2016/12/13 戦績
これ、昨日のしょぼい値動きなんですかね?
また全然動かなくなってしまった昨日の為替相場ですが、 もう完全に FOMC 待ち相場です。あれだけ既にお離婚だ織り込んだとか何とか言っていても、そこはもうビッグイベントとしての要素があるので、エンターテイメントとして通過を待つしかありません。通貨だけに(笑)。
そして最近、皆さんもご存知のように、金融市場の中では特にアメリカの株式市場が盛り上がっております。一般的に「ダウ」又は「ダウ平均」「ニューヨークダウ」と呼ばれる「ダウ工業株30種平均 (Dow Jones Industrial Average)」ですが、昨営業日には史上最高値を7営業日連続で更新し、ついにはザラ場中に19953.75ドルを付け、2万ドルまであと一歩まで迫っております。これ、今晩ついに超えるんでしょうかね?なんかワクワクしております。取引はしてませんが興味はあります。 ← 最近こればっか(笑)。
先ほどダウ平均が「ザラ場中に」と書いたのですが、日本語では株式市場での「立会時間中」をよく「ザラ場」と言うので、よくザラ場中と言う表現を使いました。
これ、なんでザラ場と言うのかといいますと。東京株式市場は「寄り・引け」以外の時間は通称ザラ場方式と言われるオークション方式での取引なんです。オークション方式と言うのはつまり、注文を出した瞬間に値を高い方を付けた者が勝ちと言う事で、注文価格と注文時間が両方優先されます。対して、寄り・引けに関しては板寄せ方式と言われまして、全ての注文を付け合わせ注文価格だけで取引が決定されます。ですので、そのザラ場方式で取引が行われている時間中を指し、立会時間中の取引を「ザラ場中」にと言われるわけです。
ところで「ザラ場方式」とか「板寄せ方式」とか出てきましたが、それ以外にも取引方法はございまして、米ナスダック市場で行われているマーケットメイク方式、これは日本風に言いますと相対取引、つまりマーケットメイカーが提示した価格で顧客が売買するワケでして、為替取引に近い形式です。
また、色々な取引方式をミックスさせた「スペシャリスト方式」や「スペシャリスト制度」と言われるニューヨーク証券取引所(NYSE)のような方法もありまして、小口客の取引に関しては板を使ったザラ場方式で、大口客の取引に関してはブックメーカーが自己勘定での相対取引を認めるようなところもあります。なぜこんなイレギュラーなのかと言えば、日本などでは超大口の株式取引は「ブロック取引」と言われる証券取引所を介さないで証券会社が直接する取引がメインですが、それすらも証券取引所で行わせたいがために大口用の仕組みを組み入れている強欲とも言えます(笑)。
それと、株式の取引が行われている時間帯を「立会時間」と言われますが、これはコンピューター化される以前に「場立ち」と言われる、よくニュースなどで見るような、大勢の人が指でなんかサインを送り合いながら取引を行っていた所から来ておりまして、今現在では場立ちを行っておりません東京証券取引所での取引時間も「立会時間」と言われるのはこのためです。
一方、ニューヨーク証券取引所では場立ちが残っておりまして、当然ですが立会所が現在もございます。これもまた、よくニュースなどで見るように、青い服を来た皆さんが立会所で取引を行っておりまして、たまに暴落なんかが発生しますと頭を抱えているのもここの皆さんです(笑)。
あと、歴史的に一度も立会自体が行われていないのがナスダック市場でして、ここは設立当初から全てコンピューター処理を行うために、立会所どころか証券取引所もございません *1 。言わば、コンピューター上にあるバーチャルの架空世界で全て処理されているわけです。東京証券取引所も現在はその方式でして、逆に立会が残っているニューヨーク証券取引所が珍しいとも言えます。
今日はまるで、証券取引所の取引方式入門講座のようになってしまいました(笑)。
*1:現在は「ナスダック証券取引所」と言われる、ナスダックに自己上場している運営会社はございますが、それすら設立当初はございませんでした。