FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2020/03/09 月曜日[追記あり]

2020年第11週の月曜日です。

ごく普通に生活している日本人にとっては全く関係無い事なんですが、我々のように一日のうち大半をアメリカさんのご機嫌伺いを仕事にしている者にとっては、非常に重大な変更が今週から実施されます。

the 夏時間の開始

イエス、サマータイムです。たまに「英語じゃサマータイムとは言わない」とか言う謎発信がネット上でもありますが、いいえ英語では「summer time」です。ちなみに、米国で使われている英語、俗にいう米語では「Daylight saving time」よく省略して DST と書かれます。そう、日本で英語と言ったらアメリカ英語を習ってる方が多いため「英語じゃサマータイムって言わないんだよ~」とドヤ顔で言う方が多いのですが、英国や欧州で英語を話される方は、普通にサマータイムと言いますのでご注意下さい。ちなみに、アメリカでサマータイムと言ってもアメリカ人にもDSTの事だとちゃんと理解してもらえます。

アメリカの夏時間開始・終了ですが、開始・終了日の午前2時を起点にして調整しております。夏時間開始の日、今年は昨日3月8日の日曜日午前2時になる時を午前3時にして夏時間が開始しました。ですから、今年は「3月8日午前2時~2時59分59秒」が存在していない事になります。夏時間終了の日、今年は11月1日の日曜日午前2時になる時を1時間戻しまして午前1時にして夏時間が終了します。ですので、今年は「11月1日午前1時~1時59分59秒」を2回繰り返す事になります。

混乱しないかって?いや、混乱しまくりなので、夏時間開始・終了の前1週間くらいはテレビのニュースなんかでもガンガン言いまくってます。それこそ、前日の土曜日には「いい加減にしろ」って言いたくなるほどです。それでも、夏時間が始まった翌日月曜日には「夏時間になったの忘れてました」と言い訳して遅刻する学生が大量におりまして、この子たちは夏時間関係無く遅刻している常習犯でしょう(笑)。

 

アメリカは昨日3月8日から11月1日まで、欧州は3月29日から10月25日まで、そして南半球の国ではこれが逆転しまして現在はサマータイムですが、オーストラリアでは4月5日に終了し10月4日から再度サマータイムに、ニュージーランドでは同じく4月5日に終了し9月27日から再度サマータイムに突入します。この日付、全部が日曜日になっており、サマータイムの開始・終了で混乱しないようになってます。一番の混乱防止策は、サマータイムなんて止めてしまうって事なんですけど(笑)。

アメリカでは本日3月9日月曜日から、欧州では3月30日月曜日から、指標発表時間や株式市場のオープン・クローズが日本時間で1時間早くなります。つまり、今まで午後10時半に発表されていた指標が午後9時半に、ニューヨークオプションカット時間が午後11時になり、欧州がサマータイムに入りましたらロンドンフィキシングタイムが深夜0時となるわけです。また、ニュージーランドのサマータイムが終了後4月8日月曜日からは、外国為替市場の開始時間が日本時間で午前4時前後からのスタートになりまして、まあこれはあまり日本のFX業者をお使いの皆さんには関係無い話しかもしれませんが。

一気に書きますと、何がなんやらサッパリと言う状況になりそうですので、また欧州や南半球の国がサマータイムに入ったり抜けたりしたらその都度お知らせします。

と、ここまで全て過去のコピペ修正ですが何か?(笑)。


 

この土日にありましたニュースで、外国為替市場に影響がありそうなものがいくつかありました。まずニューヨークでの非常事態宣言ですが⇩

www.nikkei.com

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正直言ったら、アメリカでの非常事態宣言はしょっちゅうありますので、どこまで市場に影響するのかは今後次第と言ったところだと昨日の段階では思っております。アメリカの場合、とりあえず非常事態宣言をしないと何も出来ないような感じもありまして、これもまた行き過ぎた市民・住民権利の弊害のような気もしなでもありません。非常事態宣言を出さないと何も出来ないと言うより、非常事態宣言を出さないと権利行使の声の方が通ってしまうと言う感じです。

次に、OPECと非OPECの産油国で構成されるOPECプラス会合におきまして、減産合意が出来なかったと言うこれ⇩

www.bloomberg.co.jp

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原油価格は上がらない中で「ポンプ止められねえし、もう安くてもいいから売るゼ!」と言う国が出てくるのは必至だったわけで、今後の原油価格下落が外国為替相場にまで影響がありそうです。

