこもって生活や経済活動を放棄するわけにもいきません。

春に向かい各々(おのおの)ができる事から経済活動を回していけるよう、まずは今週も一週間、がんばってまいりましょう。私もがんばれるように、今週も外国為替相場のボラよろしくおねがいします(笑)。


2020/03/16 07:58 追記

 

朝起きて、昨日のうちに書いておいたブログをちょこちょこっと書き足して予約し、ふっふ~んと二度寝しておりましたところ、朝っぱらからアメリカさんがやってくれました。政策金利であるFFレートの 100bp(ベーシスポイント)=1%利下げです。

連邦準備制度(FRS)
(中央銀行制度)

03/16 0600JST
現状 市場予想 結果
FF金利誘導目標
(政策金利)
1.00~1.25% 0.00~0.25%
超過準備預金金利
(IOER)
1.10% 0.10%

www.bloomberg.co.jp

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

今月2度目の臨時FOMC、そして今月2度目の緊急利下げで事実上のゼロ金利です。更に7,000億ドル(約75兆円)の量的緩和と、市中銀行に対する強制預金である準備預金を免除する準備預金率をゼロ%とすると発表しました。

今週も、大荒れのようです。 


【おなじみさん限定】つづきは ⇨ こちら