FX専業 システムトレード日々の戦績

FXシステムトレードでの戦績(成績)の公表や、為替・金融市場での出来事を紹介したり講評したり。

2016/06/13 月曜日

今日は朝から東京の天気と同じように、為替も株式も大荒れですね。
 
ポンド投げ売り、ユーロ投げ売り、そして買われているのが日本円。円が全通貨に対して高くなり、先週まで示現しなかった106円前半を付けております。
 

 
一昔前ですと「有事のスイスフラン買い」と言われ、何か市場で危険な事があると、よくスイスフランが買われました。ところが、そのスイスフランには、多くの人が抱いていた安全性が無かったことが露見しました。

「2015年1月15日18時30分」スイス金融当局が突如「スイスフラン売りユーロ買いの為替介入を止める」と発表したのです。この事自体は、単に極端なスイスフラン高を招いたに過ぎませんが、少なくても為替介入を行っていた大義名分の中に「欧州経済、しいては世界経済の安定のため、過度の為替変動は好ましくない」と言う事があり、実際には自国の輸出業を守るためであったとしても、この大義名分の上で為替介入を行っている以上、スイス金融当局は世の中のバランスを優先しているとみなされていました。

ところが、この介入中止で「もうこれ以上はやってられん」と匙を投げてしまったのです。これでは、いくら地政学的リスクが低かろうが、スイスフランと言う通貨自体に逃避する事はできません。
 

 
円はその時々により「地政学的リスクが高い通貨」と言われたり、「円キャリー」が流行ったり、今のトレンドは「有事の円買い」。以前、地政学的リスクとか散々言われた時には、北朝鮮がミサイルを発射する報道で1円近く値が動いたりしたものです。今では核実験報道があっても、地政学的リスクがとか言われないばかりか、円が動く事すらありません(笑)。

有事の円買い、有事の円買い」って、そんなに円に逃避するのが安全なんでしょうか?

確かにスイスフランに逃避するよるも安全なのは、スイス金融当局の一件から分かりますが、日本銀行だって最終的には自国のために動くのですから……。ところが、この自国のためだけに動けると言う事が、逃避通貨に選ばれるポイントなんです。もう、言ってる事メチャクチャだろって聞こえてくるようなんですが、スイス金融当局はコントロールする事を実質放棄したのがダメなだけなんです。
 
仮に何か遭った時に円に資産を逃避してあったとしたら「円を守る行動を取る日銀は、日本国民だけでなく資産を円に逃避した人にとってもまた守られている」と言う事になります。ユーロは1つの国のためだけに金融政策を変更できません。ドイツが好景気でも、フランスが不況であれば、利上げ出来ないと言うような事です。米ドルはアメリカのためだけに金融政策を変更可能ですが、米ドルが流通している国家、米ドルと連動している通貨を持つ国家があまりにも多く、アメリカの金融政策で他国の金融政策を同時に変えてしまう事になります。

純粋にその国の金融政策でその国だけにしか影響の無いスイスや日本が選ばれ、歴史的にスイスフランが逃避通貨のナンバーワンに君臨していたと言うだけでした。
 

 
逃避通貨の特徴としては「必ず引き上げられるので、通貨が買われて高くなっても経済寄与度が低く、その国の他の指標に良い影響をもたらさない」と言えます。

これ難しい表現なんですが、例えば米ドルが買われた時は「買った米ドルでアメリカの株を買ったり、不動産を買ったり、国債を買ったりする事が多く、高い値で買ってしまった米ドルをどうにか運用して、長期的に見て利益を乗せてから本国還流させようとする」のが一般的です。ところが円の場合、最初から「逃避先・腰掛け」としか思ってませんので「円を買ってもそのまま持っているだけで、買った円で日本の株を買ったり、不動産を買ったり、国債を買ったりする事が少なく、出来れば更に円高を起こして有利な条件で本国還流させよう」とします。

つまり、円が高くなっても、日経平均も上がらず不動産価格も上昇せず国債利回りも上がらずと言う今の現状そのままなわけです。
 

 
まあ、こうやっていろいろ言っても、結局は市場の大多数の意思の方向に動くのが正解なので、正直言ってどうでもいいです(笑)。経済学勉強したり、金融工学だシステム工学だ色々勉強しましたが、数学も随分追求しましたが、結局そんな事よりも市場の意思の方が重要なんです。
 
かつて、LTCM とか言うところがノーベル賞数学者を大量に投入して巨額損失を出して倒産しまして、その余波はドル円が3時間で10円の円高になるような恐ろしいものでした。
 
そう言えばあの大暴落は、LTCM が破綻したのが原因なのは変わらないのですが、同時にドル円の大量ロングを持っていたタイガーファンドが耐え切れずに、大量の円買いを誘発して下落に拍車を掛けたのは、あまり語られてません。あの時には破綻せずに、2000年くらいまで持っちゃったからでしょうかねえ。
 

 
いつものように話しが明後日の方向に行ってしまいましたが、今週も一週間、頑張ってまいりましょう。