2018/08/03 戦績
USDJPY +210,300円
EURUSD +469,203円
GBPUSD +317,161円
AUDUSD +10,478円
USDCAD +41,111円
EURJPY +428,600円
GBPJPY +503,900円
AUDJPY +14,500円
CADJPY +56,900円
EURGBP +48,247円
TOTAL +2,100,400円
週間戦績(当週)
TOTAL +8,297,071円
月間戦績(08月)
TOTAL +5,853,763円
月間戦績(07月)
TOTAL +25,874,174円
年間戦績(2018年)
TOTAL +214,460,791円
累計戦績(専業になってから)
TOTAL +1,114,789,107円
昨日の数字、雇用統計だから凄い儲かった・・・・・・、んじゃ無いんです。
少なくても、ユーロとポンド対ドル対円の4通貨ペアは、数日前から売られ続けている流れの中での連続したポジションでして、昨日の雇用統計発表直後の乱高下は、迷惑以外の何物でもありませんでした。
まず先に、昨日の雇用統計の発表結果から見てみましょうか。
米国7月 2100JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
🚩非農業部門雇用者数 | +24.8万人 | +19.0万人 | +15.7万人 |
🚩失業率 | 4.0% | 3.9% | 3.9% |
平均時間賃金(前月比) | +0.1% | +0.3% | +0.3% |
平均時間賃金(前年比) | +2.7% | +2.7% | +2.7% |
米国7月 2100JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
非農業部門民間雇用者数 | +23.4万人 | +18.9万人 | +17.0万人 |
製造部門雇用者数 | +3.3万人 | +2.2万人 | +3.7万人 |
週間平均勤務時間 | 34.6 | 34.5 | 34.5 |
U6失業率 | 7.8% | - | 7.5% |
労働参加率 | 62.9% | - | 62.9% |
市場予想が19万人のプラスだったのに、結果は15.7万人のプラスと言う事で、非常に悪化したと一瞬パッとみた感じで思うかもしれませんが、事前に市場の皆様方が19万人という予想をしましたのは、前回の数字21.3万人のプラスから予想しておりまして、今回の発表時に前回分の数字が24.8万人のプラスに修正されておりますから、ベースになる数字が3.5万人違っているんです。
そもそも、市場における雇用人数には決まった人数が上限として存在しますので、実際には前回3.5万人多く雇用されておりますと、2018年に入ってから雇用されている人数の累計が同じであると仮定したら、今回はその分少なくなります。荒っぽい計算ですと、事前に市場が予想した人数+19.0万人-3.5万人=15.5万人が、前回値を修正した時点での市場予想と言えない事もありません。
ただこの荒っぽい計算は、好景気が持続し失業率が低く、労働参加率も高いため、求人倍率が高い時にしか適切ではありません。逆に、不況が続き失業率が高く、労働参加率が低くなっており求人倍率も低い時には、前回値が上方修正されましたら、それだけ急激に雇用状況が改善した可能性を考え、事前の市場予想に上方修正された人数だけ(あるいは状況によって調整し)加算する必要もあるかと思います。どちらにしても、その時々の状況に応じて、前回値が修正されている以上は事前の市場予想も修正された値に合わせて偏移させて考える必要があるでしょう。
そこら辺りの事情も、昨日の発表を見たプロの皆さんが考えて取引した結果、あの乱高下につながった可能性もあるかと思います。実際、失業率は下がり、労働参加率は先月と同じままですからね。
あと、失業率の低下に比べて「一時は職探しを諦めた人たちや育児休暇中の人、パートタイムで働いてるけど社員希望の人」なども含むU6失業率の低下が0.3ポイントと大きくなっております。これ、労働者の働く環境としては非常に良い事でして、特にアメリカの場合には「給料もらった=何か買う」の循環が激しいので、次は小売りの指標が上がり、続いて卸売りや製造業も更に指標が上昇する引き金になるかもしれません。もう少しすると、本当の意味で USA!USA! が来まして、こころぴょんぴょんしてしまうかもしれません(笑)。
そうなったら、一番厄介な人が神扱いになる可能性もあるんですよね。
大丈夫かな?こんな適当な事ばっか書いてて。
