FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2017/05/22 月曜日

次回の米雇用統計の発表が来週金曜日6月2日ですので、グローバルマーケットでは今週が実質5月最終週と言えるかと思います。

 

雇用統計、昔から随分と重要指標ではあったのですが、ここまでイベント的なものではありませんでした。もちろん、個人で外為資本取引が自由にできるようになったのですら日本では1998年4月から、アメリカでも外国為替を個人で取引できるようになったのは、先物としては1980年代、現在のような証拠金取引としては1990年代初頭だと言われてます。ですので、それ以前はイベントもへったくれも無いのですが。

そう言えば、日本で外為法改正と外国為替銀行法の廃止がなされ資本取引が自由にできるようになる俗に言われる金融ビッグバンが行われる1998年より前、市中の普通銀行では円以外の預金は厳しく規制されておりました。私も高校生になる時に日本へやって来て、それまで香港の銀行では普通に開設した口座がマルチカレンシー口座だったため、香港よりもずっと進んでいる社会だと思っていた日本が、銀行口座ごとき現地通貨しか扱えないことに驚愕した記憶があります。当時の香港は、11歳になって香港IDカードを作れる年齢*1 になりますとマルチカレンシーの普通の口座が開設可能でした。

いや、外貨預金どころか1998年の金融ビッグバン以前、無許可の資本取引は一切禁止でしたので、例えば「海外旅行から帰ってきて残った米ドルを、次に海外旅行に行くお友達に両替してあげた」 ⇨ 違法でした。「たまたまお店にやってきた外人さんが、米ドルしか無いので米ドルで商品売ってあげた」⇨ 違法でした。

実はこの外為法の各種呪縛規制から普通の皆さんは1998年の改正で逃れられたんですが、海外に1億円を超える預金がある者(自然人・法人問わず)は、毎月毎月、日銀にこんな報告書を出さなければならない事になってます。形式上は、日銀経由財務大臣宛ですが、実際に財務大臣なんて知ったこっちゃないでしょう(笑)。

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日本銀行:海外預金の残高に関する報告書 ⇨ PDF

これ、残高だけ書いて「おっけ~」って感じに見えるんですが、毎月毎月、海外にある現金資産を棚卸しする事になるんで、非常に面倒臭いです。純粋に銀行などの預貯金だけでは無いんですよ。1口座や1預け先毎に1億円を超えないと報告しなくてもいいのですが、報告しないためにわざわざ分散させると、それは今度税務関係から目をつけられかねません(汗)。

 

おっと、雇用統計が来週ですって話しから、随分と大きく逸れたわけですが(笑)。

 


 

さて今週の相場なんですが、アメリカの大統領弾劾とか言い出した矛先をどう収めるのかそれとも引きずるのか、トランプ大統領の外遊での動向など、アメリカがメインテーマで動く事が大いに想像できます。また、先日大統領が決まったフランスでは来月の国民議会選挙へ向けての動向も値動きの材料なりますし、更にはこれから9月に選挙のあるドイツに関しても、そろそろ注目が集まるかもしれない頃になってきました。

それと、あまりアメリカが無視していたら構って欲しくて先週ミサイル打っちゃった北朝鮮もどうしたものでしょうかね。今回は注目度を上げたくて、どうやらICBMもどきを800Km程度飛ばしたようですが、稲田防衛庁長官防衛大臣が「あんなん、迎撃難しいわ~」とリップサービスで言っておりましたが、本当に迎撃が難しいのに現役の防衛大臣が迎撃困難とか会見する国、聞いた事ありませんがな(笑)。

私、軍事の専門家でも何でもありませんが数学的に考えた時に、ロフテッド軌道だから迎撃が困難なんて事はまずありません。確かに、高度がより高くまで到達すると言う事で侵入速度は格段に早くなるのですが、逆に早いと言う事で気象条件での軌道補正を無視できるほどまで軌道は安定し、迎撃ミサイルでの迎撃がしやすくなる可能性もあります。しかも、高角度で侵入してくるため、着弾予想地点も非常に狭くなるのは間違いありません。まあ、あえてリップサービスで日本のマスメディアを煽って喜ばせているのでしょうから、このくらいにしておきます。

 

指標関係でメインになるのは、日本時間で25日木曜日早朝3時に発表になります、先日の米FOMC議事録公開でしょう。市場は「アメリカ利上げいつするのか、オラわくわくすっぞ」って感じでして、そのヒントが一番散りばめられているのがFOMCでの密室会議なわけです。まあ、実際のところ議事録には「あっ、今のオフレコで」とか言われて載ってない事項も大量にあるでしょうけど(笑)。議事録って、議事全部を録音してあるものを文章に起こしたものじゃ無いですからね?議事内容をまとめたものですからね?速記じゃありませんから。

そう言えば、いまだに速記とかしている議会がどことは言いませんがございまして、あれ、さすがにそろそろ不要のような気がしてなりません。やはり、養成所まで作ってしまうと、なかなか引くに引けないんでしょうかね。まあ、その養成所も既に閉鎖され、自然減を待って終了なのでしょうが、そんな事をするよりも音声認識で自動的に起こした文字情報を速記の専門知識を持って校正する担当をして頂いた方がいいのでは無いかと思うんですが、どうなんでしょうか。

 これ以外には、欧州のPMIが明日集中していたり、住宅関連指標が比較的多い週だったりしますが、それよりも政治的な方がよほど値が動きそうです。 現地アメリカでは24日、日本時間では24日から25日にかけて注意しないとならないのが、米下院の公聴会にて、前FBI長官のコミー氏の議会証言がある事でして、どっちに転んだ発言があっても、とりあえず金融市場は動くかと思われます。出来るならここ、ポジション持たずにやり過ごした方がいいかなとか思ったりもします。

 


 

昨日は都内でも30℃を超えた場所もあり、非常に暑い1日でした。これで、このまま夏が来るのでは無く、雨季である梅雨がやって来て、そして本格的な夏が到来するわけですが、もう昨日の暑さだけで正直、勘弁ですって気分かな(笑)。

 

さあ、暑さにもめげず、今週も一週間頑張ってまいりましょう。 

 

えっ、今週末から涼しいの?(汗)。 


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*1:実際には、11歳未満でもパスポートを取得する際には同時に香港IDが発行されますが、紙製の本来の意味の証明書のようなものです。現在は、越境通学で本土側に通っている11歳未満の児童に対しては11歳以上の児童と同じ子供用の香港IDカードが発行されるようですが、それを使って口座開設したら11歳未満でもマルチカレンシーの口座開設が可能なのかは分かりません。