FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2019/06/24 月曜日

世の中「FOMCが終わって~、FOMCが終わって~」と、FOMCが終わったのがよっぽど嬉しいのか、FOMCが終わって祭りになっております(笑)。そう言う私も、FOMC終了後の木曜日と金曜日はFOMCが終わって祭りに参加したので他人様の事をとやかく言う資格は無いのですが。

 

今回のこのFOMCが終わって祭りですが、大別しまして2種類の方がおられます。

まず1つが、誰が何を言おうと今まで利上げ政策だけの一辺倒であった、アメリカにおける広義の中央銀行制度(FRS)が利下げに軸を変更した、歴史的な節目を目撃としてのお祭り騒ぎ。その中には、利下げに向かうことを歓迎する向きと、利下げに向かう事を悲観する向きがあるのは当然です。

それともう1つが、トレードで儲かった祭り(あるいは損失残念祭り)方で、世の中の大半のお祭り参加者はこちらでは無いでしょうか。私もこちらです(笑)。

 

アメリカの政策金利変更は、十分に高かった1980年台までを除き、概ね期間を通して一定方向に変更を行います。更に、2008年12月16日のFOMC終了以降は変動幅を持った誘導レンジでの運用を行う事で、運用に弾力性を持たせてきました。特に最近などは、超過準備預金金利(IOER)を抑える事で誘導レンジ中心へ更に誘導する動きなどもあり、政策金利の変更を極力少なくする努力も見えておりました。

そんなアメリカが利下げに舵を切ると言う事は非常に重要な歴史の転換点でして、本来なら「いえ~い、儲かった~」と大騒ぎしている場合ではありません。それでも、お金を稼がないと食っていかれない我々としたら、そんな事も言ってられません。歴史の転換点なんて言う霞(かすみ)を食ってもお腹いっぱいになりませんし(笑)。

 

とりあえず、儲かった儲かったは別にしておいて「今回FOMC結果の声明文と同時に発表されました長期展望(Projection Materials)で利下げが示唆されて事は、歴史に残るほどの事だったんだな」と言う事だけは心に留めておきたいと思います。

その上で、普段ならファミレスのパフェなのに、儲かったから千疋屋やタカノのパフェになるのは、経済を回すために仕方がない投資なのかなと(笑)。


 

さて今週なんですが、ちょっと個人的な件を先にお話しさせてもらいます。

27日木曜日朝の更新から、来週7月2日火曜日朝の更新まで、戦績(実績)だけの更新になるかと思います。いつもは戦績だけと言いながらも、ちょこちょこっと書いてはいたのですが、今回は本当に戦績数字と指標結果しか並ばないかもしれません。特に問題や困る事も無いでしょうが「遂にFX専業がブログ辞めたのか」とか言われないようにするために、先に宣言しておきます(笑)。

 

それでは市場関係のお話しに行きたいと思います。まずは純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で明日6月25日火曜日午前8時50分に、日本銀行が前々回の4月に行われた金融政策決定会合の議事要旨を公開します。多分、議事要旨が公開されても何も無くスルーです(笑)。

そうそう、よく中銀の発表する議事録は議事要旨と言われますが、なぜ議事録ではなく議事要旨なのかと言うと、本当に省略した議事内容記載しかされていない議事要旨だからなんです。英語では、FOMC議事要旨は FOMC Minutes 日銀金融政策決定会合議事要旨は BOJ MPM Minutes と言いますが、通常の和訳で言うと Minutes は一般的に議事録と訳されております。ただ、正確に言うと Minutes は議事録ではなく議事要旨、重要な部分を抽出したものに過ぎません。取締役会や株主総会議事録のように、必要な箇所だけ抽出されていれば法的に問題ないものと違い、その発言した背景や質疑応答、話し方などでニュアンスが変わる政治や金融政策においての正確な意味での議事録は Transcript 又は Full transcript と言います。一般的には日本語に翻訳した場合、筆記録や速記録と訳されてしまうのですが、政治や金融政策においては Transcript こそが議事録でして、Minutes は議事要旨にしかなりません。その本物の議事録は、FOMCの場合5年後、日銀の場合は10年後に公開されております。翻訳家の方でも、金融翻訳を専門にやられている方以外では誤訳となる事が多いので、合コンの席ででも話のネタにしていただければ(笑)。

