FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

2019/10/07 月曜日

米雇用統計も終わりまして「動きたいけど動けない」いわゆる「雇用統計待ち」から開放される月第2週の始まりです。

今週は、目立った指標が少ない週ですが、相場と言うのは常に「相対的」に判断されておりますから、大型指標のある週ですとスルーされるような指標でも突然火を吹くドラゴン指標となる可能性があり油断なりません。

そんな今週の注目点としては、米連邦準備制度(FRB)のFOMC議事要旨公開と欧州中央銀行(ECB)による理事会議事要旨公開、指標としては米消費者物価指数、カナダの雇用関連指標くらいでしょうか。どちらかと言えば、これらからすると指標の方が市場へのインパクトが大きい可能性が高そうです。


 

では内容を確認しておきましょう。まずは純粋な数字の発表以外の金融イベントからです。日本時間(以下全ての発表時間は日本時間)で10月10日木曜日午前3時に前回分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表されます。続いて、同じく10日午後8時半にECB理事会議事録が公開されます。このイベント自体が木曜日の週中半すぎなので、それまでに何か大きく注目されるような材料が出れば別ですが、現状としては会合直後に発表された内容で市場は納得している部分が大きく、事前に意識される事は少ないように思えます。

それでも、公開直後に予想外の展開から大きく動く事を回避するため、事前にリスクオフへの動きや、あるいは取引の手控えなどは発生するかもしれません。冒頭で書いた「雇用統計待ちから開放された」と矛盾するのですが、雇用統計の場合には必ず判断に迫られる数字が発表されると言う部分、議事要旨公開の場合には必ずしも判断に迫られる材料が含まれているのかどうかも分からないと言う部分で違うため、仮に同じ待ち姿勢になるにしても期間的には短くなるかと思います。なんでも「思います」付けておけば、何かあっても後で逃げられます(笑)。

あと、今週はFRBのパウエル議長が暇なのか奥さんと一緒に全米あちこちに接待旅行にご招待されているようで発言の機会が多くなっておまして、明日8日火曜日午前2時くらいに、ユタ州ソルトレイクシティで映画のプレミア試写会開始前のご挨拶がありますが、映画のタイトル自体が「マリナー・エクルズ:現代連邦準備制度の父」と言うものなのでこれ絶対につまんない映画(笑) ご招待も多少は納得できるかと。

www.kued.org

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9日水曜日早朝3時半くらいからは、コロラド州デンバーにおきまして「全米ビジネス経済協会(NABE)年次総会」にご招待されており、「トラックとテラバイト、旧経済と新経済の統合」と言う面白いテーマでスピーチを行います。実際の物の移動が主体の経済から高度情報経済の結びつきと言う感じの内容で有識者の討論会などもあるイベントになっており、パウエル議長の講演とは別に割と面白そうです。

budgetmodel.wharton.upenn.edu

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10日0時からミズーリ州カンザスシティにおいて、地域意見交換会(Fed Listens)の開会ご挨拶を行います。連邦準備制度理事会(FRB)としては力を入れている分野で、実際に市中の経営者や労働者の皆さんと直接語り合い、より現実経済の様子を政策に取り入れたいと意欲があるのですが、どうも地区連銀によってその温度差がありまして、FRB直轄とも言えるニューヨーク連銀では当然頑張ってまして、ところが今回のカンザスシティ連銀はあまり乗り気じゃ無いイメージがあります。ホームページにもイベントとして出してませんしね。

イベント回りとしても、3日でこの距離移動しながら行事参加と言うのも、パウエル議長のお歳(66歳)を考えると、なかなか大変です。

今週、主要中銀の金融政策発表はありません。主要中銀以外による金融政策発表も非常に少なくなっておりまして、本日7日月曜日イスラエル,ウガンダ共和国、10日木曜日セルビア,ペルー、11日金曜日スリランカなどが予定されてます。

 