それともう一つ、やはりと言うか遂にと言うか、前々から言われておりましたレバノンの抱えていた3月9日償還の国債が償還延期となりまして⇩ 

www.nikkei.com

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償還延期ですのでまだ希望はあるのですが、ぶっちゃけIMFでも入るかパトロンとなる国でも現れない限り、今後も続く国債の償還は事実上困難かと思います。上の日経の記事では「経済規模の小さいレバノンのデフォルトによる国際金融市場への影響は限定的だとの見方が多い。国債の大半は国内銀行が保有する。」とはありますが、果たしてそう限定された状況で終わるのかどうか。

今朝はバッチリのドル安&円高乖離スタートとなりましたが、果たしてこれらのニュースの影響だけだったのか分かりません。いずれにしても注意が必要な事には間違いありません。


 

さて今週の予定です。まずはいつものように純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で3月12日木曜日午後9時45分に欧州中銀ECBによる今後の金融政策が発表されます。また、午後10時半からはECBラガルド総裁の記者会見が予定されております。

今回、政策金利は 0.0%のまま現状維持と言う事前の市場予想になっております、が、G7財務相と中央銀行総裁による電話会談の後、FRBが50bp(ベーシスポイント)の緊急利下げを行っておりますので、政策金利をイジるのか、あるいは他の手法を取るのか分かりませんが、そのまま全て現状維持で様子見と言うのは考えにくい状況です。むしろ様子見ともなったら、ユーロ売るだけの簡単なお仕事になるので楽だとも言えるのですが、恐らくそれは無いでしょう。無いでしょう。だいじな事(以下略

ところで、FRBが3月3日に緊急利下げを行った最大の理由とは何だったのでしょう?確かに世界的に株価が崩壊している状況で効果はありましたが、他にも手はあったかと思います。50bpの緊急利下げと言う、サブプライムショックのときと同じ手法を使うほどだったのでしょうか?元々は来週3月19日木曜日にFRBと日銀が金融政策発表を行うハズでした。G7電話会談直後のFRBによる緊急利下げはかなりインパクトがありますが、どこまで効果が持続するかは不透明です。その翌週にECB、更にその翌週に日銀が連続して大きな対策を行う事を話し合った結果FRBが緊急利下げを初動したのだと考えると、今回のECBの発表で何かあったら来週の日銀にも期待が出来そうな気もしないでもないような。分かりませんけど(笑)。 

これ以外の中銀の金融政策発表は本当に今週は少なく、毎度おなじみエキゾチックカントリーで12日木曜日ウクライナ,セルビア,ペルーが予定されている程度です。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が少ないので、若干レベルを落としながら羅列していきます。本日3月9日月曜日午前8時50分に日本の四半期国内総生産(GDP)確定値の発表があります。日本の指標なのでかなりオマケしての赤字です(笑)。

明日10日火曜日午前10時半に中国の消費者物価指数(CPI)など物価指数の発表、お昼正午0時に東京大学の合格発表(笑)、午後7時にユーロ圏圏内総生産(GDP)確定値の発表があります。

11日水曜日午後6時半に英国の国内総生産(GDP)午後9時半にアメリカの消費者物価指数(CPI)の発表が予定されております。この11日の米CPIが今週の一番の注目と言ったところでしょうか。 12日木曜日午後9時半にアメリカの生産者物価指数(PPI)がありますが、CPIより先行して発表されない月はCPIの先行指標にもならないのであまり役に立つとは言えない感じではあります。

そして遂に来てしまった13日金曜日、なぜか日付と曜日の間に「の」を入れたくなる特別な日です(笑)。そんな13日の金曜日ですが、特に目立つような指標はありません。とりあえず午後11時にミシガンなんとかさん速報値があり今週も終了です。


 

さあ、いよいよアメリカも夏時間に突入する時期になりました。毎年この時期は、春を待つワクワク感なんですが、今年は新型コロナウイルスの世界的な悲観に支配されているような感じです。金融市場も大荒れですが、それでも世界が終わるわけではありません。長期スタンスで見た時の買い場になるのかも検討しながら、この大変な時期を乗り切った後の事も考えていかなければならりません。まずは一歩づつ、今週も一週間頑張ってまいりましょう。


2020/03/09 14:29 追記

 

原油下落がすごい事になっておりまして、4年前の2016年1月にサウジアラビアがイランと国交断絶と言う中東危機の時に付けたWTIで1バレル30ドルを下回る水準まで落ち込んでおります。今回はサウジアラビアが協調減産を拒否して増産すると言う流れからでして、なんとも言えない状況です。

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外国為替市場も含み、金融市場全体が非常に危険な状態になっておりますので、十分に注意して取引されるようにオススメいたします。 


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