2018/09/07 戦績
USDJPY +216,900円
EURUSD +145,463円
GBPUSD +259,075円
AUDUSD +32,414円
USDCAD +184,529円
EURJPY +261,200円
GBPJPY +509,900円
AUDJPY +49,200円
CADJPY +167,200円
EURGBP +11,218円
TOTAL +1,837,099円
週間戦績(当週)
TOTAL +7,267,601円
月間戦績(09月)
TOTAL +8,021,413円
年間戦績(2018年)
TOTAL +252,736,295円
累計戦績(専業になってから)
TOTAL +1,153,064,611円
まず、今週のメインイベントでありました昨日の雇用統計ですがクソでした。非常に落ち着いた値動きでして、最近は雇用統計と言えばこんなのばかりです。近年、ここまで雇用統計が持てはやされたのは、FRBが金融政策を行うに当り雇用に関する数字を非常に意識していたためでして、2014年にベン・バーナンキ氏からイエレン女史にFRB議長が代わってからは特に顕著でした。それから4年後の今年2月、イエレン女史からジェローム・パウエル氏にFRB議長が交代してからは、雇用問題よりもインフレに注意が変わっているのが非常に分かりやすく、市場参加者も雇用統計よりインフレ関連指標への注目度合いを高くしている感じです。
もともと、イエレン女史はベン・バーナンキの秘蔵っ子で、バーナンキ氏がFRB議長をしている時にはFRB副議長の一人にイエレン女史がおりました。別に怪しい関係では無いかとは思います(笑)。バーナンキ氏が大学時代にMITで指導を受けた教授の中に、スタンレー・フィッシャー氏と言う方がおられまして、このフィッシャー氏はイエレン女史がFRBが議長をしていた時にFRB副議長をしており、随分とコンガラガッた関係です。更にイエレン女史の旦那さんはノーベル経済学賞受賞者のジョージ・アカロフ氏で、イエレン女史、フィッシャー氏、アカロフ氏の3人は、貨幣数量説を否定し、デフレが雇用を奪い、金融政策によって雇用を安定させマクロ経済で言う完全雇用を目指せると言う立場を公言しております。バーナンキ氏はインフレターゲットを設定したりと、インフレへ注力したイメージがあるのですが、バーナンキ氏がFRB議長をしていた時代には雇用まで中央銀行(制度)が手を差し伸べる事が難しいほど経済破綻状態が著しい時でしたので、もしバーナンキ氏が現在FRB議長をしていたとしたら、あるいは大学時代から影響を受けていたフィッシャー氏の説く「中央銀行がその力で完全雇用を目指せる」と言う方針を採っていたのかもしれません。
私、イエレンのおばちゃんが大好きでしたのに、最近はブログに登場させられずに寂しく思っていたところ、今回絶好のチャンスでしたので登場させました(笑)。
そんな感じで話しが始まったので、とりあえず先に昨日発表されました米雇用統計から指標の表もペタッと貼っておきます。
米国8月 2130JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
🚩非農業部門雇用者数 | +14.7万人 | +19.1万人 | +20.1万人 |
🚩失業率 | 3.9% | 3.8% | 3.9% |
平均時間賃金(前月比) | +0.3% | +0.2% | +0.4% |
平均時間賃金(前年比) | +2.7% | +2.7% | +2.9% |
ドル円こそ、リスクオフうんぬんの円買いも入っていたのでドルが買われて急上昇真冬の恋にはならなかったのですが、この数字で対ユーロや対ポンドでは米ドルが上昇しまして、発表から1時間程度でどちらも50pipsほどドル高になっておりました。
ところで、昨日発表しておりました今回の雇用統計の当社予想、
+21.5万人
結果は20.1万人で当社予想(私の予想)より1万人以上少なかったのですが、なんと前回値の+14.7万人と言うのは今回の発表で修正された値でして、前回発表になった時点では +15.7万人でした。つまり、私は+15.7万人を基準にして+21.5万人と予想したんだから、前回値が1万人下方修正されたんだったら、当社予想(私の予想)も同じ率だけ下方修正しても良かろう!
21.5万人 × ( 14.7万人 ÷ 15.7万人 ) =
20.13万人!!!
ピッタリやん!!!
