FX専業 フォレックスマーケット日々の市況

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。⇦ でしたが、指標や市況をお伝えする感じに変更となりました。

年末ジャンボ宝くじは、割に合うのか?

つい先日まで「年末ジャンボ宝くじ」が発売されておりました。今回の宝くじは、1等前後賞合わせて10億円、1等だけでも7億円の当せん金となっておりまして、正直言って私でも当って欲しいと願っております。

えっ?「年末ジャンボ宝くじを買ったのか」って? そんな事を金融工学と言う応用数学を大学院で専攻した私に聞くのですか?

 

買ったに決まってるじゃ無いか\(^o^)/

 


 

そう言えば、いつもの事ですがいきなり脱線進行で申し訳ございません。先に謝っておきます。

日本では、大学に併設されていても修士課程(又は博士前期課程)や博士課程(又は博士後期課程)の教育を行うところは大学院と呼ばれます。「東京大学」を例にしますと、東京大学と言うのは修了すると学士を与える教育機関であって、修士や博士を与える教育機関としては、東京大学大学院があるわけです。中には大学院だけの大学と言うのもございまして、例えば千代田区神田にあります「日本教育大学院」は正式名称が「日本教育大学院大学」と言う、主従関係が逆転してしまったかのようなメチャクチャな漢字感じです。

これ、諸外国と言いますか英語圏では、コースとしては日本で言うところの大学の学部に相当する「UNDERGRADUATE EDUCATION」、同じく大学院に相当する「GRADUATE EDUCATION」や専門大学院に相当する「PROFESSIONAL EDUCATION」に分かれますが、ほとんどが「University of ◯◯」と言う感じで日本語風に言いますと「◯◯大学」で一括して学士も修士も博士を授与しております。

よく日本の方と話しておりますと「修士は◯◯で取りました」みたいに言われた時に「ああ、◯◯大学なんですね?」と私が答えると「いいえ、修士なので◯◯大学院です」と言い直されます(汗)。まあ、私も気を付けてはいるのですが、それでもやっぱり大学院と言うのが別組織と言うのが妙にシックリ来ないと言いますか。まあいいでしょう(笑)。 

 


 

話しを元々の「宝くじ」の件に戻します。よく、ジャンボくじの発売が近くなりますと、週刊誌などに必ずと言っていいほど「宝くじなんて買うのはバカ」理論が掲載されておりまして、そのほとんどに自称なのか分かりませんが数学者が登場し「確率的に言って買うのは無駄」と言う風に書いてあります。

あれ、実は私も若かりし頃に同じようなインタビューを受けた事がありまして、その時はある企業の社内誌のようなものだったのですが、それにしても取材しているのはプロのライターさんです。もう、それはそれは酷かった(汗)。「宝くじは確率的にほぼ当たらないので、買っても無駄と言う結論を話してください」と、誘導するのでは無くて、最初から要求されました(汗)。

典型的な「数学者が宝くじを買うのは止めなさい」と言う記事の、本当に数学者が真意としている部分と、記事中の数学者が言っている意味をお話しします。

 

まずタイトル「宝くじはまず当たらない」⇨これは本当!

年末ジャンボ宝くじの1等当選確率は「2000万分の1」です。1億円以上の当選として考えても「2000万分の3」およそ「667万分の1」の確率です。

ただし、ここで購入する枚数が考慮されておりません。仮に10枚買えば、当然確率は10倍上がりますので1等当選確率は「200万分の1」ですし、1億円以上の当選で良ければ、およそ「67万分の1」の確率まで上がります。それでも、人生90歳まで生きたとして日数的には32,871日しかありませんから、宝くじを毎日10枚購入したとしても全然まだ当せんするようには思えません。生まれた瞬間から90歳になるまで、21人で同時に毎日10枚づつ買い続けて、生涯で誰か1人が1枚だけ当たる可能性があると言うところまでです。ですので、タイトルや本文中に「数学者が、宝くじはまず当たらないと言っている」との記載があっても、それは真実です。

 

次に「だから、買っても無駄」⇨これは嘘!

どんなに確率が低くても、0%にならない限りは発生するのが確率です。同じようなものに「買わないと当たらない」と言う事に関して否定的な記述もありますが、これは数学者ですら「買わないと当たらないなんて、当たり前じゃん」と思っております(笑)。買わなければ確率が0%では無く、初めから発生しない可能性を計算しようとしているので「解なし」と言う、数学者が一番嫌う答えとなります。

 


 

確率と言うお話しで、少し別のアプローチをしたいと思います。

親が裕福層では無く、普通に大学を卒業あるいは高校を卒業して就職し、純金融資産と言われる資産1億円以上を人生うちで手にする事が出来る人は、同じ年度に就職した人の中で果たしてどのくらいの人数で、そのくらいの確率でしょうか?