ここで次は他の指標に行こうかと思ったんですが、雇用統計と同じ時刻に発表されましたアメリカとカナダの貿易収支も書いちゃいます。
米国7月 2130JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
貿易収支 | -432億ドル | -465億ドル | -463億ドル |
カナダ7月 2130JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
貿易収支 | -27.2億加ドル | -23.0億加ドル | -6.3億加ドル |
あちこちの国に貿易の件で喧嘩売りまくってるアメリカとしては、貿易収支は非常に注目されてます。今回は、事前の市場予想に比べたら、ほんの僅か2億ドルですが赤字幅が縮小されました。貿易収支の結果よりも、トランプ大統領と愉快な仲間たちの反応を考えて、この貿易収支の結果は良かったと思います(笑)。
カナダに関しては、事前の市場予想に比べて大幅に赤字幅が改善し、通常だったら喜ばしい事なんですが、この数字を見て日本電気じゃ無い方のNECが何を言い出すのか若干心配ではあります。ただ、市場としては素直にこの貿易収支の数字を好感したようで、いや、好感したのかな?雇用統計絡みで一緒に発表されると、よくわかりません。
いずれにせよ、カナダの貿易収支がアメリカの雇用統計と同時に発表されたため、カナダドルもチャートがグチャグチャになっておりまして、本当にありがとうございました。お陰様で、取引ウェイト上げたカナダドルの含み益ポジションを、対ドルでも対円でもどんどん削って頂けました。
さて、朝まで戻ります。
昨日8時50分、6月に行われました日銀金融政策決定会合の議事要旨が公表されまして、特に何もありませんでした。しいて言うなら、このまま大型金融緩和政策を続ける事に対して推進する派と懸念する派の意見が大きく乖離し始めてるような印象(議事要旨11ページからの部分)を受けました 。
議事要旨は、日銀のホームページで PDF ファイルがダウンロード出来ますので、よければ御覧ください。
金融政策決定会合議事要旨 2018年 : 日本銀行 Bank of Japan
朝までせっかく戻ったのに、もう夕方に飛びます(笑)。日本時間で午後6時に発表になりました、ユーロ圏の小売売上高⇩
ユーロ圏6月 1800JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
小売売上高(前月比) | +0.3% | +0.4% | +0.3% |
小売売上高(前年比) | +1.6% | +1.4% | +1.2% |
特に反応は無かったのですが、雇用統計待ちでなのか、ある程度は最近のユーロ売りの中で織り込めてるラインなのか分かりません。
雇用統計発表の少し前、こんなニュースがありました。
リンク切れ時 ⇨ アーカイブ
誰がどう見ても、アメリカに対して「ワレワレハウチュウジンダ人民元安ニ対処シテイル」と言うポーズなのは見え見えの政策でして、中国がこう言ったアメリカに尻尾を振るような事をする方は珍しいです。ただ、実際の政策として見てみると、金融破綻へのリスク回避のためにボラ上昇時に実質保証金である準備金を押さえる内容は、国内へ向けた理由説明を考えると、良い選択だったと思えます。さすが、転んでもただでは起きたくない中国らしいです。
中国の金融政策当局が、アメリカの方へ尻尾振ってる感をアピールしながら国内へも配慮する微妙なさじ加減を頑張っていた、まさにその直後、貿易部門の通商担当者は金融政策当局の微妙な頑張りを無下にするようなこんな発表(笑)。
リンク切れ時 ⇨ アーカイブ
これを受けた市場の流れ的には、ドル円が 10~15pipsほど高く推移した程度で、雇用統計直前だった事を考えれば、いつもであれば一気に行っちゃったでしょう。実際、雇用統計が発表されてからも対ドルで明確に上昇し続けていたのは円以外ですと、貿易収支の数値が良かったカナダドル、カナダドルにつられる事が多い資源国通貨でもあり、中国との貿易での関係性が高いオーストラリアドルくらいでした。
そして、雇用統計終了後に、昨日最後のISM非製造業景況指数です⇩
米国7月 2300JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
ISM非製造業景況指数 | 59.1 | 58.6 | 55.7 |
