FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2019/10/28 月曜日

今週から、正確に言いますと昨日から欧州の夏時間が終わりになりまして、標準時(いわゆる冬時間)に移行となりました。一番目立つところでは、金融イベントや指標発表の時間が1時間遅くなります。午後3時や午後6時ちょうどに多かったドイツやユーロ圏の指標発表は午後4時や午後7時に、午後5時半にあった英国の指標集中発表は午後6時半になります。冬時間から夏時間に変わり1時間早くなった時のように「待ってたら終わってたでござる」と言うことはありませんからまだ安心です。

夏時間を廃止すると決議した欧州ですが、本来は今年2019年から夏時間を廃止する予定でした。ところが、いざ廃止を決定した途端に「早すぎて混乱する」と言うことで、実施時期が2021年に延期された経緯があります。

確かに夏時間なんて制度が無い方が1年通じて同じ時間帯で分かりやすいのですが、制度として組み込まれている以上、やはり廃止するのには大変なようです。2021年に夏時間を廃止したら、ATMや航空機の運行など、一時的にでしょうが大規模な障害が発生するのではないかと予想しております。システム屋さんは、現状でも地獄、廃止しても地獄・・・・・・

 

南米アルゼンチンではちょうど選挙が行われておりまして、前評判通りに政権交代が起こりそうな情勢です。

www.jiji.com

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社会システムや経済システムとは別にして、世界には4種類の国があると言った経済学者がおられます。1971年にノーベル経済学賞を受賞したアメリカ合衆国の経済学者、サイモン・クズネッツ博士が言った、世界にある4種類の国、

there were developed countries and underdeveloped countries—and then there were Japan and Argentina.
それは先進国と開発途上国、そして日本とアルゼンチンである。

revista.drclas.harvard.edu

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第二次世界大戦後、日本は高度に成長し先進国と言うだけでなく真に大国となれるポテンシャルを得ました。アルゼンチンは逆に、第二次世界大戦前の大国と呼べるほどの先進国から開発途上国と呼べる状況になっていきました。

今現在アルゼンチンの政策金利は58%と、中央銀行(制度)が機能している国の中で、最も高い金利の国となっており、大統領そして政権を担う政党が変わりアルゼンチン国内の社会情勢や経済状況、そして金融政策を取り巻く環境が今後どうなっていくのか注目しております。

ちなみに、アルゼンチンに次いで政策金利が高い国としては、アフリカのシエラレオネの16.50%、ガーナとウズベキスタンの16.00%、アンゴラとウクライナの15.50%、そしてトルコの14.00%と続きます。1位アルゼンチンの58.00%と2位シエラレオネの16.50%を比較しただけでも、いかにアルゼンチンの政策金利が異常なのか分かるかと思います。もっとも、な~んにも比較しなくても、政策金利58%ってのが異常なんての誰でも分かるかと思いますが。政策金利が日本の出資法の上限金利20%の約3倍ですから(笑)。


 

さて今週のご予定なんですが、最大のイベントとしては各国中銀による今後の金融政策発表と、米雇用統計の発表もあります。月末を含む週なのに波乱含みの展開が予想されます。特に「◯◯待ち~」とか言って動かない方の波乱を警戒しております。

 

まずは純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で10月30日水曜日午後11時にカナダ中銀のカナダ銀行が今後の金融政策を発表します。日付が変わり1時間15分後の10月31日木曜日午前0時15分から加中銀ポロズ総裁による記者会見、同じく10月31日木曜日の早朝3時に米連邦公開市場委員会FOMCの金融政策発表、その30分後午前3時半からFRBパウエル議長による記者会見、同じく31日木曜日の正午前後には日本銀行による今後の金融政策発表午後3時半からは日銀黒田総裁による記者会見の予定です。もう、水曜日の夜から木曜日の午後まで金融イベントが盛りだくさんで、真っ赤だな~(笑)。

文字の羅列じゃあまりにも分かりにくいので、一覧表にしておきました⇩

10/30(水) 2300 カナダ銀行理事会 金融政策発表
10/31(木) 0015 カナダ銀行 ポロズ総裁記者会見
10/31(木) 0300 米連邦公開市場委員会(FOMC) 金融政策発表
10/31(木) 0330 米連邦準備制度理事会(FRB) パウエル議長記者会見
10/31(木) 正午前後 日本銀行金融政策決定会合 金融政策発表
10/31(木) 1530 日本銀行 黒田総裁記者会見

これ以外にも中銀の金融政策発表としては、日本の皆さんにおなじみなところでは、31日木曜日にブラジルがありまして、他にも毎度おなじみエキゾチックカントリーでは28日月曜日カザフスタン、29日火曜日アルメニア、30日水曜日モルドバ、31日木曜日フィジー,ボツワナ,ブルガリア,モザンビーク,コロンビア,ドミニカ共和国,そのほか米ドルとペッグしている通貨の発券国や、通貨バスケットの構成で米ドルを主としている通貨の発券国などの金融政策発表が大量に控えております。

