FOMC政策金利発表を終えまして Dec-2016
本日、日本時間で早朝4時に、この12月13~14日の2日間に渡って行われておりました「FOMC = 米連邦公開市場委員会」での議事内容に関する「要旨 = Statement」が発表されました。
重要な部分としましては
・経済活動は適度なペースで持続し、労働市場はまだ上昇余地があるだろう (economic activity will expand at a moderate pace and labor market conditions will strengthen somewhat further.)
・エネルギーと輸入価格の低下したことによる一時的な影響が消え、労働市場が更に上昇する事により、インフレ率は中期的に2%に上昇すると見込まれる (Inflation is expected to rise to 2 percent over the medium term as the transitory effects of past declines in energy and import prices dissipate and the labor market strengthens further.)
ここら辺ですかね。ああ、あと肝心なこれね(笑)。
・FFレート誘導目標を、0.50-0.75%にする (the Committee decided to raise the target range for the federal funds rate to 1/2 to 3/4 percent.)
なぜ、「エネルギーと輸入価格の低下したことによる一時的な影響」をわざわざ明記しているかと言いますと、食品やエネルギー価格を除いた「コアCPI」では、昨年の11月からもうずっと前年比2%を超え続けてるんですよね。つまり、食品とエネルギー価格を除くと言う限定的ながら、2%のインフレは達成しているんです。
アメリカはインフレ目標(インフレターゲット)を2%に設定しておりまして「労働市場が上昇すれば、インフレ目標をクリア出来るだろう」って言う事なのに、現状の分析では「まだ、上昇余地があるだろう」くらいの状態でして、「これ、利上げしたら本当はダメなんじゃね?」って言うのが、私の個人的な感想なんですけどね。
ただ、今回は全会一致で利上げも含めて要旨に書いてある内容が採択されてまして、やむを得ないと言う意見もあるのか、それとも本当に「USA!USA!」で可決したのか非常に気になります。
今回、米国のFFレート誘導目標(政策金利)引き上げの結果としまして、随分とドル高が来ております。まあ、本日12月15日の日本時間夕方以降に関しては、対円以外は今朝に付けました価格をようやく抜けた感じでして、ずば抜けて売られたのは円と言う感じでして、ドル高と言うよりも既に円安に向っていると言う感じもします。
雰囲気的には、以前の「円キャリートレード」が流行していた頃に似ておりまして、銀行などは円で日銀当座預金に預けておくとマイナス金利が掛かりますから *1自己勘定で無くどこかの子会社に融資し資金を迂回させてポジションを持ち、今後しばらく円安が進んでるうちは、高金利通貨を買っておく方法を模索しているのかもしれません。
これ本日の早朝3時くらいからの5分足チャートなんですけど、当初の上げが終わった後は、随分と強引ですよね(笑)。
こう言う強引な相場が、しばらくは続くのかもしれません。
今回のFOMC、直前に全てのトレードシステムのポジションを精算しまして、ノンポジションで迎えました。そして、FOMC終了後でシステムを起動させておりません。と言うことで、現在は本日早朝4時ちょっと前に終了させた分までしか、システムトレードの戦績として存在しておりません。
FOMC終了後にガンガンと買いまくったドルをどうするのか、今更ですが検討中でして、今日が金曜日でしたら頃合い見計らって精算して終了とするのですが、明日もまだあるためちょっと悩んでおります。シンガポールのアレックスは「うひょ~、うさ!うさ!こころ、ぴょんぴょんじゃねこれ? *2」とか意味不明なハシャギっぷりでして、これの対応もどうしたものかと思慮しております(笑)。