この、予想よりも随分と悪かったISM非製造業景況指数ですが、前々日に発表になっていたメインの製造業の方が若干の落ち込み幅であったためなのか、ここから一気にドルが売られると言う事はありませんでした。それでも、雇用統計からなのか、中国の報復関税発表からなのか、とにかく一方的に買われていた円にストッパーを掛ける程度の効果はあった模様で、この指標でなぜそんな事になったのかの方が不可解ですけど。
指標と言えば、昨日はサービス業の購買担当者景況指数(PMI)が発表されまして、先日製造業の数字をずら~っと並べましたら、あまりにも長くて見にくいと言う感じもあり、今回は主要な国のだけにしておきます(笑)。
スペイン7月 1615JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
55.4 | 54.4 | 52.6 |
イタリア7月 1645JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
54.3 | 53.6 | 54.0 |
フランス7月 1650JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
55.3 | 55.3 | 54.9 |
ドイツ7月 1655JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
54.4 | 54.4 | 54.1 |
ユーロ圏7月 1700JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
54.4 | 54.4 | 54.2 |
英国7月 1730JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
55.1 | 54.7 | 53.5 |
米国7月 2245JST |
前回値 | 市場予想 (中心値) |
結果 |
---|---|---|---|
サービス業購買担当者景気指数 改定値 |
56.2 | 56.2 | 56.0 |
特に欧州、随分と前回値や事前の市場予想より落ちている国がありまして、アメリカですら僅か落ちております。サービス業は景気動向で大きく左右されるので、その中でも購買担当者が肌で感じる景気と言うのは、無視できない感覚です。
どの国も50をまだ上回っているとは言え、このまま落ちていくのか、あるいは回復して行くのか、大量の指標に埋もれないように注意しておかなければならないかと思います。
日銀が、以前は年に13回も14回もやってました金融政策決定会合を年8回と、FOMCに合わせたために、以前よりも金融政策決定会合での1回あたりの決定に対して市場の注目が上がっております。英中銀イングランド銀行も、以前は月1回のペースで金融政策委員会を開催しておりましたが、日銀が回数削減する直前くらいにFOMCに合わせて年8回に変更しております。ちなみに、ECBは6週間ごとになってまして、年に8~9回となります。
これ、世界トップに君臨する米欧日英の金融政策当局が、同じ週に開催する事になるのはデメリットになるかと思うんです。別に、市場が荒れるとか言う事では無く、お互いに非常に影響しあっている市場同士ですから、それぞれの当局者がお互いの政策をよく吟味しながら、自国・地域の金融政策を決定したほうが、より高いレベルで金融政策が行えると思うんですよね。
それぞれの金融当局は、当然政府から独立して権限を行使しているわけでして、だからと言って「金融当局は一匹狼である必要」があるわけでは、ありません。それぞれの書く議事録やレポートにも、よく他の金融当局の政策や他国・地域の経済情勢に関しても触れてます。
もちろん同時期に開催するメリットと言うのもありますし、私が考えるより深く考えて、開催時期なんて決定しているのに違いありません。よく考えて、決定しているに決まってます。絶対にそうだって信じてます(笑)。
先程は「市場が荒れるとか言う事では無く」とか大義名分甚だしい事を書きましたが、ぶっちゃければ、分散してくれた方が市場も、私も疲れなくていいです。
と言う事で、今週も実際の取引は既に終了しております。非常に疲れた週になりましたが、システムトレードがメインで大半がシステムの中の小人さんがやってくれているのに「何が疲れただ!」と言われそうです(笑)。それでも、あまりにも大きく値が動きそうなときにはシステムを止めるとか、両建てやオプションでヘッジするとか、いろいろあるんですよ。
今週もお疲れ様でした。よい週末をお迎えください。
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