これ、いわゆる「成金」英語圏で言うところの「ヌボーリッシュ(Nouveau Riche)」になれる確率を出せと言う事でして、ハッキリ言ってそんな統計無いのですが、比較的収入が多いであろう医師の方が二世である比率がどこかに無いか検索してみましたら、お医者さんのコミュニティサイトを運営されているところで「会員医師に「一親等・二親等の親族の中に医師は何人いますか?」というアンケートを行いました。」と言うものを発見しました。

ishicome.medpeer.jp

ほんと強引なんですが、このサイトさんの結果を見ますと「寄せられた4151件のうち、「親族に医師はゼロ」という回答が50.9%(2113件)で、半数を超えていました。」と言う事で、このサイトさんが行われた本来の趣旨とは違ったデーターの使い方で本当に申し訳ないのですが、裕福層の約半数は「自分の努力によって財を成した、良い意味での成金」と仮定させてもらいます。

 

野村総合研究所が、先日発表した2015年度の純金融資産1億円を超え5億円未満の「日本の富裕層世帯数」は、114万世帯でした。

www.nri.com

「自分の努力によって財を成した、良い意味での成金」の定義からいきますと、5億円を超える資産を築く事は容易では無く、5億円未満の資産の中で試算すればいいと考えたためです。また、この調査は114万世帯と世帯数での調査となっておりますが、もうどうせベースになっている成金の構成比とかがメチャクチャですので、世帯数=人数としてしまいます。当然、夫婦で稼いでいる世帯もあるでしょうが、論文でも無いのでこれでいいです(笑)。

 

総務省統計局の発表によりますと、2016年12月1日現在の日本の人口は、推計で1億2692万人と言う事です。

www.stat.go.jp

 

と、言う事で「日本の人口の1億2692万人中」で「自分の努力によって財を成した、良い意味での成金の方は114万人のうちの半数57万人」は「12692万分の57万≒223分の1」と言う事になりました。

 


 

さて、話しを宝くじに戻します。

年末ジャンボ宝くじを買う時に、一番多い購入枚数は30枚なんだそうです。1枚300円ですので9,000円でして、1万円札1枚で買える切りの良い枚数なのでしょう。30枚購入しますと、先ほどの1等前後賞まで全て含んだ1億円以上が当たる確率は「2000万分の3」の30倍ですので「2000万分の90」となり、およそ「22万3千分の1」です。

 

非常に努力した結果、頑張って頑張って「自分の努力によって財を成した、良い意味での成金」になり、1億円以上の純金融資産を手にする確率が「223分の1」

年末ジャンボ宝くじ9,000円分買って1億円以上の純金融資産を手にする確率が「22万3千分の1」

そこには1,000倍の開きしかありません。

 

つまり、子供時代から頑張って頑張ってやっと手に入れた成功の1/1000の確率を、年末ジャンボ宝くじ9,000円分で手にする事が出来ると言う事です。もっと言えば、子供時代から頑張って頑張ってやっと手に入れた「自分の努力によって財を成した、良い意味での成金」になるための勝ち組への切符は、9,000円の1,000倍=900万円の価値と言う事になります。

 

 

先ほど、良い意味での成金の例に出してしまった医師の方ですが、ご自身の努力によって医師になられた方の場合、国立大学の出身の方も多いかと思います。国立大学医学部で6年間に必要な学費が約350万円、教科書代や教材費を6年間で50万円として、学費等で6年間で400万円。

そこに生活費ですが、独立行政法人日本学生支援機構のまとめによりますと、国立大学に通う者の年間生活費が平成26年度の調査で約85万円となっており、単純に6年間で約500万円です。学費との合計が入学から卒業まで約900万円となりました。

平成26年度学生生活調査 - JASSO

 

 

お医者さんになって全人口の「223分の1」に入り、1億円以上の純金融資産を手にするために必要なコストは6年間で900万円

年末ジャンボ宝くじを「223分の1」で当せんさせ、1億円以上の純金融資産を手にするために必要なコストが一瞬で900万円

 

As you like.

 

これ、だらだら打ち始めてしまったので

どこで止めていいのか分からなってしまい

ここら辺で終わりにします(;´Д`)

 


 

そうそう「年末ジャンボ宝くじ」いくら分買ったのかと言いますと、連番100枚3万円分を、英語で太陽が沈むくらいΣ(´∀`;)