 

直接、金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、10月31日木曜日で欧州中銀ECBのドラギ総裁が任期満了で退任となり、新総裁としてラガルド女史が就任します。その任期満了を前に、本日10月28日月曜日午後11時からドイツのフランクフルト・アムマインにあります欧州中央銀行本店におきまして「ドラギ総裁さよならパーリー」が開催されます。え~、いつもの超訳や冗談ではなく、実際にプレスリリースされているイベント名が「Farewell event in honour of Mario Draghi at the end of his term as President of the European Central Bank. 欧州中銀総裁任期満了ドラギ総裁を称える送別会」と言う名称で、ECB公式のドラギ総裁さよならパーリーです。この送別会の開始から1時間後の10月28日深夜24時からドラギ総裁のスピーチが行われる予定になっております。最後なので何かぶっちゃける可能性もあり、いや何かぶっちゃけて欲しいとワクワク期待感を持っております(笑)。

他にも米中・米欧での通商協議の進展や、最大の懸案ブリグジット問題など多くの問題を抱えたままの週となっております。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。まず本日10月28日月曜日、注目に値する指標が全くございません。本当にここまで無いのも珍しいくらいです。どうしてもと言うなら、午後4時にありますドイツの輸入価格指数でしょうか。

明日29日火曜日午後10時にアメリカのケースシラー社による全米住宅価格指数が、また午後11時にアメリカの中古住宅販売留保が発表になります。FOMC前最後の住宅関連の大型指標ですので注意しておいた方がよさそうです。

30日水曜日午前9時半にオーストラリアの四半期消費者物価指数(CPI)午後3時半にフランスの四半期国内総生産(GDP)午後5時55分にドイツの失業率など雇用関連指標午後9時15分にADP社全米雇用レポート午後9時半にアメリカの四半期GDP午後10時にドイツの月次CPI速報値が発表になります。どの指標も重要な指標でして、ただ逆に集中して発表されてしまうと反応が鈍くなるかもしれません。この中でも一番注目なのはアメリカの四半期GDPでしょう。30日はこれらの指標発表を終えてから、午後11時のカナダ銀行金融政策発表へと突入します。

31日木曜日、正午前後に予定されております日銀の金融政策発表そして午後3時半の黒田総裁会見までは大きな指標はあまりありません。午前9時半にオーストラリアの住宅建築許可件数がありますが、最近のオーストラリアはガンガンとマイナス数値なので極端に悪い数字でも出ない限り反応は限定的だと思われます。午後7時にユーロ圏の四半期と月次圏内総生産(GDP)速報値午後9時半にカナダの月次GDP、同じく午後9時半にアメリカの個人所得と個人消費支出が発表になります。特にこの日の注目はアメリカの個人所得と消費支出でして、FOMCの金融政策が発表された直後しかも今回は利下げの市場予想ですから、利下げされた上に個人所得や消費支出が事前の市場予想を下回っていると、更に追い打ちで予想以上の利下げが行われるのではないかとナーバスになり、超絶ドル売り祭り開催となるかもしれません。いつでも可能性を示唆するだけで確定的に語らないところがポイントです(笑)。

最後11月1日金曜日、この日はマークイット社の発表する製造業購買担当者景気指数(PMI)の集中発表日になっておりまして朝から晩までたらたらとPMIが発表されます。そして午後9時半にアメリカの雇用統計午後11時にISM製造業景況指数が発表され今週は終了となります。

なお今回は、カナダの雇用関連指標が第2金曜日の発表となりますので、この団子状態の指標に埋もれることなく翌週のお楽しみとなっております。


 

ようやく台風は終わりでしょうか? いつもおなじみ米軍合同台風警報センター(JTWC)の発表している情報ですと、気象用語「熱帯の対流活動」があるようですが、24時間以内に熱帯低気圧あるいは更に進んだ台風になる可能性は低いようです。

AN AREA OF CONVECTION (INVEST 98W) HAS PERSISTED NEAR 7.5N
127.2E, APPROXIMATELY 98 NM EAST OF DAVAO, PHILIPPINES.
熱帯の対流活動(98W)がフィリピンのダバオの東、98海里(約180km)の海上にある

https://archive.is/i8D45/c7fa3720ce28ab5ff53ab057feb9d9f7ef744e6d.jpg

www.metoc.navy.mil

アーカイブ ⇨ 2019/10/28 03:00

もう、台風が無いなら無いで、台風が無いことを確認しないと安心できなくなってきました。 

そんなトラウマ級の最近の台風ですが、そろそろ本当に終わりになりそうです。が、近年は12月に台風が発生したり異常な様がありますので、油断できません。と言っても、ずっと台風に怯え(おびえ)ていても仕方なく、日々生活や仕事をしていくしかありません。

せっかく今週は金融イベントが多数用意されているのですから、この機会に自然災害に絶えられるだけの稼ぎを狙い、今週も一週間がんばってまいりましょう。


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