26日水曜日午後6時15分(現地午前10時15分)から、英国庶民院(下院)財務委員会におきまして英中銀イングランド銀行のカーニー総裁らがインフレレポートの公聴会に出席します。基本的にはイングランド銀行からの説明ですが、下院議員からは毎度激しい質問があるので、それに対しての答えによっては市場にインパクトを与える可能性もあります。

同じく26日水曜日午前11時に、ニュージーランド中銀のNZ準備銀行(RBNZ)が今後の金融政策と政策金利を発表予定です。現在の政策金利は1.50%、事前の市場予想では据え置きとなっております。特に金融政策の大局では変更は無いかと思うのですが、FOMCが今後の金融政策スタンスを変更することを受けて何か言及する事でもあれば、それだけで市場に影響を与えてしまう事もありますし、逆に言えば自国の事は棚に上げて影響を行使できるチャンスでもあります。

あと、日本の方で取引されている方が多いところですと、現地27日のメキシコくらいでしょうか。他には、24日月曜日キルギスタン、25日火曜日ハンガリー、26日水曜日タイ,アイスランド,チェコ、27日木曜日フィジー,ボツワナ,ジャマイカ、28日金曜日コロンビア,トリニダード・トバゴ,ドミニカ共和国などが金融政策の発表を予定しております。

また、いつもの個人的に気になる国ですが、今回はトリニダード・トバゴです。あまり聞かない国名かもしれませんが、カリブ海の非常に豊かな国でして、原油や天然ガスなど資源が豊富にも関わらず依存度は低く、それにも関わらず一人当たりGDPは3万ドルを超え失業率は5%未満、しかし高かったインフレ率は急速に低下し2019年に入って1.0%になるなど、完全に先進国です。旧英領であった地域で、現在は英連邦の国々の中では極めて優等生で、中北米にある旧英領で現在英連邦ではあるけど英連邦王国では無い数少ない国のため、英連邦王国になるとダメなんじゃないかととか言われますが、それ言ったら旧英領では無いのですがカナダは英連邦王国ですし、同じく英連邦ではあるけど英連邦王国ではないドミニカ国(ドミニカ共和国ではない)は経済的に厳しい感じです。そんな感じで、今日も絶好調で脱線してます(笑)。

 

直接金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、

最大の注目点としては、今週末に開催されるG20大阪サミットでしょう。何があるか全く分からないので、今週末はポジションの持ち越しをしませんように強くおすすめします。いっそ追証なし口座でもあれば、口座2つ使い、あえて超ハイレバレッジで両建てしておくのも手かもしれません(笑)。

G20では米中首脳会談も開催予定ですし、事前の25日火曜日に閣僚級による米中通商協議、また25日火曜日まで先週から行われておりました米通商代表部(USTR)による民間企業からの公聴会も実施されます。 

また、英国保守統一党(保守党)党首選が決戦に入りまして、ジョンソン氏とハント氏のどちらを選ぶのか党員による投票が開始されました。結果が出るのはまだ先になりますが、チラチラといやらしい報道が出てくるでしょうから、その報道で英ポンドが一喜一憂する可能性は多分にございます。

G20までトランプ大統領は暇ですので、メキシコとの移民問題や貿易問題をぶり返してくる可能性もあったり、あるいはパウエルFRB議長に対して今までと全く反対の肯定発言をしてFRBの利下げ姿勢を擁護してくる可能性もあり、いちいち市場的には反応するかもしれませんし、面倒になってスルーかもしれません(笑)。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は月末週でして、注目される指標が少ない感じです。本日6月24日月曜日午後5時にドイツのIfo景況感指数があります。ぶっちゃけ指標自体も今日は少ないので、Ifo景況感指数があってよかった。