はい、次です(笑)。一緒に発表になっておりました、あまり陽の目を見ないマイナーは数字たちにスポットを当てようコーナーです。最近、日本でも失業率が上がった事を問題視する愚かな事情を知らない議員先生もおられるようです。今回のアメリカの雇用統計でも事前の市場予想よりは失業率が高く発表されましたが、特に問題になる事は無くドルが買われました。失業率は、働きたい意欲を持つ人が増えると計算に入れる分母が多くなりますので見かけ上の数字は上がります。つまり、失業率を下げようと思ったら、職安に行って求職中の方に「もう、しばらくは家で遊んでようゼ!」と諭せばいいだけと言う事になります。
じゃ、実際に何を見たら「全人口のうちで働いていない人がパッと見で分かるんだよ?」と言う質問の答えに、⇩労働参加率です。
米国8月 2130JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
非農業部門民間雇用者数 | +15.3万人 | +19.0万人 | +20.4万人 |
製造部門雇用者数 | +1.8万人 | +2.4万人 | -0.3万人 |
週間平均勤務時間 | 34.6 | 34.5 | 34.5 |
U6失業率 | 7.5% | - | 7.4% |
労働参加率 | 62.9% | - | 62.7% |
細かい定義は抜きにしまして、働けそうな年齢の人のうち、働いている人の割合が労働参加率です。病気で働けない、出産前後で働けない、宗教上の理由、働いたら敗け、全部考慮せずとにかく就労可能な年齢のうちで実際に働いている人の割合が、この労働参加率です。100分率ですので100から労働参加率を引き算しますと、就労可能な年齢のうちで理由はどうあれ働いていない人の割合が出るわけです。
つまり、今回のアメリカの数字を見ますと、就労可能な年齢のうちで働いている人が0.2%減ったと言う事になります。失業率に隠れてあまり注目されない指標ですが、労働参加率が低下し失業率も低下した場合、生活保護などの公共福祉コストが増大する要因にもなりますので、失業率とセットで見ておきますと、よりグローバルな視点から労働市場を通じた経済全般が見られるのかもしれません。
アメリカの雇用統計と一緒に発表になっておりましたカナダの雇用関連指標ですが、今回はなんかボロボロでした。ボロボロは言い過ぎですが、ボロボくらいは確実にボロボロでした(笑)。一方、私の最近大好きなカナダドル的には、カナダの指標が悪いからカナダドル売られるわ~、アメリカの指標がいいから米ドル買われるわ~、と言う非常に幸運に恵まれまして、カナダドルの取引ウェイトと上げてから非常に高スコアをキープしてくれております。
カナダ8月 2130JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
🚩就業者数 | +5.41万人 | +0.50万人 | -5.16万人 |
🚩失業率 | 5.8% | 5.9% | 6.0% |
そう言えば、今から約29時間前の日本時間で昨日早朝3時半ころ、カナダドルがズドーンと一気に70pipsほど買われる場面がありました。理由はこれ⇩
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この発言で動く要素は2つあるんですが、1つはNAFTA協議の決裂を示唆するような内容、これに関しては色々な見方があるにせよカナダドルにとってネガティブ要素の方が濃いでしょう。もう1つは利上げ示唆で、今回はこっちに市場が食付きました。
その他の指標さんはこんな感じで、ユーロ圏のGDPに関しては一応は重要なんですが、確定値の発表ですので数字に変化が無ければ発表が無いのと同じなのは仕方ありません。むしろ、その方が正しいとも言えます。
ドイツ7月 1500JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
貿易収支 | +218億ユーロ | +195億ユーロ | +165億ユーロ |
経常収支 | +266億ユーロ | +200億ユーロ | +153億ユーロ |
ドイツ7月 1500JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
鉱工業生産(前月比) | -0.7% | +0.2% | -1.1% |
フランス7月 1545JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
貿易収支 | -60.67億ユーロ | -57.00億ユーロ | -34.90億ユーロ |
経常収支 | -23.00億ユーロ | -10.00億ユーロ | +5.00億ユーロ |
フランス7月 1545JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
鉱工業生産指数 (前月比) |
+0.7% | +0.2% | +0.7% |
ユーロ圏第2四半期(4-6月) 1800JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
🚩域内総生産(GDP) 確定値(前期比) |
+0.4% | +0.4% | +0.4% |
🚩域内総生産(GDP) 確定値(前年比) |
+2.2% | +2.2% | +2.1% |
それと、いつも気になるアメリカの週間燃油在庫集計ですが、在庫増えたから燃油ダブついてるみたいなんで売っとけと言う単細胞な発想で原油が売られておりました。正確に言えば、今週に入ってからの売りが止まらなかったと言うべきなのでしょう。
米国 週間燃油在庫集計 0000JST |
前回値 | 結果 |
---|---|---|
原油在庫 | -256.6万バレル | -430.2万バレル |
ガソリン在庫 | -155.4万バレル | +184.5万バレル |
中間留分在庫(暖房用含む) | -83.7万バレル | +311.9万バレル |
クッシング原油在庫 | +5.83万バレル | +54.9万バレル |
それと、昨日は日本時間で午後6時半過ぎからポンド爆買いとなりましたが、原因はこちらでして⇩
「白書には前向きで有用な内容が多く含まれている」
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この白書と言うのは英国政府が策定したものでして、日本でよく政府が発行している白書と全く同じく、政府が作った報告書の類です。これ、日本語の白書が英国で使われていた White Paper の直訳ですから、同じ類と言うのも当たり前です。
一部サイトで「白紙離脱が有益」とか言うウルトラ誤訳が配信されたようですが、白紙離脱は合意なき離脱の事で、つまりハードブレグジットですから流石に読んでいておかしいと気がつくでしょう。
他にも、日付が変わってから某国大統領による対中関税発言で若干の上下運動があったりしましたが、昨日の市況は随分と書くことが多かったため、この件は明日にしたいと思います。
先日こちらで書きました台風の卵であった W98 とは別に、台風22号(TD26W)が発生したようです。まだ遠くて方向があっち向きなので、もしかすると日本には来ないんじゃないかな~的な希望も無いことも無いんですけど、どうなんでしょう。
リンク切れ時 ⇨ アーカイブ
Joint Typhoon Warning Center (JTWC)
上に掲示した写真のある時点でのアーカイブ ⇨ アーカイブ
まだ、先日の台風21号や北海道での地震での被害も発生したばかりで、こいつはなんとかして勘弁して欲しいと祈らずにはおられません。
いつも以上に眠い中打っていたので誤字脱字が多くあり、若干修正しました。
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