FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2019/02/04 月曜日

先週末に雇用統計の発表が終わりまして、発表時にあれほど前回以前の数字の修正と今回発表分の差異について話し合っていた市場の皆さんでしたが、その件はどうでもよくなったのか、あるいは、どうでもいい事にしないとならない事情があって触れなくなったのかは分かりませんが、既に「雇用統計の数字は良かった」と言う事だけで話しを進める事に決まったようです(笑)。前回以前の修正マイナス7万人を今回の30.4万人からそのまま差っ引いても23.4万人でして、確かに過去3ヶ月合計で見たら大きく伸ばしているのは間違い無いでしょう。

報道の一部では、雇用統計発表直前のFOMCにてハト派宣言とも言える決定を行ったFRBに対し「雇用統計の数字を見て後悔しているのでは」的な論調の記事もありましたが、いやいや、FRBは発表前に雇用統計の数字なんて見てるし。

一方で、雇用統計に付いていた「連邦政府一時閉鎖に伴う注意」について触れているものはほとんど見当たりませんが、今回の雇用統計では注意書きする必要があるほどこの問題があったようです。具体的には「失業者」と分類されるべき者が「雇用はされているが欠勤中」の区分になっていると言う事でして、雇用統計調査で言う失業者を正確に把握していなかった調査対象になていた回答者である政府機関勤務者のせい、とも、正確に伝えなかった労働省のせい、とも言えるわけです。

つまり、今回の雇用統計の数字は「回答ミスで大きくなった」「回答ミスで失業率が低下した」と言う可能性、と言うか、注意書きで「the overall unemployment rate would have been slightly higher than reported. 全体的に見て、失業率は発表値より若干高かったでしょう。」と言ってますし。

そんな感じで、識者と言われる方の中には「雇用統計、あんま当てにしても仕方ないし」のような事を仰る方もおられ、それが一番的確なのかもしれません。 


 

さて、今週のご予定ですが、まずは中華圏が軒並みお休みです。予想以上に金融市場に与えるインパクトが近年は大きくなってきておりますので、セカンドクリスマスまでは言いませんが、ある程度の注意はしておいた方がいいかと思います。

金融政策発表関係も随分とありまして、主要なところでは、日本時間で(以下全ての発表時間は日本時間)2月5日火曜日午後12時30分に豪中銀オーストラリア準備銀行(RBA)7日木曜日午後9時に英中銀イングランド銀行(BOE)8日金曜日午後7時半にロシア中銀(CBR)などがあり、他にも6日にポーランドやアイスランド・ブラジル・タイ・ベラルーシ・モルドバ、7日にインドやチェコ・フィリピン・メキシコ・セルビア・ルーマニア、8日にペルーなんてのもあったりします。メキシコペソやポーランドズウォティくらいは取引されている方もおられるかと思いますが、セルビアとか通貨名称すらパッと出ません(笑)。

この中で、英中銀は金融政策委員会での結果発表だけでなく、四半期毎に発表されるインフレレポートが今回同時に公開されます。英中銀に関して、政策金利はまず変更無いでしょうし資産購入枠の変更も無いでしょう、だとすると金融政策の発表よりもインフレレポートが注目されるかもしれません。

数字以外の指標と言う事では、8日金曜日午前9時半に豪RBAが四半期金融政策報告と言うものを発表予定ですが、特に何も無いとは思います。

あと、7日午前9時ころからFRBのパウエル議長がお話しすると指標扱いになっている感じですが、これは全米の教育者向けに行われる文字通りの教書(address)でして、質疑応答もあるようですが金融市場の皆様が欲するような質問は無い、あるいは、もしそんな質問されたとしても深く掘り下げた回答をするとは思えません。むしろ、それより少し前の7日午前8時ころからの、ランダル・クォールズFRB副議長がスピーチを行う連邦準備制度ストレステスト会議の方が何か予想外の発言がある可能性があるかと思っております。

それと、先週発表になりましたINF中距離核戦力全廃条約破棄への米露応酬や、米朝会談に関する正式発表、米中貿易協議の行方など政治的な部分に注意が必要なのは今週も変わりません。

  

次に、純粋な数字だけの指標のうち注目している指標です。本日2月4日月曜日午前9時半にオーストラリアの住宅建設許可件数があり、最近は大きく数字がブレる事が多いので豪ドルが反応するような発表があるかもしれません。5日火曜日午後7時に欧州ユーロ圏の12月小売売上高、日付が変わる瞬間の6日水曜日深夜0時にアメリカISM非製造業景況指数、同じ日の夜になりまして6日午後10時半カナダの住宅建設許可件数に関して、普段はあまり意識されませんが突然重要視されてカナダドルがぶっ飛んだ実績があるので注意しておいた方がいいかもしれません。全く同じ時刻6日午後10時半にアメリカの貿易収支もあります。

7日は英中銀祭り一択の予定で、最後おおとりを飾る8日金曜日午後10時半にカナダの雇用関連指標が発表になります。注目は失業率でして、前回の5.6%から悪化の5.7%と言うのが事前の市場予想中心値となっております。


 

2月に入ったと言うのに今日は非常に暖かくなる予報でして、東京はなんと最高気温が19度の予報です。ただ、明日以降は急激に気温が下がるとの予想もあり、今日が今週最後の先に来たご褒美デーとなりそうです。外出する用事があったら今日済ませたい、と言う感じです。

気温の変化で体調を崩さぬように注意し、今週も一週間頑張ってまいりましょう。 


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