直接、金融政策とは関係しない政治絡みのイベントとしては、米中通商協議がアメリカのワシントンで開催されます。本日7日月曜日と8日火曜日に次官級の協議を行い調整の後、本格的な協議を10日木曜日と11日金曜日の2日間にわたって閣僚級で行います。トランプ大統領は「妥結への機会」とは事前に発言しておりますが、まあ今回も合意は期待薄でしょう。

jp.reuters.com

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ただ、多少でも何かポジティブな発言でもあれば、来週15日火曜日から予定されている対中制裁関税の引き上げ延期期待によりダウの上昇からのドル高もありえますので、期待しないながらも、注意だけはしておきたいと思います。

 

次に、純粋な数字だけの指標です。今週は注目に値する指標が少ないので、若干レベルを落としながら羅列していきます。

本日10月7日月曜日、午後3時にあるドイツの製造業新規受注が、なんとかやっと見つけた指標と言う感じです(笑)。

明日8日火曜日午後9時半にアメリカの生産者物価指数(PPI)があります。ここで大きく数字がブレますと、10日木曜日に予定されている消費者物価指数(CPI)が事前に市場予想と違ってくる可能性がある先行指標にもなります。同じく午後9時半にカナダの住宅建築許可件数がありまして、加ドルが大好きなのでカナダと言うだけで注目しておきたいと思います(笑)。この指標の15分前、午後9時15分にもカナダの新築住宅着工件数が発表予定です。

9日水曜日、この日は本当に注目の指標が見当たらず、午後3時に日本の工作機械受注がどれだけ悪化しても円相場に全く影響が無い事を確認するくらいしかありません。あとは午後11時に米エネルギー情報局(EIA)の週間燃油在庫、よく言われるクッシング在庫が発表になりますが、原油の一喜一憂が激しい現状ですので発表される数字によっては原油価格からダウそして為替相場への影響もあるかもしれません。

10日木曜日午後5時半に英国月次国内総生産(GDP)を含む英国の指標集中発表があります。午後9時半にアメリカの消費者物価指数(CPI)の発表が予定されており、市場参加者はいつもなら前月比を主に注視するのですが、今回はFOMC議事録の発表直後ですのでインフレターゲットへの関連性から前年比が事前の市場予想より割り込みますと、前月比が予想通りあるいは予想より若干良かったとしても、ドル売りスイッチ入るかもしれません。入らないかもしれません(笑)。

最後11日金曜日、午後3時にドイツの消費者物価指数がありまして、ただ確定値なので大きく数字が変化無ければスルーでしょう。午後9時半にカナダの失業率など雇用関連指標があります。今月はアメリカの雇用統計と別の日程の発表になり、加ドル大好きな私としては今週一番の注目指標となっております。今回、新規雇用者数に関して、前回値が81.1千人に対して事前の予想では8千人前後の予想をしている金融機関が多く、前回値と事前の市場予想が大きく違う時はそのどちらとも乖離した結果になる事も多く、そしたら、ほら?加ドルが激しく動いてくれるでしょう(笑)。午後11時にミシガンなんとかさんのなんとか指数速報値があり今週も終了です。  


 

今日からと言うか、正確には昨日からオーストラリアの一部州におきまして夏時間 = サマータイムが開始になっております。 そして、サマータイムが開始になった州では本日がレイバーデイ(勤労感謝の日)の祝日でお休みです。

これで、ニュージーランドとオーストラリアのオセアニア2大国の両方ともサマータイムに入りました。NZドルや豪ドルを取引されている方も多いかと思いますし、実際にオーストラリアとのつながりがある方も日本には多いでしょう。これからサマータイムの間はすべて1時間繰り上がり、今まで冬時間(標準時)の時には午前10時半発表だった指標なども午前9時半となります。十分にご注意ください。

 

さあ、またしても台風が発生しまして、今度の週末三連休に日本に来るとか来るとか来るとか言っておりますが、もう台風はあきました。台風の事はさておき、まずは今週平日5日間を乗り切れるように頑張ってまいりましょう。 


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