2016/09/05 戦績
株屋さんはイマイチ盛り上がり切れず、為替もどっち付かずと言う感じの、最近多い月曜日進行でした。
そんな中で、ちょこっとだけ元気を出そうと頑張ったのはポンドでして、昨日の日本時間で午後5時半に発表になりました、英国の8月サービス業PMIが、前回値も予想も随分と上回る好成績でして、前回値47.4、各社予想中心値50.0のところ、52.9と言う結果でした。
先週発表のありました、同じく英国の8月建設業PMI・8月製造業PMIともに、こちらも前回値も予想も随分と上回る好成績でしたので、本当にあの忌まわしい住民投票のあった翌月7月と比べたら、どの業種の購買担当者も揃って上向きに考えている証拠です。
まあ、7月がお通夜みたいなものでしたからねえ……
さて、今日は日本時間で午後1時半に、豪州中央銀行RBAの政策金利発表がございます。今現在1.5%の政策金利水準ですが、果たして今回はどうなるのか。まあ据え置きだと思いますが、ほんの少し前までは7%・8%ありましたからねえ(汗)。これ、あまり豪州の政策金利が高い理由として触れられないんですが、一般的には資源国通貨だからと言うような分かったような分からないような感じで解説されております。
豪州の政策金利は正式名称が「キャッシュターゲット」と言いまして、あくまでも金利の誘導目標です。だから、ターゲットなんですね。アメリカの赤地に◯の小売店ではありません。あれ、わかんないか(汗)。
えっと、それでですね、どこに照準を合わせた金利かと言いますと、前年の消費者物価指数=CPIから物価上昇が2~3%程度になるようにインフレを抑制するように、金利を上げているわけなんです。金利を上げますと、企業の資金調達コストが上がりますので経済が停滞し、物価上昇が抑えられ、結果としてインフレを抑制できるわけです。
ところが、円高にメリットとデメリットがあるように、この金利上昇によってインフレを抑制できるメリットとは別に、個人の収入が上がってしまうと言う、インフレを抑制するためには反作用となるデメリットもあるんです。簡単に言えば、金利高いんだから預金しとけば年収増えるよねって事です。また、家を持っていて賃貸に出している場合、金利が上がると物件価格が上昇しますので賃貸相場も押し上げます。すると、収入が上がってしまうんです。
個人の収入が上がると、購買意欲が上がりますので安くしなくても売れる、つまりデフレにならないでインフレになっていまいます。これが、インフレスパイラルでして、今まで豪州はインフレスパイラルに突入していたとも言えるんです。
個人収入が高い状態をキープしたインフレですので、実際には正確な意味でのインフレとは違います。にも関わらず、消費者物価指数から算出したインフレターゲットの基づき、キャッシュターゲットを決めているので、いつまで経ってもインフレのまま、つまり金利が高いままと言うわけです。
これ、最悪なのは高すぎる通貨、高すぎる物価、高すぎる賃金で外資が逃げていきます。最終的に待っているのは不況でして、通貨・物価・賃金が高い不況状態を迎えると最終的にはデフォルトしか手が無いともなりかねません。まあ、その前に金利を0%にして、自国通貨の流通量=マネーサプライを増やしてその効果として金利を更に下げる事になるかと思いますが。
あれ?これってどこかで聞いた事ありますよね?そう、日銀が頑張ってるマイナス金利政策と一緒です。つまり、日銀がやってる事って正しいんですよ。
ちなみに、日銀のやってるインフレターゲットは、豪州のインフレターゲットと違い、抑制するのでは無くインフレへ誘導していく方ですので、根本的に考え方が違います。とは言え、ずっとインフレターゲットを反対していた理由としては、やはりインフレターゲットを政策目標に使うと危険と言う事情があります。世界の経済学者の中で、インフレターゲットを楽観視してる人の方が少ないのではないでしょうか。
どうか豪州経済も、長期的な安定を享受できますように。できましたら日本優先でお願いしたいのですがΣ(・∀・;)
※分かりやすさ優先で書きましたので、細かい部分では微妙に説明不足や勘違いしやすい書き方の部分があったりしますが、ご了承下さい。