FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2018/12/03 月曜日

G20を終えた月曜日、日本時間で午前4時前後から始まるオセアニア市場では、予想通りに前週末と乖離して始まりました。

ユーロドルが前週末1.1320付近で終わったものが1.1350付近の30pipsユーロ高水準、ドル円が前週末113.50付近で終わったものが113.70付近の20pipsドル高水準、ポンドドルは開始時点では前週末との乖離はあまり見られなかったのですがそこからユーロと同じ30pips程度上げて推移しておりました。

開始後の上昇を見ますと、ユーロ高と円安の合わせ技でユーロ円が急上昇しておりまして、午前6時の時点で前週末128.50付近で終わったものが129.20-30程度まで上昇し、立派にひと相場形勢したような感じになっております。

土曜日のブログでも書いたのですが、まさか、ポジション持ったまま週末に突入した方はいませんよね?(笑)。 

 

さて、毎月月初週はいつも指標が盛りだくさんです。今月は、月初恒例の大型指標の雇用統計だけでは無く、カナダや豪州の金融政策会合があったり、FOMCを前にその叩き台となるベージュブックがあったりと、金融市場に対する本来の影響力を持った中銀や経済指標によって金融市場全体が動きそうな気配です。もちろん、G20結果や米中貿易協議の進展、ブリグジットなどにも大きく反応するでしょうから、グッチャグチャの泥仕合になる可能性もあり、油断できません。


 

まず、純粋な数字的な指標では無いものから確認します。 

本日12月3日月曜日、ユーログループ(ユーロ圏財務相会合)がブリュッセルのEU本部におきまして開催されます。続けて翌4日火曜日には、エコフィン(EU財務相理事会)が同じくEU本部にて開催されます。今回のテーマ、ズバリ!イタリアの予算でしょうから、この双方の会合のどちらでもユーロが反応する可能性が十分にあります。

ちなみにこの、ユーログループとエコフィンなんですが、どう違うのかなんてEU市民の皆さんでもよく分かってない方が多くおられるようです。実はそんなに難しくなくて「ユーログループは、EUに加盟しユーロを通貨としている国の財務大臣の会合」つまり現在はEU加盟してるけどユーロが通貨では無い英国、デンマークやフィンランドなどは含まれません。「エコフィンは、EUに加盟している国の財務大臣の会合」つまり英国なども含まれます。

他にも4日火曜日には、日本時間で(以下全ての発表時間は日本時間)お昼すぎの午後12時半、豪中銀RBAの政策金利発表があります。RBAは来年まで利上げしないと言っているので今回の利上げは無いのでしょうが、豪州に関しては利上げ時期よりも、むしろ来年になったら利上げ出来るのかと言う方に市場の見方が変わってきているような感じです。もっと簡単に言えば、経済失速するのでは無いかと言う心配です。

世界で一番長い経済成長と言われている豪州ですが、そこを支える農産物や天然資源の輸出がどこまで続くのか、農産物は近年台頭してきている南米の勢いにさらされておりますし、天然資源に関しては世界経済での浮き沈みと、技術革新やリサイクル推進によって代替手段が多くなってきているのも驚異です。そして、輸出が多くなればなるほどキツくなる自国通貨高は、輸出決済の自国還流への影響だけでなく、豪州の基幹産業の一つである観光業にダメージを与えます。ハードカレンシー発券国のように堂々と自国通貨安への誘導も出来ませんし(笑)。とにかく、今回は予定通りに政策金利は据え置きとなるのでしょう。

5日水曜日、深夜24時にカナダ中銀が金融政策の発表を予定しております。今回はカナダも据え置き予想ですが、一番最近に市場予想に反して金利をイジったのはカナダですので、今回も期待がかかります(笑)。

6日木曜日、早朝4時に米地区連銀経済報告いわゆるベージュブックが公開されます。ここのところFRBのパウエル議長が12月の利上げに対して弱腰になっているような部分を市場が感じておりますので、今回のベージュブックで米経済に対する弱い部分の指摘が前回分より多くなっていたりすると、あるいは最近あまり見ないベージュブックによる高反応もあるかもしれません。

これ以外にも、いつも以上に中銀関係者や政府高官による発言機会が多くなっている週ですので、その辺りを全部網羅する事は不可能でしょうし、ある程度は出たところ勝負でいくしか無いかと思います。

あと今週は、上で書いた中銀以外にも多くの中銀で金融政策や政策金利の発表が予定されてます。ある程度大きな国としてはポーランドやインド、ブラジルなど、他にもホンジュラス、ナミビア、セルビアなど、エキゾチック通貨がお好きな方は自己責任でどうぞよろしくおねがいします。

 

次に純粋な数字だけ発表される指標ですが、本日12月3日月曜日午前9時半に豪州の住宅関連指標深夜24時には米ISM製造業景況指数があります。景気の先行きは、まず住宅関連の指標に現れる事が多く、豪州なんて実際には既にヤバイレベルなんですけどね。他にも製造業購買担当者景気指数(PMI)がズラズラとありますが、そこはあえて無視します(笑)。明日4日火曜日にはお昼すぎの午後12時半に、上にも書きましたように豪中銀RBAの政策金利発表がありますが、指標的には特に目立ったものはありません。

5日水曜日午前9時半豪州の四半期国内総生産(GDP)が発表されます。RBAの政策金利発表直後ですが、今回の政策金利発表はもともとスルー予定ですから次回に向けてGDPは重要な指標となりますので、特に事前の市場予想を若干でも下回ったとしたら大きく反応するのではないかなとワクワクして思っております。午後10時15分に米ADP社の発表する全米雇用報告がありますが、これの扱いは微妙なところで、雇用統計の先行指標になるような、ならないような(笑)。一応、注目している人も多いような感じではあるので赤字にはしておきました。そして、深夜24時にカナダ中銀の金融政策発表があり、日付が変わり6日木曜日早朝4時、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公開され、夜になってから午後10時半に米国とカナダの貿易収支の発表があります。

今週最後7日金曜日、まず午後7時にユーロ圏の四半期GDPの発表があります。確定値の発表ですが、速報との変化があるとユーロ圏と言う広い範囲の指標ですので影響力が大きく、ゼロ修正だった時との差が激しいので要注意です。そして午後10時半米国の雇用統計とカナダの雇用関連指標が今月は同時公開となっており、これで今週が終わりとなるハズです。雇用統計を受けてトランプ大統領が何かくっちゃべったり発言したりしなければ。

 

今週の予定はこんなところでしょうか。 


 

これで今年もおしまい。いよいよ12月がやって来ました。

今月は月末近くなると為替市場は一気に取引が閑散とり「動かない時には全くの不動に、動く時には大型指標ばりの激しい値動き」となる事が予想されるため、為替取引を仕事として考えた場合には12月20日前後までしか取引稼働日がありません。

クリスマスが今年もやって来る! Christmas is just around the corner !

などと浮かれる前に、この短い取引稼働日を有効に使ってゼニを稼げるように頑張らなければなりません。これから年末年始で何かと物入りですし(笑)。まずは月初の一週間、がんばってまいりましょう。 


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