明日25日火曜日午後11時にアメリカの新築住宅販売件数があります。先週の中古住宅販売件数が良い数字だったのは軽くスルーな感じでしたが、この新築住宅販売件数に関しても良かったスルー、悪かったら鬼の首を取ったように「よっしゃ悪い!利下げだ、利下げ!USA!USA!」となる可能性があります(笑)。

26日水曜日、午前11時にニュージーランド中銀による今後の金融政策が発表され、午後6時15分からは英下院においてイングランド銀行がインフレレポートに関しての公聴会に出席します。指標としては、午後9時半にアメリカの耐久財受注が出る程度でして、赤字にするほどでも無い感じです。

27日木曜日午後9時にドイツの消費者物価指数(CPI,HICP)速報値午後9時半にアメリカの第1四半期国内総生産(GDP)が発表になります。今回、このアメリカのGDPは数値次第では米ドルがぶっ飛ぶと考えておりまして、非常に非常に期待しております。単にGDPだけでなく、GDP消費支出(PCE)なども注目しております。

最後28日金曜日、一応書いとく午前8時半に日本の失業率、午後5時半にある英国のGDPは確定値なのでよほどの変化が無ければ反応は無いでしょう。午後6時ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値午後9時半にカナダの月次GDP、同じく午後9時半にアメリカの個人消費支出(PCE)、前日のGDP PCE次第では事前に大きく動く可能性が出てきまして、内容はどうでもいいからの指標スイッチになる可能性もあります。そして午後11時にミシガンなんとかさんの500しかサンプル無くても統計的に有意差なしなんだもん指数・確定値の発表がありまして今週の指標は終わりです。

 

そう言えば、「統計的に有意差なし」を止めようと言う主張が広がってきまして、今年の3月には論文誌「Nature」に「統計的に有意差なし、もうやめよう」と言う寄稿がありました。

www.nature.com

リンク切れ時 ⇨ アーカイブ

これ、あちこちで紹介されているんですが、さも「統計的に有意差なし」が間違っているように書かれている事が多く、結果としてNature誌に800人以上の科学者が署名して寄稿された内容にもかかわらず、真意が伝わっていない結果となってます。

有意差が無いと言う結果で証明してはならない事があるのに、それを有意差が無いと言う結果で証明してしまっていると言いたいだけで、有意差が無いと言う事自体が間違っているわけではありません。

ちょっと乱暴ですが、ネッシーが見つかってないネス湖で「見つかってないから、いるかもしれない」と言う主張は間違っていはないけど正しくは無く、「見つかってないから、いると証明出来ない」は正しい主張だと言う事と同じで、「統計的に有意」と言うものは存在してますが「その差」の使い方が問題なんです。

経済と数学、科学と数学、それぞれ密接に関係してます。また、近年では経済と科学を融合させた金融工学も非常に発達しております。科学や数学の分野での事でも、経済にとって重要だったり参考になる事は多くあり、この「統計的に有意差なし、もうやめよう」も、経済の世界でも言える事だと思います。

そして、ミシガンなんとかさん(笑)。


 

さて、梅雨に天気のことを気にしても仕方ないと分かっていながら、どうしても気になってしまいます。毎日雨だと言い聞かせても、晴れの日を探してしまいます。今週、関東は火曜日と水曜日は晴れ間が出る予報ですが⇩

https://stat.ameba.jp/user_images/20190624/02/fx-sengyo/8d/99/p/o0610019014478867663.png

www.jma.go.jp

アーカイブ ⇨ 2019/06/23 午後5時現在

これもどうなるんでしょうか。期待しない中で晴れたら嬉しいので、梅雨の間は、いっそ全部雨の日で予報してしまえばとか思うところです(笑)。

そんな雨が続く季節ですが、せめて懐の中だけでも夏に向けてカラッとした、ん?懐がカラッとしちゃダメじゃないですか(笑)。せめて、日の照っているようなポカポカした懐になりますように、今週も一週間頑張ってまいりましょう。 


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