FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

香港の住み込み家政婦さん

昨日の「香港人ってなんだ?」に続きまして、香港ネタ進行の第二弾です。本日は、香港に非常に多い、外国人の住み込み家政婦さんのお話しです。

 


 

香港には、昔から非常に多くの外国人住み込み家政婦さんが働いております。正式名称は「外籍家庭傭工 = Foreign domestic helpers」となっておりますが、広東語では一般的に「菲傭(フェイヨン)」と呼ばれております。「菲」の字はフィリピンを表しておりまして、最初はフィリピンからの家政婦さんしか許可にならなかったためにフィリピン人の雇われ家政婦さんと言う意味で「菲傭」になり、その後、他の国からも許可されるようになってからもそのままと言うわけです。

よく日本人の駐在員さんの間では、この外国人住み込み家政婦さんは「アマさん」と呼ばれておりまして、これが香港での一般通称だと思われている方も多いのですが実際には香港人は「菲傭」と呼びますので違うんです。敬称の「さん」は日本語ですから別にしましても、「アマ」これは中国語で「阿媽」と書くのですが、元々は母親を指す言葉です。なぜ母親を指す言葉が、家政婦さんを指す言葉になっているのかと言いますと、随分昔、中国に住んでいた外国人が現地で雇った家政婦やベビーシッター、乳母まで含めて親しみを込め「阿媽」と呼んでおりまして、それが中国から香港に輸入され、香港では外国人である日本人が雇う家政婦なので、家政婦紹介所の方が「阿媽 = アマ」と言ったのが起源のようです。

 

住み込みの家政婦さん、割りと簡単に雇う事が出来まして、外国人家政婦紹介所と言うところで斡旋してもらうのが一般的です。ここに行きますと、大量の履歴書を見せてくれまして、その中からお好みの女性を選びます。そうそう「アマさん」と呼ぶのは母親が語源だけあって当然女性なんですが、ごく僅かですが男性の方も家政婦として働いております。まあ、非常にレアケースですので、本来はダメなのですが介護で力が必要とかですと男性とかの場合もあるとか、あるとか(汗)。

さて、この大量の履歴書の中から選ぶのが、なんとなく人身売買っぽく感じてしまうのですが、履歴書を出している女性の方にしてみたら、働きたくて仕方ないので人身売買だと思われようがなんだろうが、知ったこっちゃないと言うのが本音のようです(笑)。もう、皆んないい笑顔でニコッと笑ってアピールっぷりが半端ありません。

香港では大手の外国人家政婦紹介所さんの、家政婦検索ページへのリンクを張っておきますので、もしご興味がございましたら検索してみてください。国籍とか年齢とか選択出来ますが、何も選択しないで[submit]を押しても表示されますので。

www.sunlight.hk

 

この家政婦さん、いったい月給はいくら払ったら雇えるのかと言いますと、香港政府の決めている最低賃金は月額4,310香港ドル、日本円で約6万5千円です。ここに、住み込みですので居住の保証、それと食事は食べ放題ヾ(´∇`)ノ゙ いや、食事は割りと重要でして、香港は物価が高いので、食費を自腹ですとかなり厳しいんです。もし食事を支給しない場合は、最低賃金とは別途月に1,037香港ドル、日本円で約1万6千円を支給する事になってるのですが、家族の食事に1人分を追加した方が安いでしょう。しかも、小柄な方が多いので割りと少食です。

月給とは別に、本国から香港までの往復の航空券代、無料で健康保険を提供しなければなりません。また現在は廃止されたのですが、以前は毎月400ドルの通称家政婦税の支払いが必要でした。それにしても、日本で住み込みの家政婦さんを雇おうと思いますと、ある看護師家政婦紹介所さんのホームページを見ますと日額15,000円に紹介手数料が15%とありますので、1週間分の6日計算で既に10万円を超えてしまいますから、香港ですと1/4~1/5で住み込みの家政婦さんが雇えるという事です。

 

これ、このお給料でも本国で働くより高給なんだそうです。ちなみに、香港と同じく多くの外国人家政婦が働くシンガポールと言う選択肢というか、働き先もあるのですが、フィリピン人の皆さんの中では香港の方が圧倒的に人気なんだそうです。だから、全力笑顔で頑張って写真撮ってまで自分を売り込もうと(笑)。

シンガポールより香港の方がいい理由が色々とございまして「なるほど」と思うものから、中には「それ犯罪じゃん」と言うものまで(汗)。まずは、お給料が香港の方がいい。シンガポールの最低賃金は月額550シンガポールドル、日本円で約4万5千円です。次に、香港の方がフィリピンから距離が近く、飛行機も1日に何十便もあって心理的に安心。これも良く分かります。そして、香港人は激しく怒ったりする事が少なく割りと優しいけど、シンガポール人は非常に怒りっぽく結構きつい。ええっと香港人も結構いい加減怒りますけど(汗)。最後に、香港人だと週に1回のお休みはきちんと与えてくれるが、シンガポール人は何とかしてお休みを取らせないように仕向けようとする。それって、どうよ?

当然、全部が全部では無いとは思いますが、いやそう思いたいのですが、実はシンガポールに住むアレックスからも「こっちの家政婦さん、大変そうだよ~」とは聞いておりまして、なかなか家政婦さんにとっては、香港で仕事先が決まるかどうかと言うのは、非常に重要な事のようです。

 

そうそう、香港の住み込み家政婦の方と言うか、フィリピン人で住み込み家政婦を希望する方の中に、なぜか日本語が分かると言う方が極稀におられるんです。そう、過去に日本で働いていた経験のある方でして、以前は興行ビザで日本にダンサーとして行き、実体はフィリピンパブのオネ◯チャンだったと言う方が大半です。

日本人て、日本に住んでいる限り外国人の家政婦さんを雇ってもビザは出ません。つまり、日本に住んでいて外国人の家政婦さんは雇えないと言う事です。もちろん、日本で働ける在留資格をお持ちの外国人の方を、家政婦さんとして雇うのでしたら別ですよ。日本人の配偶者等、定住や永住の在留資格をお持ちの方です。

香港やシンガポールに住んでいる日本人で、フィリピンやインドの家政婦さんを住み込みで雇っている場合、日本に一時帰国する際に家政婦さんを同行させるために日本のビザが出るんです。まあ、どんなに長くても3ヶ月が限度だと言われておりますが、これが日本人が外国人家政婦さんを雇って日本に連れて行く事ができる唯一の例外となっております。ところが、日本語が分かると言うフィリピン人の家政婦さんの場合、十中八九、日本のビザが不許可になります(汗)。まあ、理由はお察しください。何でも、一長一短ですねえ。

 


 

若干続きがございまして、ブロ友の皆さんはこのまま下のリンクからお進み下さい。

香港の住み込み家政婦さん②【ブロ友さん限定公開】